事業内容
協和キリン株式会社は、キリンホールディングス株式会社を親会社とする医療用医薬品専業企業。骨・ミネラル疾患、血液がん・難治性血液疾患、希少疾患(造血幹細胞遺伝子治療)の3領域をフォーカス疾患領域と定め、先進的抗体技術とPOTELLIGENT技術を核とした創薬を展開する。
日本・北米・EMEA・アジアにグローバル販売網を持ち、2025年12月期の売上収益は496,826百万円。主要顧客は病院・専門医療機関であり、希少疾患患者への高付加価値医薬品の提供を事業の根幹とする。
ビジネスモデル
自社フォーカス領域(骨・ミネラル、血液がん、希少疾患)では研究開発から販売まで一貫してグローバルに展開し、Crysvita・Poteligeo・Libmeldy/Lenmeldyで直接収益を獲得する。一方、戦略的パートナリングアセットではAstraZeneca社へのベンラリズマブ技術導出ロイヤルティやBoehringer Ingelheim社からの契約一時金等、技術収入(2025年12月期58,446百万円、前期比+19.8%)も重要な収益柱となっている。
企業の強み
Crysvita(グローバル)は2025年12月期に202,800百万円相当(2,028億円)の売上収益を計上し前期比9.7%増、Poteligeoは44,100百万円相当(441億円)で同15.6%増、Libmeldy/Lenmeldyは6,400百万円相当(64億円)で同96.1%増と、主力3製品がいずれも二桁成長を達成した。
AstraZeneca社・Boehringer Ingelheim社等からの技術収入は58,446百万円(前期比+19.8%)に達し、売上収益の約11.8%を占める安定収益源となっている。2025年12月期のコア営業利益は103,100百万円(過去最高)、コア営業利益率は20.7%を達成した。
2025年11月にKOMZIFTI(ziftomenib)が米国FDAより世界初のメニン阻害薬として承認・販売開始。2025年12月末時点で15以上の開発品が臨床試験中であり、OTL-203(ムコ多糖症I型)のピボタル試験、KK8398(軟骨無形成症)の第Ⅲ相試験等が進行中。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上収益は2021期352,246百万円から2025期496,826百万円へ5年連続増収。2026年1Qは118,467百万円(前年同期比+13.1%)と加速。
コア営業利益は20,014百万円(同+78.3%)、コア四半期利益は17,296百万円(同+96.4%)と収益性が急改善。外部要因として英ポンド・ユーロ高が増収・増益に寄与。
通期コア営業利益予想は130,000百万円(前期実績109,838百万円比+18.4%)に上方修正。ロカチンリマブ費用消滅が主因だが、グローバル戦略品の有機的成長も継続している。
営業CFは56,334百万円と前年同期比約7.6倍に急増し、現金残高は249,521百万円に増加。
成長戦略
3重点領域でのグローバル展開とパイプライン拡充・生産基盤強化による持続成長
Crysvitaは北米・EMEA・日本・アジアで適応拡大と上市国拡大を継続。2026年1Qは全社売上の主要ドライバー。Poteligeoは北米・EMEAで上市国拡大中、1Qは前年同期比23.2%増と高成長。
2025年11月にFDA承認取得し米国販売開始。Kura Oncology社と50:50プロフィットシェア。1Qはネット損益マイナスのため売上未計上。初発AML対象の第Ⅲ相試験(KOMET-017)および複数の第Ⅰ相試験を実施中。2026年4月には日本での第Ⅱ相試験で最初の患者投与を開始。
2026年3月に日本で製造販売承認申請完了。2025年10月に希少疾病用再生医療等製品指定取得済み。2025年12月に米国RUSPへのMLD追加が実現し、新生児スクリーニング拡大による患者発掘加速が期待される。第Ⅲ相試験も準備中。
KK4277(SLE/CLE、第Ⅰ相実施中)、KK2260(EGFR-TfR1バイスペシフィック抗体、固形がん第Ⅰ相実施中)、KK2845(TIM-3 ADC、AML第Ⅰ相実施中)、KHK4951(tivozanib点眼剤、nAMD/DME第Ⅱ相実施中)等、複数の自社創製品が臨床段階に進展。
2026年3月3日にロカチンリマブ(KHK4083/AMG451)の臨床試験プログラム中止を決定。関連する販売費・研究開発費が消滅し、通期コア営業利益予想を30,000百万円上方修正。クロージングコスト計上等でその他費用は増加するが、当期利益予想は据え置き。解放されたリソースを重点領域に再配分。
最終更新: 2026年7月17日

