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トビラシステムズ株式会社

4441東証スタンダード情報通信業

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トビラシステムズ株式会社4441

事業内容

トビラシステムズは、独自の迷惑情報データベース(年間50億件以上の判定処理、電話番号565万件以上収録)を中核基盤として、セキュリティ事業とソリューション事業の2セグメントを展開する。セキュリティ事業ではソフトバンク・NTTドコモ・KDDIの主要3キャリアと提携し、モバイル・固定電話向け迷惑情報フィルタリングサービスを提供。

ソリューション事業では法人向けビジネスフォン「トビラフォン Biz」およびクラウドPBX「トビラフォン Cloud」を展開する。特殊詐欺被害の深刻化と政府の対策強化要請を追い風に、社会インフラとしての地位を確立しつつある。

ビジネスモデル

セキュリティ事業は通信キャリアとの定額または従量課金契約に基づき、オプションパック契約数・利用者数に応じた継続収益を得るストック型モデル。ソリューション事業は法人向けハードウェア販売とクラウドサービスのサブスクリプション収益で構成。

迷惑情報データベースは全サービス共通の中核基盤であり、利用者フィードバックがデータ精度を高める自己強化型の循環構造を持つ。

企業の強み

ソフトバンク・NTTドコモ・KDDIの国内主要3キャリア全社と提携し、各社のオプションパックにサービスを組み込む形で数千万規模の潜在ユーザーにリーチ。2025年10月期のキャリア3社合計売上高は1,662,709千円(全社売上の59.3%)に達し、安定的な収益基盤を形成している。

警察庁・各都道府県警察との覚書締結による公的機関連携、利用者フィードバック、独自調査活動を組み合わせた多層的なデータ収集体制を構築。電話番号565万件以上・迷惑電話番号約3万件をデータベース化し、機械学習による自動抽出と技術者による最終判断を組み合わせた高精度な判定システムを実現。

国内外14件の特許を取得。

2025年10月期のセキュリティ事業セグメント利益率は70.2%(売上高1,905百万円、セグメント利益1,338百万円)。データベースを基盤とするソフトウェアサービス主体のビジネスモデルにより、限界費用が低く高い収益性を維持。

営業活動によるキャッシュ・フローは1,752百万円と前期比34.2%増加し、強固なキャッシュ創出力を示している。

エンヴァリスの着眼点

2026年10月期中間期は売上高1,674百万円(前年同期比22.0%増)と加速した一方、販売費及び一般管理費が446百万円から635百万円へ42.3%増加し、営業利益は526百万円から486百万円へ7.7%減少した。全社費用(セグメント未配賦)も270百万円から384百万円へ42.2%増加しており、採用・新規事業開発への戦略的投資が利益を圧迫している。

通期予想(営業利益785百万円、前期比12.7%減)の達成には下期での費用コントロールが鍵となる。

政府「国民を詐欺から守るための総合対策2.0」(2025年4月)に基づく通信事業者への迷惑電話・SMS対策の無償化推進は、サービス普及拡大の外部要因として追い風となる。一方で、無償化が進むことで一部キャリアとの契約単価に下押し圧力が生じるリスクも否定できない。

今中間期は一部キャリアとの価格条件引き上げ更改を実現しているが、今後の契約更改動向が収益性に与える影響を継続的に確認する必要がある。

2025年10月期実績売上高2,805百万円に対し、2028年10月期目標は6,000百万円と約2.1倍の成長が求められる。2026年10月期通期予想3,366百万円(前期比20.0%増)のペースが継続したとしても、目標達成には加速が必要な水準である。

ソリューション事業の高成長(中間期69%増)は計画進捗として評価できるが、特定取引先への売上依存リスクや、新規事業創出の具体的な収益貢献時期が不透明な点は引き続き課題として残る。

成長戦略

迷惑情報データベース基盤の深化と法人向けDXサービス拡販で2028年10月期売上高6,000百万円を目指す

SMS自動送信機能等の機能拡張と、直販に加えた販売代理店経由の取次紹介活用により契約ID数の拡大を推進。2026年10月期中間期のソリューション事業全体で前年同期比69.0%増を達成しており、Cloud・Bizの両輪が貢献している。

カスタマーハラスメント対策商材としての需要拡大を背景に販売代理店との連携を強化。2026年2月には小規模事業者向け新プラン「トビラフォン Biz Lite」を投入し、対象市場を拡大。販売台数は順調に推移している。

迷惑情報データベースの提供先拡大(NTTタウンページ、KDDI Pontaパス、JCOMケーブルプラス電話等)と、一部キャリアとの価格条件引き上げ更改を実現。政府の詐欺対策強化を追い風に契約数・単価の両面で改善を図る。

中期経営計画2028の重点施策④として位置付け、新規事業開発への戦略的投資を継続中。具体的な収益貢献時期・規模は現時点で開示されていないが、全社費用増加の一因となっている。

採用を中心とした人的投資を継続し、2026年10月期中間期の販売費及び一般管理費は前年同期比42.3%増の635百万円に拡大。将来の成長基盤構築を優先する方針で、短期的な利益圧迫要因となっている。

最終更新: 2026年7月17日