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日本新薬株式会社

4516東証プライム医薬品

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日本新薬株式会社4516

事業内容

日本新薬株式会社は1911年創業の京都に本拠を置く製薬企業で、医薬品事業と機能食品事業の2セグメントを展開する。医薬品事業では肺動脈性肺高血圧症治療剤「ウプトラビ」、希少てんかん治療剤「フィンテプラ」、デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「ビルテプソ」など難病・希少疾患領域に特化した製品群を国内外で販売するほか、海外パートナーへのロイヤリティ収入も主要収益源となっている。

機能食品事業では製薬企業の高品質・品質管理ノウハウを活かした機能性食品素材・最終製品を提供する。連結子会社6社を含むグループ全体の2026年3月期売上収益は170,771百万円に達し、米国・中国・欧州にも拠点を持つグローバル展開を進めている。

ビジネスモデル

医薬品事業では自社創薬・外部導入の両輪で製品ポートフォリオを構築し、国内販売収益に加え、ウプトラビ等の海外パートナーからのロイヤリティ・マイルストン収入(工業所有権等収益)を積み上げる。2026年3月期の工業所有権等収益は49,457百万円と医薬品セグメント売上の約33%を占め、高マージンの収益源として機能する。

機能食品事業は製薬品質の素材・最終製品を提供し安定的な収益を補完する。

企業の強み

ウプトラビ(セレキシパグ)の海外売上に連動するロイヤリティ・マイルストン収入を中心とした工業所有権等収益は2026年3月期に49,457百万円に達し、医薬品セグメント売上収益148,484百万円の約33%を占める。製造コストを伴わない高マージン収益であり、国内薬価改定の影響を緩和する構造的な強みとなっている。

血液内科・難病希少疾患・泌尿器科・婦人科の4領域に注力し、自社創薬・導入・PLCMの3本柱で開発を推進。2026年3月期末時点でNS-401(タグラキソフスプ)の発売、CAP-1002(Deramiocel)のFDA審査(PDUFA date:2026年8月22日)、ATSN-101・RGX-121・RGX-111等の遺伝子治療剤導入など、複数の新製品候補が臨床後期から上市段階にある。

研究開発費は36,713百万円(対売上収益比21.5%)と積極投資を継続している。

2026年3月期末の資産合計346,359百万円に対し、親会社所有者帰属持分は291,551百万円と自己資本比率は84%超を維持。運転資金・設備資金ともに内部資金で賄い、外部借入に依存しない財務構造を堅持している。

現金及び現金同等物残高は76,592百万円と潤沢であり、戦略的な導入投資や研究開発投資の機動性を確保している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上収益+6.6%の増収を達成したが、親会社帰属当期利益は29,721百万円と前期比8.7%の減益。法人所得税費用が3,574百万円から6,734百万円へほぼ倍増したことが主因。

営業利益は35,496百万円と前期比ほぼ横ばい(+0.1%)にとどまり、販売費及び一般管理費(+14.6%)・研究開発費(+6.9%)の増加が増収効果を相殺した。2027年3月期は営業利益38,000百万円(+7.1%)・当期利益30,300百万円(+1.9%)を予想するが、コスト増加トレンドの継続が利益率改善の制約となる。

2027年3月期予想売上収益200,000百万円(+17.1%)の達成には、Deramiocel(米国)の11,400百万円とアーリーダの14,400百万円(前期比+141%)が不可欠。Deramiocelは2026年8月22日がPDUFA dateであり、FDAの承認可否が業績予想の前提。

一方、後発事象としてCapricor社から販売契約解除等を求める訴訟が提起されており(2026年5月7日)、承認・販売の実現可能性に不確実性が生じている。この訴訟の帰趨が2027年3月期予想の達成可否を左右する最大のリスク要因となる。

工業所有権等収益(ロイヤリティ等)は売上収益の約29%を占め、その中核はウプトラビの海外売上連動収入。ウプトラビの特許期間・後発品参入時期が中長期の収益持続性を左右する。

2026年3月期のウプトラビ国内売上は17,593百万円(+17.5%)と好調だが、後継品の育成が急務。フィンテプラ(+92.5%)・アーリーダ等の新製品群が代替収益源として台頭しつつあるが、ロイヤリティ収入の規模を補完するには時間を要する見通し。

成長戦略

新製品群の立ち上げ・ロイヤリティ拡大・パイプライン拡充の三本柱で2027年3月期売上200,000百万円を目指す

契約改定に基づき2025年10月より製品売上として計上開始。2026年3月期は5,961百万円(半期分)にとどまったが、2027年3月期は14,400百万円(+141%)を予想。前立腺癌治療剤として安定した需要が見込まれる。

Capricor社がFDAへP III試験データを提出し審査再開。PDUFA dateは2026年8月22日。承認取得後の米国販売を日本新薬が担う契約。2027年3月期予想11,400百万円を見込むが、Capricor社からの訴訟提起(2026年5月7日)により不確実性が高まっている。

ウプトラビは2026年3月期17,593百万円(+17.5%)、2027年3月期予想19,200百万円。フィンテプラは2026年3月期3,980百万円(+92.5%)、2027年3月期予想6,100百万円。工業所有権等収益も2027年3月期予想53,000百万円へ拡大見込み。

中外製薬が2026年5月に特発性ネフローゼ症候群の適応拡大申請を実施。ループス腎炎・全身性エリテマトーデスを対象としたP III試験も進行中。承認取得により既存製品の収益基盤を拡充する。

NS-089(DMD、エクソン44スキップ)はグローバルP II試験実施中で米国ブレイクスルーセラピー指定取得済み。NS-229(EGPA、JAK1阻害剤)は米国ファストトラック指定取得済みでグローバルP II試験実施中。NS-863(肺高血圧症)はグローバルP II試験を準備中。

最終更新: 2026年7月19日