事業内容
大倉工業は1947年創業、香川県丸亀市に本社を置く東証プライム上場の素材メーカーである。主力の合成樹脂事業ではポリエチレン・ポリプロピレンフィルムを生産・販売し、新規材料事業では液晶テレビ向け光学機能性フィルムを手掛ける。
建材事業ではパーティクルボード・木材加工・住宅建築を展開し、その他にホテル・IT・損保代理業も営む。当社・子会社15社・関連会社5社で構成されるグループ全体の売上高は86,658百万円(2025年12月期)に達し、国内外の販売・加工子会社ネットワークを通じて多様な産業・顧客層に製品を供給している。
ビジネスモデル
押出・延伸等のプラスチック加工技術を中核に、合成樹脂フィルム・光学機能性フィルム・建材を自社製造し、国内外の販売・加工子会社を通じて最終顧客へ届ける垂直統合型モデルを採る。原材料調達から製造・加工・販売まで一貫してグループ内で完結させることで付加価値を積み上げる。
研究開発費は年間1,591百万円を投じ、情報電子・環境エネルギー・ライフサイエンス・モビリティの4分野で次世代製品を開発し、既存事業の高付加価値化と新規収益源の創出を並行して進めている。
企業の強み
新規材料事業の売上高は18,928百万円(前期比29.6%増)、営業利益は2,481百万円(前期比98.9%増)と倍増した。65インチ以上の大型液晶テレビ向け広幅光学フィルム需要の拡大と、前期稼働開始の新工場の操業安定化によるコスト削減が同時に寄与し、営業利益率は13.1%に達している。
2025年12月期末の自己資本比率は61.2%(前期比1.0ポイント上昇)、総資産103,043百万円に対し純資産63,134百万円を確保する。キャッシュ・フロー対有利子負債比率は0.8年と低水準であり、営業キャッシュ・フロー9,904百万円を創出する財務健全性を維持している。
中期経営計画(2027)の初年度である2025年12月期において、売上高目標850億円に対し86,658百万円、営業利益目標53億円に対し6,185百万円を達成した。調整後ROEは8.1%(前期比2.4ポイント改善)と、2027年度目標7.5%を既に上回っている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2022期77,260百万円を底に回復基調が続き、2025期86,658百万円で5年来最高営業利益6,185百万円を更新。2026年12月期第1四半期は売上高24,026百万円(前年同期比10.8%増)、営業利益2,245百万円(同33.8%増)と加速。
フジコー連結化(合成樹脂事業+16.9%増収)と新規材料事業の利益急拡大(+63.2%増益)が主要ドライバー。外部要因として大型液晶テレビ向け需要の好調が追い風となった一方、政策金利引き上げに伴う支払利息増加や建材市場の構造的縮小が下押し圧力として存在する。
通期予想(売上高98,000百万円、営業利益6,500百万円)は前期比それぞれ13.1%増・5.1%増を見込む。
成長戦略
経営ビジョン「Next10(2030)」のもと垂直統合・成長4分野への重点投資で企業価値向上
2026年1月にフジコーを5,600百万円で完全子会社化し、フィルム製造から加工までの一貫体制を構築。自動車・情報電子・半導体関連向けの加工技術と自社製膜技術を融合し、「プロセス機能材料」分野での事業拡大を加速。第1四半期から合成樹脂事業の増収・増益に貢献。
2026年12月期第1四半期より新規連結子会社として加わり、ベトナムを拠点とした海外展開を本格化。グローバルな製造・販売ネットワークの拡充により、コスト競争力強化と新興市場へのアクセス拡大を図る。
大型液晶テレビ向け光学フィルムの歩留り改善に継続的に注力し、生産性向上とコスト削減を推進。2026年12月期第1四半期のセグメント利益は811百万円(前年同期比63.2%増)、営業利益率16.9%を達成し、グループ全体の収益性向上に大きく貢献している。
㈱オークラBMワークスの高瀬工場稼働に向けた投資を継続中。初期費用増加局面にあるが、稼働後の新規収益源創出を見込む。非住宅物件への拡販や木材加工事業の好調維持により、住宅着工戸数減少という外部環境の逆風を補完する戦略を推進。
最終更新: 2026年7月17日

