事業内容
ベース株式会社は1997年設立の独立系ソフトウェア受託開発会社。金融(証券・銀行・クレジットカード)、流通、製造分野を主要顧客層とし、要件定義から運用保守までのフルライフサイクル開発を提供する。
サービスラインはシステム開発とソリューションの2本柱で構成され、後者はSAP SEを中心としたERP・CRM・BASISの3領域をカバーする。富士通・NTTデータ・野村総合研究所・みずほ証券など大手SIer・金融機関を主要顧客に持ち、東京証券取引所プライム市場に上場。
日本人技術者と中国人技術者の協働体制を特徴とし、国内・中国の2系統採用ルートによる人材確保を強みとする。
ビジネスモデル
売上高の大部分は大手SIerや金融機関からの受託開発・運用保守案件で構成される。顧客先常駐型の社員支援(派遣)も含め、技術者の稼働時間に対価が発生する労働集約型モデルが基本。
これにSAP/ERP導入コンサルティングやマイグレーション等の高付加価値ソリューション収益が加わる。2025年12月期の売上高営業利益率は26.4%と高水準を維持しており、設備投資が極めて軽微(3百万円)なキャッシュ創出力の高いビジネス構造を持つ。
企業の強み
2021期から2025期にかけて売上高は13,294百万円から21,787百万円(+63.9%)、営業利益は3,002百万円から5,749百万円(+91.5%)と5期連続で増収増益を達成。2025期の売上高営業利益率は26.4%と、ソフトウェア受託開発業として極めて高い収益性を誇る。
富士通からは2003年にコアパートナー認定を取得し20年超の取引実績を持つ。NTTデータからは2019年にアソシエイトパートナー、2025年10月にビジネスパートナーへ格上げ認定を取得。
2025期の主要3顧客(富士通・野村総合研究所・みずほ証券)合計で売上高の約35.6%を占める安定的な顧客基盤を形成している。
日本新卒・日本中途・中国新卒・中国中途の4チャネルで採用を展開し、SE不足が深刻化する業界環境下でも人材確保を継続。日本人技術者の仕様理解・品質管理力と中国人技術者の技術力・習得意欲を組み合わせた日中協働体制を構築。オープン系SEへのSAPスキル習得(マルチタレント育成計画)も順調に進捗している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2021期〜2025期にかけて売上高13,294百万円→21,787百万円、営業利益3,002百万円→5,750百万円と5期連続増収増益を達成してきたが、2026年12月期第1四半期は売上高5,472百万円(前年同期比1.6%減)、営業利益1,437百万円(同8.4%減)と初の減収減益。主因は「BASE2030」への組織体制大幅変更に伴う受注活動の一時的停滞と中国子会社の一時的費用発生。
外部要因として情報通信業の47か月連続増加という業界追い風は継続しており、通期予想(売上高24,099百万円・前期比10.6%増)は据え置かれている。販管費は前年同期253百万円から300百万円へ増加しており、AI推進室設置等の先行投資が利益を圧迫した側面もある。
成長戦略
BASE2030に基づくAI活用・知識集約型ITサービスへの転換と営業利益100億円の早期達成
2026年12月期より「BASE2030」を掲げ、組織体制および執行プロセス・役割分担の大幅な最適化を実施。知識集約型の高付加価値ITサービス企業への転換を目指す。第1四半期は移行初期の調整に時間を要し受注が一時停滞したが、早期の受注回復を図る方針。
急速に成長する生成AIに対応し、機動的な意思決定と戦略推進のためAI推進室を新設。産業各分野への生成AI実装支援需要を取り込み、AI代替リスクを管理しながら人間ならではの提案力で高付加価値サービスを提供する体制を構築中。
SAP・ERPの保守サポート期限終了による移行需要は引き続き堅調。オープン系SEへのSAPスキル習得(マルチタレント育成計画)により対応領域を拡大し、単価向上と稼働率維持を両立する。2026年12月期第1四半期においても移行需要は堅調に推移したと記載されている。
中国経済の停滞を受け、現地企業および日系企業からの商談獲得に継続取り組み中。2026年12月期第1四半期は一時的費用発生等により業績低調。国内・中国2系統採用による人材確保力を維持しつつ、中国拠点の収益改善を図る。
最終更新: 2026年7月17日

