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ENECHANGE株式会社

4169東証グロース情報通信業

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事業内容

ENECHANGE株式会社は「エネルギーの未来をつくる」をミッションに掲げ、エネルギー流通プラットフォーム事業を展開する。主力事業は二本柱で構成される。

第一に、家庭向け「エネチェンジ Home 電気・ガス比較」と法人向け「エネチェンジ Biz 電力最適診断」を通じた電力・ガス切替支援。第二に、電力・ガス事業者向けにクラウド型デジタルソリューション「エネチェンジ Utility」等を提供するSaaS・システム開発。

主要顧客は家庭・法人の電力需要家(プラットフォーム利用は無償)と、提携電力・ガス会社(収益源)、SaaS導入事業者(2026年3月末時点42社)。持分法適用関連会社ミライズエネチェンジを通じたEV充電インフラ事業も展開する。

ビジネスモデル

電力・ガス切替支援では、ユーザーが切替を実施すると提携電力・ガス会社から毎月の電力代・ガス代に料率を乗じたストック型継続報酬を受領する仕組みで、累積契約数に比例して収益が積み上がる。SaaS・システム開発では、電力・ガス事業者から月額ライセンス料(保守運用費含む)を継続的に受領するほか、初期導入・カスタマイズ時の一時報酬も得る。

2026年3月期の売上高6,697百万円のうち電力切替支援が5,116百万円(76%)、SaaS・システム開発が1,137百万円(17%)を占める。

企業の強み

2026年3月末時点で家庭向け継続ユーザー数270,278件、法人向け継続拠点数17,718件を保有。電力・ガス利用は長期継続性の高いインフラであり、切替後も毎月の電力代に連動した継続報酬が積み上がる構造。累積申込数の増大とともに収益基盤が拡大するストック型モデルが確立されている。

電力・ガス事業者向けSaaS「エネチェンジ Utility」は2026年3月末時点で42社に導入済み。切替プラットフォームを通じて蓄積した大量のユーザーデータ・電力使用データを活用した業界特化型システムを提供しており、競合が短期間で模倣困難な独自データ資産と専門性を有する。

特定の電力・ガス会社に属さない中立的立場でサービスを提供することで、複数の電力・ガス会社との戦略的業務提携を実現。料金メニューの複雑化(市場連動型・完全固定型・独自燃料費調整等)が進む中、中立的な比較・解説機能の市場プレゼンスが向上しており、提携事業者数・取得データ量の拡大に繋がっている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は営業利益592百万円と黒字転換を達成したが、持分法による投資損失728百万円(ミライズエネチェンジ等)が営業外費用に計上され、経常損失148百万円となった。EV充電合弁の損失負担が続く限り、営業利益と経常利益の乖離は継続する見通し。

親会社株主帰属当期純利益は繰延税金資産計上(250百万円)により130百万円の黒字を確保したが、持続的な純利益創出には持分法損失の縮小が不可欠。

2027年3月期の会社予想は売上高6,800百万円(前期比+1.5%)、営業利益600百万円(+1.2%)、経常利益550百万円(前期経常損失148百万円から大幅改善)、当期純利益550百万円(前期比+320.1%)。経常利益の改善は持分法損失の縮小を前提とするが、ミライズエネチェンジの損益改善時期・幅は開示されておらず、予想達成の確度を外部から検証することは困難。

SaaS・システム開発では受託開発売上の縮小影響も見込まれており、電力切替支援の成長が全社業績を牽引できるかが焦点。

Terra Charge社からの損害賠償請求(510,000千円)は2026年2月に全面棄却判決が確定し終結。元従業員からの信託型ストックオプション課税に関する訴訟は2025年12月に和解成立。

ただし、信託型SOに関する未収入金(流動25,973千円・固定91,326千円)は期末時点でも残存しており、回収不能見込額に対する貸倒引当金も計上済み。ガバナンス上の懸案は縮小しているが、引き続き注視が必要。

成長戦略

電力切替支援の収益の質向上と新電力向け基幹システムによるストック収益構築

AI検索最適化(AIO)強化・検索エンジン非依存の集客チャネル開拓・「エネチェンジ Home 引越しWeb簡単サポート」の新サービス提供により、獲得件数の伸長と並行して継続性・獲得効率を重視した収益の質向上を追求。送客単価向上とLTV最大化を目指す。

法人向け継続拠点数は17,718件と増加。多様な価格フォーミュラ(市場連動型・完全固定型・独自燃料費調整等)への対応力を強みに新規獲得を推進。SFA・CRM活用による解約率低減とストック収益積み上げで強固な収益基盤を構築する。

小売電気事業者向け基幹システムをライセンスモデルで展開し、導入後の運用保守等を通じたストック型収益の新たな柱として構築。AI活用による開発効率向上とAIネイティブなソリューション設計で付加価値を高め、業界標準プラットフォームとしての普及を目指す。

新電力各社における電源調達最適化や非化石証書等の環境価値調達支援といった川上領域への機能提供ニーズが高まっており、当社の事業領域を拡大する新たな収益機会として位置付ける。中期経営計画期間(2026年3月期〜2028年3月期)での展開を予定。

最終更新: 2026年7月19日