地政学リスクと経済状況
イランと米国・イスラエルの紛争によりUAE子会社の生産・販売に影響が生じており、台湾有事リスクでは台湾に複数の生産・販売拠点を有するため、従業員の安全・供給網寸断・サイバー攻撃等の多様なリスクが想定される。米国の関税政策も事業展開する業界の市場動向に悪影響を与える可能性がある。リスクマネジメント委員会を中心に各国法制・政策動向の情報収集と事業影響分析を実施している。
原材料調達リスク
主要原材料である石油化学原料・油脂原料・電力等の購入価格は国内外市況や為替変動の影響を受け、産油国の地政学リスクによる原油・ナフサ価格の急騰や、異常気象によるパーム油・大豆油等の価格変動が業績に影響を及ぼす可能性がある。国内エチレン設備の統廃合進展により安定調達が困難になるリスクもあり、複数購買化の検討を進めることで対応している。
為替変動リスク
世界各国で事業を展開する当連結グループは、連結財務諸表作成時の円換算レートの変動により、現地通貨建て資産・損益の円換算後価値が影響を受ける。輸出入等の外貨建て取引においても同様のリスクがあり、為替相場が大きく変動した場合に業績への悪影響が生じる可能性がある。主要通貨の動向注視とヘッジ手段の活用により為替リスクの低減に努めている。
新製品開発・技術競争リスク
関連業界では技術進歩・変化が著しく、新興国を含む競合他社による追随速度が速まっており、当社製品・技術の陳腐化や価格競争激化による製品価格の想定以上の下落リスクがある。顧客との共同研究においてパートナー企業の最終製品が市場で劣位となった場合、当社製品の需要が実現しない可能性もある。また、競合他社から知的財産権侵害を主張された場合、販売停止・損害賠償・訴訟費用が発生するリスクがある。
公的規制・化学物質規制
欧州REACH規則やPFAS規制をはじめ世界各国で化学物質規制法の強化・改正が進んでおり、重大な規制変更により当連結グループの活動が制限されコストが増加する可能性がある。米中対立に伴う安全保障貿易関連規制の強化(米国輸出規制・中国輸出管理法)により、両国の幅広い業界に産業用中間素材を供給する当連結グループの製品販売に直接・間接的な影響が生じうる。コンプライアンス推進委員会によるモニタリングと各部門の年度コンプライアンス活動計画の遂行により対応している。
プラスチック規制リスク
使い捨てプラスチック用途の見直しや国際条約案による規制が実施された場合、プラスチック関連製品を有する当連結グループの事業に影響が及ぶ可能性がある。一方、世界的なプラスチック需要は今後も増加が見込まれており、規制の影響は一部用途に限定される見通しである。サーキュラーエコノミーへの取り組みやプラスチックの長寿命化・高機能化を推進する製品供給により対応している。
製品欠陥・品質リスク
ISO9001・FSSC22000等の品質マネジメントシステムや製品検査値の改ざん防止対策を講じているものの、全製品の欠陥排除とリコール発生ゼロを保証することはできない。製造物責任賠償保険に加入しているが、最終的に発生する全賠償額を十分に補償できるとは限らず、業績・財政状態に影響を及ぼす可能性がある。化学品ではSDS・イエローカード、食品では製品規格書による安全情報提供とトレーサビリティシステムの運用により品質安全管理を実施している。
災害・事故等の操業リスク
爆発・火災・天災・テロ・感染症蔓延・物流事故等のトラブルが発生した場合、工場停止または稼働率低下による供給不能・供給困難、製品品質・環境・地域住民や従業員の安全への影響が生じる可能性がある。サプライチェーン上の原料サプライヤーやOEM依頼先における工場トラブルも製品供給停止につながるリスクがある。ISO45001・ISO14001・ISO22301等の国際標準に基づくマネジメントシステムの導入と事業継続マネジメントシステム(BCMS)の構築・運用により対応している。
情報漏洩・サイバー攻撃
技術情報等の営業秘密や個人情報を標的としたサイバー攻撃・情報漏洩が発生した場合、行政処分・制裁、損害賠償請求による経済的損失に加え、競争力やレピュテーションの低下により業績に影響を及ぼす可能性がある。台湾有事リスクとも関連し、サイバー攻撃による情報流出・事業中断が懸念される。コンプライアンス推進委員会傘下の情報管理部会が情報セキュリティ・ポリシーに基づきハッキング・ウイルス・サイバー攻撃対策と従業員教育を実施している。
システムトラブルリスク
ソフトウエアの更新・改良に伴う予期せぬ障害や、災害等によるデータセンターシステムの停止が発生した場合、当連結グループの業務に影響を及ぼす可能性がある。遠隔地へのデータ複製やバックアップ回線の整備等の対策を講じているものの、予期せぬ事象によるシステムトラブルを完全に排除することはできない。業務のデジタル化推進と並行してシステム保守体制の強化に取り組んでいる。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

