富士ユナイトホールディングス株式会社
416A・東証スタンダード・卸売業
富士ユナイトホールディングス株式会社
416A・東証スタンダード・卸売業
事業内容
富士ユナイトホールディングス株式会社は、2025年10月に富士興産株式会社の単独株式移転により設立された純粋持株会社。グループは連結子会社5社・関連会社2社で構成され、「グリーン領域」(リサイクル事業・ホームエネルギー事業・再生可能エネルギー事業)、「エネルギー領域」(石油事業)、「インフラ領域」(レンタル事業)の3領域を展開する。
主要顧客は北海道を中心とした産業廃棄物排出事業者、家庭用燃料消費者、建設業者、石油特約店等。売上高75,057百万円のうち石油事業が67,914百万円と約90%を占め、エネルギー領域が収益基盤を担う一方、グリーン領域を成長ドライブと位置づけている。
ビジネスモデル
エネルギー領域(石油事業)とインフラ領域(レンタル事業)が既存インフラを活用した安定的なキャッシュフローを創出し、その資本をグリーン領域(リサイクル・再生可能エネルギー)への成長投資に充当する。グリーン領域ではM&Aによるリサイクルネットワーク拡大と、バイオ燃料・再生重油の製造販売を通じた環境対応エネルギーの事業化を推進。
廃棄物回収(静脈)とエネルギー供給(動脈)を統合した資源循環型モデルにより、独自の競争ポジションを構築している。
企業の強み
2022年10月に環境開発工業株式会社を子会社化し、2025年10月には有限会社加島を完全子会社化。PMIの実績と業界ネットワークを背景に継続的な案件パイプラインを確保しており、再現性のある成長モデルを構築している。
リサイクル事業の売上高1,605百万円・営業利益265百万円(営業利益率16.5%)を達成し、計画を上回る実績を残した。
2025年11月に兵庫県姫路市に新設した姫路製造所は、バイオ原料混和比率1〜99%可変の高性能ブレンダー、製品タンクを介さない直接出荷技術、あらゆる荷姿対応の出入荷設備、AI搭載カメラ保全管理システムの4点において日本初の技術を導入。全国の陸上・海上へのバイオ燃料供給体制構築の中核拠点として機能する。
富士興産株式会社はENEOS株式会社と2017年10月締結・1年ごと自動延長の石油製品継続売買契約を有し、主要株主ENEOSホールディングス株式会社の子会社から燃料油・アスファルト・潤滑油を安定調達している。この仕入基盤が石油事業売上高67,914百万円・営業利益684百万円の安定収益を支えている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期(持株会社設立後初の連結決算)は、売上高75,057百万円、営業利益1,184百万円、親会社株主に帰属する当期純利益726百万円。外部要因として円安進行に伴う石油製品価格上昇がエネルギー領域の売上高(67,914百万円)を押し上げ、前期比で売上高は約9.8%増加。
売上総利益も前期比20.9%増の6,057百万円と改善。一方、M&A取得関連費用・のれん償却(48百万円)や人件費・物価上昇による販管費増(4,872百万円)が利益を圧迫したが、各領域の収益力向上がこれを吸収し営業利益は前期比48.1%増。
次期は営業利益1,000百万円と保守的な計画を開示しており、中東情勢不透明性・在庫評価リスク・設備老朽化対応コストを織り込んでいる。
成長戦略
リサイクルM&A拡大・バイオ燃料5万KL体制・持株会社による資本効率向上の3本柱
2025年10月に有限会社加島を子会社化(のれん444百万円計上)し、産業廃棄物リサイクル・バイオ燃料販売のネットワークを拡充。継続的なM&Aパイプラインを確保しており、グリーン領域の営業利益比率を2030年度までに60%超へ引き上げることを目指す。
2025年11月に兵庫県姫路市にバイオ燃料製造拠点を新設し、日本初の高性能ブレンダー等を導入。陸上・海上を含む全国供給体制の構築を推進中。再生重油の供給体制構築によるグループシナジー創出も並行して進める。
持株会社と事業会社の役割分担明確化により重複機能を排除し、グループ経営資源の最適配分を実現。2028年度ROE8%超を目標指標に設定。2026年3月期実績ROEは7.5%と目標水準に近接しており、グリーン領域拡大による収益ミックス改善が達成の鍵となる。
2026年3月期は1株当たり年間配当62円(期末31円)、配当性向28.2%を実施。2027年3月期は1株当たり年間62円(中間・期末各31円)を予定し、配当性向は68.2%(予想)。中長期的に配当性向60%を視野に入れた安定配当方針を明示している。
最終更新: 2026年7月19日

