事業内容
AI inside 株式会社は「AIで、人類の進化と人々の幸福に貢献する」をパーパスに掲げ、ディープラーニングによる手書き文字認識AI「DX Suite」を中核に、企業の業務プロセスのデジタル化を支援する。クラウド版に加え、官公庁・地方公共団体向けにエッジコンピューティング用ハードウェア「AI inside Cube」も自社開発・提供。
2025年にはLLMネイティブなAIプラットフォーム「Leapnet」を正式提供開始し、AIエージェント構築・運用基盤へと事業領域を拡張している。主要顧客は金融・行政・製造・物流等の幅広い業種に及び、NTTデータをはじめとするパートナー経由の販売が主軸となっている。
ビジネスモデル
売上高の94.5%(4,487百万円)をリカーリング型モデルが占め、DX Suiteの月額従量費用・月額固定費用が安定収益の根幹をなす。ライセンス件数の継続的増加(3,203件)と低解約率の組み合わせにより、収益が積み上がる構造。
残りはセリング型(初期費用等、260百万円)で構成。パートナー販売チャネルを活用することで自社営業コストを抑制しながら契約数を拡大する仕組みを採用している。
企業の強み
DX Suiteのライセンス件数は3,203件(前期比146件増)と継続拡大し、チャーンレートは引き続き低水準で推移。リカーリング型売上は4,487百万円(前期比107.1%)と安定成長しており、一度導入した顧客が継続利用する高粘着な収益構造が確立されている。
独自開発の大規模言語モデル「PolySphere」をPolySphere-4まで継続アップデートし、経済産業省・NEDOのGENIACプログラムに第二期・第三期連続で採択。研究開発費は444百万円を投じ、生成AI・マルチモーダルAI・エッジAIの基礎・応用研究を並行して推進している。
クラウド版DX Suiteに加え、自社開発のエッジコンピューティング用ハードウェア「AI inside Cube」を提供することで、セキュリティ要件の厳しい官公庁・地方公共団体にも対応。2025年4月には製品ラインナップを5製品に刷新し、業種・規模を問わない顧客基盤の構築を実現している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期3,311百万円→2026期4,748百万円と5期連続増収を達成。2026年3月期はリカーリング型売上4,488百万円(前期比7.1%増)が牽引し、DX Suiteライセンス件数も3,203件へ増加した。
営業利益は人件費・研究開発費・オフィス移転費用等の増加により310百万円(前期比19.2%減)と減少したが、のれん償却完了と補助金収入185百万円の計上により経常利益は487百万円(前期比20.1%増)へ改善。当期純利益は351百万円と前期の純損失(△497百万円)から黒字転換した。
営業CFは818百万円(前期778百万円)と堅調を維持している。
成長戦略
DX SuiteのAIエージェント化とLeapnet事業立ち上げによる収益多様化
従来のAI-OCRプロダクトから業務自動化を実現するAIエージェント実行基盤へと製品を進化させ、PolySphereの高読取精度訴求および機能強化・拡張を通じて新規顧客獲得と既存顧客の利用拡大を目指す。2026年3月期時点でライセンス件数3,203件を達成。
アライアンス企業との連携等によるAIエージェントの開発および販売と、機能拡充や製品進化を推進する新規事業。2027年3月期において事業立ち上げを本格化させ、新たな収益源の確立を目指す。現時点では立ち上げ段階であり収益貢献は限定的。
マルチモーダルAI統合基盤「AnyData」と教育プログラム「AI Growth Program」の収益を継続計上し、DX Suite依存からの収益分散を図る。2026年3月期においても両サービスの収益が計上されており、セリング型売上260百万円(前期比23.4%増)の拡大に寄与。
販売パートナーを通じた間接販売チャネルを活用し、DX Suiteライセンス件数の継続的増加を図る。チャーンレートを低水準に維持しながら新規契約を積み上げる戦略で、2026年3月期は3,203件(前期3,057件)と146件の純増を達成した。
最終更新: 2026年7月19日

