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株式会社ヴィッツ

4440東証スタンダード情報通信業

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事業内容

株式会社ヴィッツは1997年設立、名古屋を拠点とする組込みソフトウェア専業企業。自動車・産業機器向け制御ソフトウェア受託開発・SESを主軸とするソフトウェア事業(売上高3,983百万円)を中核に、子会社テスコ株式会社によるX線CT装置の製造・販売・保守を担うセンシング事業(862百万円)、子会社リザーブマートによる自治体向けクラウド型施設予約システムのその他事業(12百万円)の3セグメントで構成。

主要顧客はアイシン・ソフトウェア、レーザーテック、SCオートモーティブエンジニアリング、トヨタ自動車など自動車・半導体検査装置メーカー。機能安全・サイバーセキュリティ・AIセーフティ・シミュレーション技術を強みとし、Society 5.0実現に向けた基盤技術を提供する。

東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

主収益はSES(ソフトウェア・エンジニアリング・サービス)および制御ソフトウェア受託開発による労働対価型売上。これに加え、機能安全・セキュリティコンサルティング、デジタルツインプラットフォーム「SF Twin」・交通シミュレーション「WARXSS」等の自社製品販売、AIセーフティガイドライン提供など知財・製品収益の比率拡大を推進。

センシング事業ではX線CT装置の製造・販売・保守サービスによる収益、その他事業ではストック型の施設予約システム利用料収益を積み上げる多層的な収益構造を構築している。

企業の強み

2010年にIEC 61508 SIL-3ソフトウェア開発プロセス認証を国内初取得、2012年にISO 26262 ASIL-Dを世界初取得。サイバーセキュリティ規格IEC 62443対応実績も保有。これらの認証・実績が自動車・産業機器メーカーからの高付加価値案件獲得の参入障壁となっている。

2025年8月期末の受注残高はソフトウェア事業811百万円(前期末比196.2%増)、センシング事業426百万円を含む合計1,260百万円。受注高も全社4,924百万円(前期比127.0%増)と高水準で推移しており、次期以降の売上計上に対する可視性が高い。

2022年スクデット・ソフトウェア取得、2023年クリスタライト設立・イーガー取得、2024年テスコ取得(センシング事業開始)、2025年リザーブマート取得と毎期M&Aを実行。2025年8月期売上高4,857百万円は2021年8月期2,199百万円の約2.2倍に拡大。

後発事象としてアグコントロールシステム子会社化(2026年3月)も決議済み。

エンヴァリスの着眼点

2026年8月期第3四半期累計の売上高4,297百万円は通期予想5,650百万円に対して76.1%、営業利益586百万円は通期予想633百万円に対して92.6%の進捗率を示す。利益面の進捗は極めて高水準だが、米国通商政策を背景としたEV関連プロジェクト中止の影響が第4四半期以降に顕在化するリスクを会社自身が明示しており、通期予想(業績予想修正済み)の達成確度を見極める必要がある。

センシング事業の第3四半期累計売上高は615百万円(前年同期比25.4%減)、セグメント利益は32百万円(同59.7%減)と大幅な減収減益となった。客先との納期調整による大型案件の売上計上ずれが主因とされるが、季節性の高い事業特性(9月・3月集中)を踏まえると、第4四半期での挽回余地と通期着地の見通しを慎重に評価する必要がある。

外部要因として、製造業の設備投資動向がセンシング事業の受注に影響する点にも留意が必要。

AG社取得に伴うアドバイザリー費用、本社増床関連コスト、役員賞与の新設、従業員給与水準引き上げ等の費用増加が販管費を押し上げており、2026年8月期第3四半期累計の販管費は1,125百万円(前年同期比27.9%増)と売上高増加率(16.7%)を大幅に上回る伸びとなっている。AG社・RM社を含む「その他」セグメントは16百万円の損失計上中であり、新規子会社の早期収益化が今後の利益率改善の鍵となる。

成長戦略

SDV・AIセーフティ・非破壊検査の技術融合と知財収益化により次世代収益基盤を構築

Software Defined Vehicle(SDV)対応を目的としたセグメント統合と技術融合を推進。AIを自律化システムに安全搭載するAIセーフティコンサルティングや機能安全・セキュリティ分野での受注拡大を図る。

2026年8月期第3四半期累計でシミュレータ・仮想空間技術・セキュリティ・セーフティの売上が好調に推移しており、戦略の実効性が確認されている。

2026年3月に連結子会社化したAG社(農業向けレーザー・GPS技術マシンコントロール装置)と既存のRM社(クラウド型施設予約システム)を「その他」セグメントとして育成。AG社は5〜8月が閑散期であり、第4四半期以降の本格的な収益貢献が期待される。

現時点では一時費用(アドバイザリー費用等)の影響でセグメント損失(16百万円)を計上中。

受注価額の継続的な見直しと高利益率案件の選別強化により、売上総利益率の改善を図る。2026年8月期第3四半期累計においてソフトウェア事業のセグメント利益率が15.1%に達しており、人件費・外注費上昇という逆風下でも利益率改善が実現されている。

国の成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)に係る補助金収入を活用し、研究開発投資を継続。2026年8月期第3四半期累計の補助金収入は14百万円(前年同期比+49%)と増加しており、経常利益の補完要因として機能している。

最終更新: 2026年7月17日