事業内容
株式会社インテージホールディングスは、1960年創業のマーケティングリサーチ大手。連結子会社29社・持分法適用会社2社を擁し、「マーケティング支援(消費財・サービス)」「マーケティング支援(ヘルスケア)」「ビジネスインテリジェンス」の3セグメントを展開する。
消費財メーカー・製薬企業・流通小売を主要顧客とし、パネル調査・カスタムリサーチ・リアルワールドデータ・システム開発・BPOまで幅広いサービスを提供。2023年10月にNTTドコモの連結子会社となり、データ×テクノロジー企業への変革を推進中。
東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
消費者・店舗・医療機関等から定期的にデータを収集するパネル調査(ストック型収益)を基盤とし、顧客課題に応じたカスタムリサーチ・コミュニケーションサービス・システム開発・BPOを組み合わせて収益を得る。2025年6月期の売上高65,571百万円のうち、消費財・サービス69%、ヘルスケア19%、BI12%の構成。
NTTドコモとの資本業務提携によりIDベースのマーケティング支援領域へ拡張を図る。
企業の強み
1960年創業以来、消費者・店舗・医療機関を対象とした継続的パネル調査を蓄積。SCI(全国消費者パネル調査)は新SCIへの移行を2025年6月期に完了し、顧客提供価値を刷新。この独自データ資産は競合が短期間で模倣困難な参入障壁を形成している。
2023年10月にNTTドコモが議決権50%超を取得し親会社となった。2024年7月にはドコモ・インサイトマーケティングを完全子会社化。IDベースかつ一気通貫型の生活者中心マーケティング支援など5つのシナジー領域を定義し、既存リサーチ事業の枠を超えた事業ドメイン拡張を推進している。
2025年6月期のヘルスケアセグメントは売上高12,432百万円に対し営業利益2,133百万円(利益率17.2%)。CRO事業売却による事業ポートフォリオ最適化で収益性が大幅改善(前年比25.7%増益)。医療リアルワールドデータ(CrossFact)等の高付加価値サービスが利益を牽引している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年6月期第3四半期累計(9ヶ月)は売上高51,874百万円(前年同期比1.8%増)、営業利益5,568百万円(同30.5%増)、経常利益5,604百万円(同33.4%増)。売上成長は緩やかながら、売上原価の削減(前年同期31,801百万円→当期30,754百万円)と投資費用の減少により売上総利益率・営業利益率が大幅改善。
過去5期の営業利益推移(2021期4,421百万円→2024期3,290百万円と低下後、2025期4,241百万円に回復)を踏まえると、2026期は通期予想5,600百万円で過去最高水準を更新する見通し。財政状態は総資産48,767百万円、自己資本比率71.9%と健全。
現金及び預金は10,571百万円と前期末比4,698百万円減少したが、売掛金・契約資産の増加(5,664百万円増)が主因であり事業拡大に伴う正常な変動と判断される。
成長戦略
Data+Technology企業への転換を軸に、基幹事業最適化と成長事業伸長を同時推進
㈱ドコモ・インサイトマーケティングの連結化を活用し、モバイルデータ×リサーチデータの融合ソリューションを展開。2026年6月期第3四半期累計でマーケティングソリューション領域が前年を上回る成長を示しており、データ活用コンサルティングおよびCXマネジメント体制・基盤の強化を継続推進中。
生成AIをリサーチプロセスに組み込み、業務効率化と顧客への提供価値向上を同時実現。2026年6月期第3四半期累計で売上原価が前年同期比約1,047百万円減少しており、コスト構造改善の効果が数値に表れている。グループ全体でのAI活用加速を継続推進中。
CRO事業売却後の高収益リサーチ事業への集中により、2026年6月期第3四半期累計でヘルスケアセグメント営業利益率23.8%を達成。プロモーション・コミュニケーション等の新領域への事業拡大およびPatient Centricityに基づく新提供価値の創造に向けた取り組みを推進中。
長野事業所統合移転(2025年11月完了)等の組織最適化を実施しつつ、データ統合基盤・活用ビジネスの継続拡大とストックビジネスの確立を推進。減損損失計上・一時費用発生により短期的に減収減益だが、価格設定見直しや業務効率化による収益性改善(営業利益率9.1%)は確認済み。
2026年6月期の年間配当予想は48.00円(前期45.00円から6.7%増配)。自己資本比率71.9%の健全な財務基盤を維持しながら、配当の継続的な引き上げを実施。業績予想に修正なく、配当予想も変更なし。
最終更新: 2026年7月17日

