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サイバートラスト株式会社

4498東証グロース情報通信業

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事業内容

サイバートラスト株式会社は、「安心・安全なデジタル社会の実現」をパーパスに掲げ、公開鍵基盤(PKI)技術とLinux/OSSを核とした「デジタルトラスト事業」を単一セグメントで展開する。主要サービスは、電子認証・本人確認・デバイス認証等の「トラストサービス」と、エンタープライズ向けLinuxOS・IoT組込みOS・セキュアIoTプラットフォーム等の「プラットフォームサービス」の2区分で構成される。

主要顧客は金融機関・重要インフラ事業者・製造業(自動車・産業機器)等の法人であり、DX推進・サイバーセキュリティ法規制強化を追い風に需要が拡大している。2021年4月に東京証券取引所マザーズ市場(現グロース市場)に上場。

SBテクノロジー株式会社を親会社に持つ。

ビジネスモデル

収益はライセンス・プロフェッショナルサービス・リカーリングサービスの3形態で構成される。2025年3月期のリカーリング売上は4,926百万円(売上比率66%超)と全体の3分の2超を占め、電子認証サービスや自社製品サポートの契約更新により安定的な収益基盤を形成している。

リカーリング売上の伸長が営業利益率の改善(19.1%)に直結しており、設備投資を要する事業特性からEBITDA(1,993百万円)も重要指標として管理されている。

企業の強み

Netcraft Ltd.のSSL Survey(2024年8月発表)に基づく算出で、国内EV SSL/TLS証明書市場における枚数シェアは50.0%でNo.1。またデバイス証明書管理サービス「サイバートラスト デバイスID」においても、主要市場の再販売業者との提携実績等から現在の市場シェアはほぼ独占状態と自社評価している。

2025年3月期のリカーリング売上は4,926百万円(前期比16.5%増)で、売上全体に占める比率は66%超。営業利益率は19.1%(前期比1.9ポイント改善)を達成。2021期から2025期にかけて営業利益は574百万円から1,421百万円へ約2.5倍に拡大し、収益構造の質的改善が継続している。

電子認証(PKI)とLinux/OSSの両技術を保有する国内唯一クラスの事業者として、IoT機器のライフサイクル全体をカバーするセキュアIoTプラットフォームを提供。カーネルレベルの技術に精通したエンジニアを擁し、CIPなどのグローバルOSSコミュニティにも参画。

国内電子認証局を自社保有し、WebTrust監査合格・主務大臣認定取得等の公的信頼性も確立している。

エンヴァリスの着眼点

2027年3月期の会社予想は売上高9,250百万円(+10.6%)、営業利益1,860百万円(+12.8%)、親会社株主帰属当期純利益1,240百万円(+25.3%)。2026年3月期は本社移転費用112百万円・その他特別損失54百万円の計166百万円が純利益を圧迫したが、2027年3月期はこれらの一過性費用の剥落が純利益の大幅増に寄与する見込み。

一方、人員増加に伴う人件費増加傾向が継続しており、費用コントロールが利益率維持の鍵となる。

2026年3月期のリカーリング売上は前期比14.2%増の5,628百万円と、全社成長率12.3%を上回るペースで拡大。特にトラストサービスのリカーリング(3,808百万円、+14.4%)は金融機関向け本人確認サービスの倍増が牽引。

リカーリング比率の上昇は固定費吸収効率を高め、営業利益率の構造的改善につながる。外部要因として電子契約・eKYC市場の拡大が追い風となっているが、パートナー経由の顧客獲得モデルが自社固有の拡張性を担保している。

営業CFは2025年3月期1,993百万円から2026年3月期1,553百万円へ減少(本社移転費用支払41百万円・法人税支払増475百万円等が要因)。投資CFは△1,486百万円と前期△870百万円から拡大し、設備投資・無形資産投資・有価証券取得が増加。

フリーCFはマイナス圏に転落しており、成長投資フェーズにある点を確認する必要がある。また、セコムTSへの一時的依存リスクおよびWebTrust認証失効リスクは引き続き独立性・継続性の観点から注視すべき事項である。

成長戦略

iTrust拡大・AlmaLinux/EMLinux法規制対応需要取込み・パートナー協業強化による持続成長

犯罪収益移転防止法改正を背景に、口座開設時に加え送金・継続的顧客管理等の多様な金融シーンへ本人確認サービスを拡大。2026年3月期に本人確認サービスが倍増。2027年3月期はeシール認定制度対応も加え、トラストサービス全体で5,280百万円(前期比+10.6%)を計画。

国際安全基準(IEC62443・欧州CRA等)対応需要を捉え、SBOM対応OSとしてAlmaLinux(汎用サーバー向け)とEMLinux(エッジ・IoT向け)の採用拡大に注力。2026年3月期はEMLinux採用拡大・リネオソリューションズ受託開発が堅調。

2027年3月期はプラットフォームサービス全体で3,970百万円(前期比+10.7%)を計画。

ゼロトラスト・多要素認証ニーズの高まりを受け、クラウド認証サービスパートナーおよび教育分野パートナー経由の顧客獲得を強化。2026年3月期はパートナー向けサービスが伸長。引き続きパートナーエコシステムの拡充により市場浸透を加速する方針。

第2認証センター整備・本社移転等のサービス提供インフラへの投資(2026年3月期有形固定資産取得413百万円)および人員増強を継続。カナダベンチャー企業Insignary Inc.への出資(投資有価証券147百万円増)など外部連携も活用し、技術・事業領域の拡張を図る。

最終更新: 2026年7月17日