THECOO株式会社 logo

THECOO株式会社

4255東証グロース情報通信業

THECOO株式会社 logo
THECOO株式会社4255

事業内容

THECOO株式会社は、アーティスト・インフルエンサー・タレント等(アイコン)とそのファンをつなぐ完全会員制・完全有料制ファンコミュニティプラットフォーム「Fanicon」を運営するファンビジネスプラットフォーム事業(主力)と、インフルエンサーを活用したマーケティング支援を行うデジタルマーケティング事業(祖業)の2事業を展開する。2017年12月にFaniconをリリースし、2021年12月に東証マザーズ(現グロース)に上場。

ライブ配信・グループチャット・EC・チケッティング等の多機能を統合したプラットフォームとして、国内外のアーティスト・スポーツ選手・インフルエンサー等幅広いジャンルのアイコンを対象に展開。2025年12月期末時点でアイコン数約3.8千、有料課金ユーザー(ファン数)約41.2万人を擁する。

ビジネスモデル

ファンビジネスプラットフォーム事業では、全ファンが有料会員となるサブスクリプション型月額課金(ストック売上)と、アプリ内ポイント「ファニポイント」の購入・消費によるフロー売上(スクラッチくじ・イベント等)を組み合わせた複合収益構造を持つ。EC販売手数料・チケット管理手数料も付随収益として存在する。

デジタルマーケティング事業では、広告主・広告代理店からのインフルエンサー施策支援手数料が主収益となる。前受金比率が高く、キャッシュフロー先行型の財務構造が特徴。

企業の強み

Faniconは全会員が有料のクローズド型コミュニティであり、熱量の高いコアファンのみが集まる設計。2025年12月期のファンビジネスプラットフォーム事業売上高は3,769百万円(前年比18.3%増)、セグメント利益は295百万円(前年比413.4%増)と急拡大。

サブスクリプション収益が安定基盤を形成している。

アイコン数は2025年12月期を通じてQ1約3.3千→Q4約3.8千へ増加し、ファン数(有料課金ユーザー)も同期間に約35.9万人→約41.2万人へ拡大。カスタマーサクセスチームによる解約率の低水準維持と、パートナー企業連携による大型アイコン獲得が成長を支えている。

2021年期以来4期連続の営業赤字から、2025年12月期に営業利益197百万円・当期純利益175百万円を計上し黒字転換を実現。売上総利益は2,229百万円(前年比21.7%増)、営業CFも549百万円(前年225百万円)と収益・資金創出力が大幅に改善した。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期通期業績予想は売上高5,480百万円・営業利益300百万円。第1四半期実績は売上高1,411百万円(通期予想比25.7%)、営業利益150百万円(同50.1%)と、特に利益面で通期予想の半分を1四半期で達成した。

通期予想に変更はなく保守的な印象を与えるが、季節性やアイコン獲得の進捗次第では上振れ余地がある一方、後半に費用増加が集中する場合の利益圧迫リスクも残る。

Faniconはスマートフォンアプリを主要チャネルとするため、Apple App StoreおよびGoogle Play Storeの手数料政策・審査基準変更が収益に直接影響するリスクを抱える。両社のプラットフォーム規約変更や手数料引き上げは当社の意思決定に依らない外部要因であり、収益モデルの根幹に関わる構造的リスクとして継続的な注視が必要である。

デジタルマーケティング事業の黒字転換は1四半期のみの実績であり、継続性の確認が必要である。また、自己資本比率は18.0%と依然として低水準にあり、総資産3,740百万円に対し純資産673百万円にとどまる。

前受金1,462百万円が流動負債の大部分を占める構造は事業特性上の必然だが、財務レバレッジの高さは外部環境悪化時の耐性という観点で引き続き留意すべき点である。

成長戦略

Faniconのアイコン・ファン数拡大とARPU向上を軸に、デジタルマーケティング収益化とグローバル展開を推進

専属営業チームによる継続的な新規アイコン獲得活動に加え、パートナー企業との連携で大型アイコンの獲得を加速。VTuberや2.5次元IPなどバーチャルアーティスト市場の拡大に伴う新規需要を取り込み、コミュニティ開設数の堅調な成長を維持している。

サブスクリプション収益に加え、ポイント課金型売上が伸長しており、安定的・継続的な収入源として機能している。季節イベントやアイコン個別イベントを活用したポイント購入促進施策により、ファン1人当たりの消費額(ARPU)向上を図る。

アイコンに対する季節・個人イベントに応じた施策提案やファン体験価値向上のカスタマーサクセスを継続実施。前事業年度に引き続き解約率は低水準で推移しており、ストック収益の安定性を支えている。

採算性重視の案件見直しによる単価向上と、マーケティング・インサイドセールス機能強化による国内外顧客基盤の拡大を推進。2026年12月期第1四半期に初の黒字転換(セグメント利益6百万円)を達成し、収益多様化が進展している。

韓国を含む国外アイコンのコミュニティ開設拡大によるグローバル展開を推進。日本発コンテンツの世界的人気を背景に、海外ファンの取り込みと国外クライアントとの取引拡大を図る。現時点では初期段階にとどまる。

最終更新: 2026年7月17日