事業内容
東京応化工業は1940年創業の電子材料専業メーカーで、フォトリソグラフィ技術を核とした微細加工技術と高純度化技術をコアコンピタンスとする。主力製品はエレクトロニクス機能材料(フォトレジスト等)と高純度化学薬品の2部門で構成され、2025期の売上高はそれぞれ124,700百万円・109,400百万円規模。
主要顧客はTSMC(売上高の33.6%を占める79,631百万円)をはじめとする先端半導体ファウンドリ・メーカーで、米国・台湾・韓国・欧州に製造・研究拠点を展開するグローバル企業。材料事業の単一セグメントで運営されている。
ビジネスモデル
営業・開発・製造の三位一体体制でユーザーニーズを先取りした製品開発を行い、先端レジスト等の高付加価値製品を半導体メーカーに供給する。見込み生産方式を採用し、研究開発費15,673百万円を継続投入することで技術優位性を維持。
2025期の売上高営業利益率は20.0%と高水準を達成しており、先端向け製品の販売比率向上が収益性改善を牽引している。
企業の強み
極端紫外線(EUV)用フォトレジストの開発に注力し、最先端半導体製造プロセスで高い顧客評価を獲得。研究開発費は2025期に15,673百万円を投じており、米国・台湾・韓国のグループ会社を含むグローバル研究体制を構築。先端レジストのグローバルシェアNo.1を目標に掲げている。
最大顧客のTSMCへの販売額は2025期に79,631百万円(売上高比33.6%)と前期の61,135百万円(30.4%)から大幅拡大。TSMCの新規工場稼働に連動した需要増を取り込んでおり、世界最先端ファウンドリとの深い取引関係が安定的な売上基盤を形成している。
2025期末の自己資本比率は67.9%、現金及び現金同等物は69,228百万円。営業キャッシュフローは35,194百万円を創出し、設備投資28,723百万円を内部資金で賄いながら財務健全性を維持。DOE4.0%を目処とした安定配当方針も継続している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高推移は140,055百万円(2021期)→175,434百万円(2022期)→162,270百万円(2023期、一時調整)→200,966百万円(2024期)→237,029百万円(2025期)と2023期の調整を経て加速局面に入っている。2026年12月期第1四半期は売上高67,077百万円(前年同期比23.6%増)、営業利益15,074百万円(同53.8%増)、親会社株主帰属四半期純利益11,725百万円(同55.8%増)と大幅増収増益。
外部要因として生成AI関連需要の好調と円安進行が業績を押し上げた。売上総利益率は40.3%(前年同期37.7%)、営業利益率は22.5%(前年同期18.1%)と収益性も顕著に改善。
通期予想(売上高261,000百万円、営業利益52,200百万円)は前期比それぞれ10.1%増、10.2%増と増収増益を見込む。
成長戦略
生成AI需要取り込みと生産能力拡大で中期計画2027の上方修正目標を達成する
生成AI関連データセンター向け先端半導体需要が当初想定を上回って推移。エレクトロニクス機能材料部門の第1四半期売上高は35,795百万円(前年同期比29.0%増)と高成長を記録。中期計画の定量目標を一部上方修正し、需要取り込みを最優先課題として推進している。
郡山工場フォトレジスト新製造棟・韓国平澤市高純度化学薬品新製造棟等の設備投資を継続。2026年第1四半期だけで有形固定資産が6,291百万円増加しており、旺盛な需要に対応する生産能力の拡充が進行中。減価償却費も前年同期2,064百万円から2,583百万円へ増加し、投資フェーズにある。
2026年1月にmicro resist technology GmbHを新規連結子会社化(連結範囲の重要な変更として開示)。欧州市場での顧客基盤拡大と製品ポートフォリオ強化を図り、地理的分散と収益源の多様化を推進。のれん償却額56百万円が第1四半期から計上開始。
高純度化学薬品部門の第1四半期売上高は29,986百万円(前年同期比17.2%増)と安定成長を継続。半導体製造プロセスの高度化に伴う高純度品需要の拡大を取り込み、エレクトロニクス機能材料部門と並ぶ収益柱として育成する方針。
最終更新: 2026年7月17日

