事業内容
株式会社CINCは、「確信をもつ、核心をつく、革新をおこす」を経営理念に掲げ、ビッグデータとAI・機械学習技術を活用してクライアントのマーケティング課題をデータドリブンに解決する企業。主力のSaaS型マーケティングツール「Keywordmap」を提供するソリューション事業、DXコンサルティングを提供するアナリティクス事業、および2023年11月に開始したM&A仲介事業の3セグメントで構成される。
2021年10月に東京証券取引所マザーズ市場(現グロース市場)に上場。主要顧客はデジタルマーケティングに取り組む国内企業(BtoB・BtoC問わず幅広い業種)。
2025年10月期の連結売上高は1,825百万円。
ビジネスモデル
ソリューション事業は「Keywordmap」の月額定額サブスクリプション型で安定的なストック収益を積み上げる。アナリティクス事業は初期調査費用+月額定額制のDXコンサルティングを提供し、コンサルタント・アナリスト・コンテンツディレクターの3職種体制でワンストップ支援を行う。
M&A仲介事業は成功報酬型を想定。オプションプランやBPOサービスによるアップセルで契約単価引き上げも図る。
企業の強み
創業時からクローリング・自然言語処理・データベース技術の研究開発に注力し、日本語キーワードのビッグデータを自社サーバーに蓄積。ノイズの少ない高精度な分析データを提供できる点が競合との差別化要因となっており、競合他社が扱うことが困難なデータの蓄積を継続している。
2025年10月期のソリューション事業は売上高785百万円、セグメント利益154百万円、利益率19.6%を達成。利用の少ない機能廃止やデータベース処理改善によるサーバー費削減が利益率改善に寄与しており、SaaS型ストックビジネスとしての収益基盤が確立されている。
「AI Overviews出現レポート機能」「AIリライト機能」をKeywordmapに実装し、2025年6月にはGEO/LLMOコンサルティングサービスを新設。生成AIによる検索行動変容を成長機会と捉え、AI検索最適化(GEO/LLMO)領域への対応を既存サービスと連携して推進している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2022期1,805百万円をピークに2025期1,825百万円(前期比8.1%減)まで減少傾向が続き、2026年10月期第2四半期累計も852百万円(前年同期比10.4%減)と減収が継続。一方、損益面では2025期の営業損失113百万円から2026年10月期第2四半期累計で営業利益55百万円へ大幅改善。
販売費及び一般管理費の圧縮(前年同期643百万円→471百万円)が主因。外部要因として、生成AI普及による従来型SEO需要の減退が売上の重石となっているが、企業のデジタルシフト加速によるDXコンサルティング需要は継続。
通期予想は売上高1,681百万円・営業利益7百万円で据え置き。
成長戦略
Keywordmap強化・GEO/LLMO新領域開拓・M&A仲介の収益化で持続成長を目指す
AIによる記事制作・改善支援、キーワード選定機能に加え、生成AI検索結果におけるブランド言及状況・引用元の可視化機能を実装。新規・既存顧客から一定の評価を獲得し、GEO/LLMO領域での提案機会が増加しているが、顧客数減少による減収分の補填には至っていない段階。
生成AI普及に伴う検索行動変化に対応した「AI検索最適化(GEO/LLMO)コンサルティング」およびSNSコンサルティング領域の提供を拡大。社内向けAI検索最適化支援ツールの機能改善により分析業務の効率化・標準化と提案品質向上を図る。
第2四半期に売上回復傾向が見られるが、第1四半期の落ち込みを補うには至らず収益性は改善途上。
新規採用一時停止・広告宣伝費精査・人員体制適正化によりコスト構造を見直し、収益性重視の運営体制へ移行。案件の質を高める選別強化と他の仲介会社との協業体制構築により成約確度を向上。2026年10月期第2四半期累計で1件成約・売上29百万円を初計上し、セグメント損失を前年同期比98百万円改善。
最終更新: 2026年7月17日

