久光製薬株式会社 logo

久光製薬株式会社

4530東証プライム医薬品

久光製薬株式会社 logo
久光製薬株式会社4530

事業内容

久光製薬は1903年創業の経皮吸収型貼付剤(TDDS)専業の医薬品メーカーである。国内では医療用医薬品(モーラス®テープ、エストラーナ®テープ、フェントス®テープ等)と一般用医薬品(サロンパス®、フェイタス®等)を製造販売し、海外では米国・ブラジル・ベトナム・インドネシア・中国・香港・マレーシアなど7つの国・地域に現地法人を持つグローバル展開を行う。

主要顧客は国内医療機関・薬局・ドラッグストアおよび海外OTC市場の一般消費者。2026年2月期の連結売上高は163,024百万円で、医薬品事業が実質的に全売上を構成する。

ビジネスモデル

国内では自社製造した医療用・一般用貼付剤を卸・薬局・ドラッグストア経由で販売し、海外では各国現地法人が親会社から製品供給を受けて販売する垂直統合型モデルを採る。研究開発はSAGAグローバルリサーチセンターに集約し、製造は鳥栖・宇都宮工場および海外拠点で行う。

資金調達は内部資金を基本とし、自己資本比率80.6%の強固な財務基盤を維持している。

企業の強み

「サロンパス®」はユーロモニター社によりOTC鎮痛消炎貼付剤カテゴリーで8年連続販売シェア世界No.1ブランドに認定(2024年5月)。また久光製薬は同カテゴリーで7年連続世界No.1企業に認定。米国OTC市場でも販売額シェア1位(IRI社、2024年1月〜12月)を獲得している。

2026年2月期の自己資本比率は80.6%、インタレスト・カバレッジ・レシオは740.5倍と財務健全性は極めて高い。現金及び現金同等物残高は89,780百万円(2025年2月期末)に達し、設備投資・研究開発・株主還元を内部資金で賄える資金余力を有する。

2024年2月に佐賀県鳥栖市に竣工したSAGAグローバルリサーチセンターにより、従来2拠点に分散していた研究機能を1拠点に集約。研究者間連携と生産部門との連携強化による開発スピード向上を図り、2024年10月よりオープンイノベーション協業パートナーの募集も開始している。

エンヴァリスの着眼点

2026年2月期は売上高163,024百万円(前期比+4.5%)と増収を達成したが、販売費及び一般管理費が78,203百万円(前期72,300百万円)と大幅増加し、営業利益は17,917百万円(前期比▲5.2%)に減少。売上高営業利益率は11.0%(前期12.1%)に低下した。

海外展開に伴うマーケティング費用の増加が主因とみられ、増収効果を吸収しきれていない点は注視が必要。

2026年2月期の米国売上高は44,871百万円(前期38,895百万円、+15.4%)、その他地域も37,803百万円(前期34,746百万円、+8.8%)と海外全体が拡大。海外売上高比率は約51%に達し、既存の成長戦略目標である「海外売上高比率50%以上」を達成した。

外部要因として円安基調が海外売上の円換算額を押し上げた側面もあり、為替動向が今後の業績に影響する点は引き続き留意が必要。

タイヨー興産によるTOBが2026年2月20日に結果公表され、2026年5月11日に上場廃止予定。これに伴い2027年2月期の連結業績予想・配当予想はいずれも非開示。

2026年2月期の年間配当は60円(前期90円から減額)、配当性向22.3%。上場廃止後は非公開企業として経営が継続される見通しであり、公開情報に基づく業績モニタリングが困難になる点が投資家にとっての主要な留意事項となる。

成長戦略

海外売上高比率50%超の達成と経皮吸収型製剤の適応拡大による持続成長

米国OTC市場でのサロンパス®ブランド強化と現地販売促進活動の継続により、2026年2月期に海外売上高比率約51%(米国44,871百万円+その他37,803百万円)を達成。引き続き海外比率の維持・拡大を目指す。

モーラス®テープ、エストラーナ®テープ、フェントス®テープ、アレサガ®テープ、ジクトル®テープ、アポハイド®ローション等の適正使用促進活動を継続。デジタルマーケティングを活用した医療関係者へのきめ細やかな学術情報活動を展開し、国内医療用医薬品の収益基盤を維持する。

全身性及び局所性の経皮吸収型貼付剤に加え、マイクロニードル技術等の新たな基盤技術の開発に資源を集中し、国内及び海外向け医薬品の将来パイプラインを拡充。次世代製品の上市による中長期的な成長基盤の構築を目指す。

最終更新: 2026年7月17日