事業内容
株式会社網屋は、データセキュリティとネットワークセキュリティの2事業を展開するサイバーセキュリティの総合プロバイダである。データセキュリティ事業では、特許取得済みのログ自動変換技術を搭載した自社開発製品「ALog」シリーズ(累計6,000件超の契約実績)を中核に、包括的セキュリティ代行サービス「セキュサポ」や教育事業を展開。
ネットワークセキュリティ事業では、クラウド型ネットワーク管理サービス「Network All Cloud」(5,000件超の契約実績)やゼロトラスト対応「Verona SASE」を提供する。主要顧客は大手企業から中堅・中小企業まで幅広く、セキュリティ人材不足という社会課題を「セキュリティの自動化」で解決することをビジョンに掲げる。
ビジネスモデル
従来の売り切り型ライセンス販売からサブスクリプション型(月額課金)への移行を推進し、ARR(年間定期収益)の積み上げによる収益安定化を図る。データセキュリティ事業では「ALog Cloud」のSaaS提供によりマネージドサービスを付加して月額単価を向上させ、ネットワークセキュリティ事業では「Network All Cloud」のクラウドサービス利用料が毎年継続収益となる。
富士通・NetApp等の大手ベンダーを通じた間接販売とOEM供給も活用し、販売チャネルを多層化している。
企業の強み
「ALog」シリーズは、あらゆる機器のログを統一フォーマットに自動変換する特許技術を保有し、累計6,000件超の契約実績を持つ。2025年4月には国産SIEMでNo.1を獲得。2024年11月には「AIリスクスコアリング」機能の特許も取得しており、技術的参入障壁が高い。
2025年12月期において、データセキュリティ事業のセグメント利益率は41.3%(売上高2,481百万円、セグメント利益1,024百万円)、ネットワークセキュリティ事業も売上高3,456百万円に対しセグメント利益1,008百万円を計上。両事業ともに高い収益性を維持している。
2025年5月にNTTコミュニケーションズ株式会社(現NTTドコモビジネス株式会社)と資本業務提携を締結。同年9月にはNTTドコモビジネスのセキュリティ統合型ネットワークサービス「docomo business RINK®」に「ALog」を提供開始しており、大手通信キャリアを通じた販路拡大が実現している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期2,761百万円から2025期5,936百万円へ5期で約2.1倍に拡大。特に2025期は前期比約24.5%増と成長が加速した。
営業利益は2025期に1,052百万円(前期526百万円)と前期比約2倍に急拡大し、営業利益率は約17.7%(前期約11.0%)へ大幅改善。当期純利益も752百万円(前期385百万円)と約1.95倍に拡大した。
外部要因として、大手飲料メーカー・通販企業へのランサムウェア攻撃多発による企業のセキュリティ投資需要急拡大が業績を後押しした。なお、2026年12月期第1四半期決算短信では、子会社アンペールの1株当たり配当金の記載誤り(0円→25円)が訂正されており、財務数値自体への影響はない。
成長戦略
ALog Cloudのサブスク拡大・ゼロトラスト対応強化・大手提携・M&Aによる規模拡大の四本柱
クラウド型ログ管理サービス「ALog Cloud」を通じ、従来リーチが困難だった準大手・中堅・中小企業層へのサブスクリプション販売を拡大。ARR積み上げによる収益安定化と利益率向上を図る。
ゼロトラストセキュリティへの移行需要を取り込む「Verona SASE」の受注件数増加を推進。ITエンジニア不足を背景としたクラウド型・マネージド型ネットワークサービスへの需要シフトを活用し、ネットワークセキュリティ事業の収益基盤を強化する。
NTTドコモビジネスの法人顧客基盤・販売網を活用し、ALogシリーズおよびネットワークセキュリティサービスの拡販を推進。大手企業向け案件の獲得加速と信用力向上を図る。
2026年12月期第1四半期決算短信の重要な後発事象として開示。アンペールは直近期売上高1,886百万円・営業利益137百万円のセキュリティ関連企業であり、子会社化によりグループの事業領域拡大と売上規模の強化を図る。
最終更新: 2026年7月17日

