事業内容
ロンシール工業は1947年に国内初の塩化ビニル製品製造に成功した老舗素材加工メーカー。建築用床材・防水資材・住宅資材・壁装材・車両用床材・フィルム基材など多様な塩ビ系合成樹脂製品を製造・販売する合成樹脂加工品事業(売上高の約98%)と、ショッピングセンター施設の賃貸を行う不動産賃貸事業の2セグメントで構成される。
国内は代理店網を通じた販売が中心で、米国子会社ロンシールインコーポレイテッドおよび中国子会社龍喜陸(上海)貿易有限公司を通じた海外展開も行う。主要顧客は建設・建材・鉄道・航空・半導体製造施設等の幅広い産業分野に及ぶ。
ビジネスモデル
当社は土浦事業所を中心に塩ビ系製品を自社製造し、国内は代理店経由で販売する。海外は米国・中国の連結子会社が販売機能を担い、北米向け売上2,390百万円(前期比7.9%増)、欧州向け393百万円(同47.2%増)、アジア向け804百万円(同14.4%増)と地域分散が進む。
不動産賃貸事業は営業利益率74.4%の高収益セグメントとして安定収益を補完する。
企業の強み
国内初の塩化ビニル製品製造(1947年)以来、床材・防水材・壁装材・フィルム等の多品種製品を展開。ISO9001を塩化ビニル加工業界で国内初一括取得(1996年)し、2020年には次世代研究開発拠点「イノベーションセンター」を竣工。
研究開発費369百万円(2026年3月期)を継続投資し技術基盤を維持している。
米国(1972年設立)・中国(2011年設立)の連結子会社を通じた海外販売網を保有。2026年3月期の北米向け売上は2,390百万円(前期比7.9%増)、欧州向け393百万円(同47.2%増)、アジア向け804百万円(同14.4%増)と複数地域で成長を実現しており、国内需要変動への耐性を高めている。
抗ウイルス技術「ロンプロテクト」、SPACECOOL社との共同開発による高反射・高放射防水シート「イノベーションプルーフRR」(2025年発売)、産業廃棄物削減・工期短縮を実現する「ダイレクトカバー工法」など、機能性・環境性を訴求する差別化製品を継続的に市場投入している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期18,129百万円から2026年3月期22,107百万円へ5期連続増収基調。営業利益は2023年3月期に568百万円へ落ち込んだ後、2024年3月期1,071百万円、2025年3月期870百万円(原材料高・減損損失で圧迫)、2026年3月期1,343百万円と回復軌道に乗った。
当期純利益は前期の減損損失680百万円(特別損失)消滅と販売価格改定効果の重なりで13百万円から1,019百万円へ急回復。売上高営業利益率は4.1%(前期)から6.1%(当期)へ改善した。
外部要因として原材料・エネルギー価格の変動および為替相場の影響が引き続き収益変動要因として存在する。
成長戦略
価格改定継続・高付加価値製品開発・北米輸出拡大で収益性向上を目指す
原油価格変動・供給不安による原材料費上昇に対応するため、適正な価格水準の維持・確保に向けた価格改定を継続実施。2026年3月期に売上総利益率が37.8%へ改善しており、効果が顕在化している。2027年3月期も同方針を継続する。
抗ウイルス技術「ロンプロテクト」や遮熱防水工法等の高付加価値製品を軸に、住宅資材・車両用床材等の成長品目を強化。国内床材・防水資材・壁装材は2026年3月期に売上減となっており、製品ミックス改善が課題。
2026年3月期の輸出売上は北米2,390百万円(前期比7.9%増)、欧州393百万円(同47.2%増)、アジア804百万円(同14.4%増)と全地域で拡大。輸出用床材・車両用床材・フィルム基材が牽引しており、海外販売網の整備を継続する。
原材料調達の安定化およびコスト管理の徹底により、外部環境変動に対する収益耐性を強化する。2026年3月期は売上原価が前期比189百万円減少しており、コスト管理の効果が表れている。
最終更新: 2026年7月19日

