事業内容
株式会社アクリートは2010年に法人向けSMS配信事業を開始し、16年間にわたり国内市場を牽引してきた。現在は5,300社超の法人顧客にサービスを提供し、国内SMS配信通数でトップシェア争いを続ける。
2025年2月に発表した中期経営計画[2025-2027]「事業多様化と構造改革」のもと、①コミュニケーション事業(SMS・メッセージング)、②ソリューション事業(AI・セキュリティ・GPUサーバー)、③投資・インキュベーション事業(AI・開発系ベンチャーへの投資)の3セグメント体制へ移行。国内外のM&Aや提携を積極的に推進し、SMS単一事業依存からの脱却を図っている。
ビジネスモデル
コア収益はSMS配信の従量課金(国内キャリア経由・海外アグリゲーター経由)で、5,300社超の法人顧客への継続的な配信量増加が安定収益を支える。これに加え、GPUサーバー販売・AIソリューション(ANOTHER AI)・入札情報プラットフォーム「入札王」・広告運用支援など、M&Aで取り込んだ子会社の多様な収益モデルを積み上げる構造へ転換中。
2025期の売上高8,791百万円のうちコミュニケーション事業が6,516百万円(74.1%)を占め、新セグメント2事業が残余を担う。
企業の強み
2010年に国内法人向けSMS配信市場を創出して以来16年間市場を牽引し、現在5,300社超の法人顧客基盤を保有。国内SMS配信通数は前年同期比34.2%増と高成長を維持し、業界内でトップシェア争いを続ける確固たる地位を確立している。
2025期のコミュニケーション事業は売上高6,516百万円、セグメント利益1,136百万円、セグメント利益率17.4%を達成。前期計上の減損損失(439,943千円)消滅も寄与し、セグメント利益は前年同期比88.1%増と大幅改善。グループ全体の収益基盤として機能している。
NTTドコモ(ドコモビジネスソリューションズ経由、契約期間2026年3月〜2028年2月)、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの国内主要4キャリア全社と接続契約を締結。全キャリア対応の配信インフラは新規参入者が容易に複製できない競争優位となっている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2021期2,834百万円→2022期6,191百万円→2023期5,434百万円→2024期6,348百万円→2025期8,791百万円と拡大基調。2026年12月期第1四半期は売上高2,167百万円(前年同四半期比+10.5%)と増収を維持したが、営業利益は82百万円(同△24.1%)、親会社株主帰属四半期純利益は41百万円(同△31.3%)と大幅減益。
海外SMSの売上減少、FG社の立ち上げ遅延、販管費の増加が主因。通期業績予想(売上高9,590百万円、営業利益656百万円)は変更なし。
後発事象として2026年4月にGPUサーバー関連事業向け運転資金2,000百万円を短期借入しており、第2四半期以降の業績動向が注目される。
成長戦略
SMS基盤を守りながらAI・GPU・M&Aで「SMS単一事業からの脱却」を実現
SMS配信を基盤に、LINE・RCS等を統合したマルチチャネル型CPaaSプラットフォームへの進化を推進。FG社との連携による「SMSコネクト for LINE」提供でマルチチャネル化を加速し、コミュニケーション事業の付加価値向上と顧客単価引き上げを図る。
生成AI普及によるAIインフラ需要を背景に、高性能GPUサーバーの提供事業が2026年12月期第1四半期のソリューション事業売上高を前年同四半期比2,955.4%増に押し上げた。2026年4月にみずほ銀行から2,000百万円を借り入れ、事業拡大に向けた運転資金を確保している。
シンガポールのCustIntCo Pte Ltdとの合弁会社CustIntCo Japan株式会社(アクリート51%出資、資本金10百万円)を2026年5月設立予定。Genie AIエンジンシリーズを国内で戦略的に提供・共同開発し、メンタルヘルスケア・ヘルスケア市場への新規展開を図る。
2025年9月子会社化のFG社(LINE活用統合型マーケティング)は立ち上げに想定以上の時間を要し第1四半期は損失計上。第2四半期以降の利益積み上げを予定。ズノー社「入札王」へのAI技術活用によるデータ活用価値向上も推進中。
最終更新: 2026年7月17日

