事業内容
久光製薬は1903年創業の経皮吸収型貼付剤(TDDS)専業の医薬品メーカーである。国内では医療用医薬品(モーラス®テープ、エストラーナ®テープ、フェントス®テープ等)と一般用医薬品(サロンパス®、フェイタス®等)を製造販売し、海外では米国・ブラジル・ベトナム・インドネシア・中国・香港・マレーシアなど7つの国・地域に現地法人を持つグローバル展開を行う。
主要顧客は国内医療機関・薬局・ドラッグストアおよび海外OTC市場の一般消費者。2026年2月期の連結売上高は163,024百万円で、医薬品事業が実質的に全売上を構成する。
ビジネスモデル
国内では自社製造した医療用・一般用貼付剤を卸・薬局・ドラッグストア経由で販売し、海外では各国現地法人が親会社から製品供給を受けて販売する垂直統合型モデルを採る。研究開発はSAGAグローバルリサーチセンターに集約し、製造は鳥栖・宇都宮工場および海外拠点で行う。
資金調達は内部資金を基本とし、自己資本比率80.6%の強固な財務基盤を維持している。
企業の強み
「サロンパス®」はユーロモニター社によりOTC鎮痛消炎貼付剤カテゴリーで8年連続販売シェア世界No.1ブランドに認定(2024年5月)。また久光製薬は同カテゴリーで7年連続世界No.1企業に認定。米国OTC市場でも販売額シェア1位(IRI社、2024年1月〜12月)を獲得している。
2026年2月期の自己資本比率は80.6%、インタレスト・カバレッジ・レシオは740.5倍と財務健全性は極めて高い。現金及び現金同等物残高は89,780百万円(2025年2月期末)に達し、設備投資・研究開発・株主還元を内部資金で賄える資金余力を有する。
2024年2月に佐賀県鳥栖市に竣工したSAGAグローバルリサーチセンターにより、従来2拠点に分散していた研究機能を1拠点に集約。研究者間連携と生産部門との連携強化による開発スピード向上を図り、2024年10月よりオープンイノベーション協業パートナーの募集も開始している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年2月期120,193百万円から2026年2月期163,024百万円へ5期連続増収(年平均成長率約7.9%)。一方、営業利益は2025年2月期の18,895百万円をピークに2026年2月期は17,917百万円(▲5.2%)に減少。
親会社株主帰属当期純利益も21,758百万円から19,160百万円(▲11.9%)に低下。販管費の増加(72,300百万円→78,203百万円)が主因。
経常利益は23,952百万円(▲0.2%)とほぼ横ばいを維持。外部要因として、国内では継続的な医療費抑制策による薬価引き下げ圧力が続く一方、海外では円安が売上の円換算額を押し上げた。
成長戦略
海外売上高比率50%超の達成と経皮吸収型製剤の適応拡大による持続成長
米国OTC市場でのサロンパス®ブランド強化と現地販売促進活動の継続により、2026年2月期に海外売上高比率約51%(米国44,871百万円+その他37,803百万円)を達成。引き続き海外比率の維持・拡大を目指す。
モーラス®テープ、エストラーナ®テープ、フェントス®テープ、アレサガ®テープ、ジクトル®テープ、アポハイド®ローション等の適正使用促進活動を継続。デジタルマーケティングを活用した医療関係者へのきめ細やかな学術情報活動を展開し、国内医療用医薬品の収益基盤を維持する。
全身性及び局所性の経皮吸収型貼付剤に加え、マイクロニードル技術等の新たな基盤技術の開発に資源を集中し、国内及び海外向け医薬品の将来パイプラインを拡充。次世代製品の上市による中長期的な成長基盤の構築を目指す。
最終更新: 2026年7月17日

