事業内容
株式会社スマレジは、飲食店・小売店向けクラウド型POSレジ「スマレジ」を主力とし、勤怠管理「スマレジ・タイムカード」、キャッシュレス決済「スマレジ・PAYGATE」、EC関連サービスなど複数のクラウドサービスを展開する。主要顧客は1店舗から100店舗以上を運営する中規模事業者を中心に、小売・アパレル・飲食業界に広がる。
2025年4月末時点で有料プラン登録店舗数42,016店舗、累積取扱高11,225,482百万円を誇り、フリーミアムモデルによる継続的なユーザー獲得と高い解約率の低さ(MRRチャーンレート0.48%)が特徴。CVCや事業譲受を通じた新業種・新市場への展開も積極的に推進している。
ビジネスモデル
無料の「スタンダードプラン」を入口に、月額5,000円〜14,000円の有料プランへ誘導するフリーミアムモデルを採用。月額利用料等(2025年4月期:7,425百万円、前年比+43.0%)がサブスクリプション型の安定収益基盤を形成し、タブレット・レシートプリンター等の機器販売等(同3,287百万円)が初期収益を補完する。
クロスセル施策により顧客単価を継続的に引き上げ、ARRは2025年4月末に8,679百万円へ拡大している。
企業の強み
MRRチャーンレート(2024年5月〜2025年4月の12か月平均)は0.48%と極めて低水準。ユーザーの現場ニーズを開発部門へ迅速にフィードバックする体制と、アプリマーケットによる機能拡張性が継続利用を促進し、サブスクリプション収益の安定的な積み上げを支えている。
ARRは2021年4月の2,076百万円から2025年4月には8,679百万円へ4年間で約4.2倍に拡大。第2次中期経営計画の2026年度ARR目標9,460百万円に対し、2026年1月末時点で10,434百万円を達成し、目標を前倒しで突破した。
2025年4月期の売上総利益は6,761百万円(売上総利益率61.1%)、営業利益は2,375百万円(営業利益率21.5%)。SaaS主体のビジネスモデルにより高い利益率を維持しながら、売上高は2022年4月期4,297百万円から2025年4月期11,066百万円へ3年間で約2.6倍に成長している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年4月期(連結)は売上高13,345百万円(前期比+20.6%)、営業利益3,216百万円(同+35.2%)、親会社株主帰属当期純利益2,228百万円(同+35.5%)と全指標で過去最高を更新した。売上高営業利益率は24.1%(前期21.5%)と2.6ポイント改善。
月額利用料等が10,090百万円相当(+31.7%)と全体成長を牽引した一方、機器販売等は2,823百万円相当(△7.4%)と機器サブスク転換の影響で減少。外部要因として旺盛なインバウンド需要と個人消費の緩やかな回復が飲食・小売業界の景況を下支えした。
営業CFは3,120百万円(前期2,465百万円)と改善し、期末現金は8,138百万円と財務基盤は盤石。2027年4月期予想は売上高15,387百万円(+15.3%)、営業利益4,004百万円(+24.5%)。
成長戦略
ARR300億円(VISION2031)に向け、顧客基盤拡大・決済フィンテック強化・AI戦略・資本配分の4軸を推進
消費減税対応や省人化需要を取り込み有料プラン登録店舗数を拡大。機器サブスクリプションへの転換が期初予想を上回るスピードで進展し、ストック売上比率の向上と中長期的な収益基盤の強化を図る。2027年4月期はARR142億円(YoY+29.0%)を目標とする。
POS×決済の一体提供によるキャッシュレス決済ARRの拡大(2026年4月末2,567百万円、前年比+43.1%)に加え、「スマレジ・出世払い」(2026年3月開始)による免税リファンド・ファクタリング等の新たな収益モデルを構築し、SMBの成長投資を支援するファイナンス領域への展開を加速する。
全社AI推進体制の確立とAPI高度化・商取引データ活用プロダクトの創出により、蓄積されたPOSデータ・決済実績を活用した新サービスを開発。次世代決済端末の開発も並行して進め、プロダクトの付加価値向上と競合との差別化を図る。
2026年5月1日付で完全子会社を吸収合併し、EC領域の知見とPOS・決済・顧客管理機能を組織レベルで統合。意思決定の迅速化と各部門間の連携強化により、クロスセルの推進・経営リソースの最適配分・知見共有の高度化を加速する。
営業利益水準20%前後を意識した資本規律に基づき、戦略的M&Aへ優先的に資本を配分し成長を加速。2027年4月期の期末配当予想は29.00円(前期24.00円)と増配方針を維持しつつ、株主還元と成長投資のバランスを図る。
最終更新: 2026年7月17日

