事業内容
株式会社メディカルシステムネットワークは、1999年に札幌で設立された医療・医薬品分野の総合サービス企業。連結子会社13社を擁し、地域薬局の直営運営(472店舗)と医薬品ネットワーク事業(加盟12,003件)を中核に、後発医薬品製造販売・医薬品物流・デジタルシフト支援・賃貸設備・給食・訪問看護まで医薬品サプライチェーン全体をカバーする。
主要顧客は全国の薬局・病医院・福祉施設であり、東京証券取引所スタンダード市場に上場している。
ビジネスモデル
医薬品卸と薬局・病医院の間に立ち、単品単価交渉・決済代行・在庫管理支援を行う医薬品ネットワーク業務が収益の根幹。加盟薬局への調剤報酬債権流動化サポートや、後発医薬品製造販売・物流・DXサービスのクロスセルで多層的に収益を積み上げる。
直営薬局472店舗の運営収益と合わせ、売上高132,186百万円の大半を地域薬局ネットワーク事業が占める構造。
企業の強み
2026年3月末時点の医薬品ネットワーク加盟件数は12,003件(前期末比1,000件増)、医薬品受発注取扱高は755,761百万円(前期比11.4%増)に達する。長年の積み上げにより構築された広域加盟ネットワークは、競合が短期間で模倣困難な参入障壁として機能している。
地域薬局直営・医薬品ネットワーク・後発医薬品製造販売(56成分130品目)・医薬品物流(取引3,690店)・DXサポート(導入6,658店)の5部門を一体運営。各部門が相互に顧客基盤を共有しクロスセルを実現する垂直統合型の事業構造を有する。
2026年3月末時点で地域薬局472店舗を直営。2026年3月期だけで新規出店17店舗・M&A取得9店舗を実施し、閉鎖・譲渡11店舗を差し引いても純増を維持。設備投資4,494百万円のうち地域薬局ネットワーク事業に4,142百万円を投下し、継続的な店舗網拡大を実現している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期106,685百万円から2026年3月期132,186百万円へ5期連続増収(2026年3月期は前期比8.0%増)。一方、営業利益は2022年3月期3,852百万円をピークに低迷し、2026年3月期は3,313百万円(前期比5.0%増)と小幅回復したものの、親会社株主帰属純利益は1,070百万円と5期中最低水準。
給与水準引き上げによる人件費増加、既存店処方箋枚数の減少、持分法投資損失の計上が利益を圧迫。調剤債権流動化一時停止により営業CFは3,441百万円の支出に転落し、短期借入金の急増で財務レバレッジが拡大した。
外部環境として急性疾患患者の減少が既存薬局の処方箋枚数に影響した。
成長戦略
第7次中計で構造転換期と位置付け、収益性の高いポートフォリオへの転換を推進
地域単位での医薬品在庫情報共有サービスや各種研修の提供などサービス拡充を推進。2026年3月期末に12,003件(前期末比1,000件増)を達成。長期ビジョン目標のサポート件数45,000施設(2035年3月期)に向けた基盤拡大を継続する。
前期に事業開始した医薬品物流部門(メディロジネット)は2026年3月期に取引店舗数3,690店(前期末比2,118店増)と急拡大し収益性も改善。医薬品サプライチェーンの効率化・安定供給を担うメディカルサプライ領域の中核として位置づけ、さらなる取引先拡大を図る。
ファーマシフトが展開するLINE公式アカウント「つながる薬局」等を活用したDX支援サービスの導入店舗数は6,658店舗(前期末比638店増)と堅調に拡大。患者と薬局双方へのDX体験提供を通じた顧客基盤拡大を継続し、処方箋依存からの脱却を目指す。
2027年3月期において顧客データの一元管理に向けたデータ基盤統合を実施予定。一過性費用の増加を見込むが、将来の売上拡大に向けた先行投資と位置づける。メディシスネットワーク(全国薬局と多様なデータによる基盤)の構築を通じた収益性の高いポートフォリオへの転換を推進する。
フェルゼンファーマが展開する後発医薬品の製造販売は取引店舗数9,082店(前期末比1,901店増)と順調に拡大。2026年3月期末時点で56成分130品目を販売(出荷調整中10成分20品目)。新規取引先の開拓を継続し、医薬品サプライ領域の収益貢献を高める。
最終更新: 2026年7月19日

