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三和油化工業株式会社

4125東証スタンダード化学

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三和油化工業株式会社4125

事業内容

三和油化工業は1970年創業の環境関連事業専業グループ(連結子会社8社)。「環境ニーズを創造する」をコンセプトに、製造業顧客の工場から排出される廃溶剤・廃酸・有用金属等の産業廃棄物を収集し、蒸留・溶媒抽出・中和等の化学的手法で中間処分・再資源化するリユース事業・リサイクル事業を中核に、化学品製造販売(自動車・エレクトロニクス向け)、自動車向け油剤・洗浄剤、PCB含有廃棄物処理等のエンジニアリング事業の計5事業を展開。

製品製造・販売から使用済廃棄物の再資源化・物流・品質保証までを一気通貫で対応するサーキュラーエコノミー型ビジネスモデルが特徴。主要顧客は自動車・半導体・電子部品等の製造業。

愛知・茨城・和歌山・大阪に工場6拠点、全国4営業所を展開し、従業員469名体制で事業を運営している。

ビジネスモデル

収益は「処理費売上」(産業廃棄物の収集・中間処分に係る役務収入)と「一般売上」(再生製品・化学品・油剤等の製品販売収入)の二本柱で構成される。2026年3月期の処理費売上は5,524百万円、一般売上は14,739百万円。

廃棄物を引き取る際に処理費を受領しつつ、再資源化した再生品を販売することで二重に収益を得る構造が利益率の安定に寄与している。CMSによるグループ資金の一元管理で資金効率も最適化している。

企業の強み

製品の製造・販売から使用済廃棄物の収集・中間処分・再資源化・物流・品質保証までを自社グループ内で完結できる垂直統合体制を保有。蒸留・溶媒抽出・中和・混練等の多様な化学的処理技術と、ISO9001・ISO14001・ISO45001の各認証取得による品質・環境・安全管理体制が競合との差別化要因となっている。

産業廃棄物を引き取る際に処理費収入を得ながら、再資源化した再生品を販売することで一つの廃棄物から二重に収益を獲得できる独自のビジネス構造を持つ。2026年3月期の売上総利益率は28.4%(売上総利益5,752百万円÷売上高20,263百万円)に達しており、この二重収益モデルが利益率の下支えとなっている。

2018年のサンワ南海リサイクル設立(和歌山)、2019年のサンワ境リサイクル設立、2024年のサンワマテリアルソリューションズ設立(北九州)、2025年10月のエー・アンド・エイチ・ジャパン子会社化(大阪・貴金属リサイクル)と、M&A・合弁・自社設立を組み合わせた拠点拡充を継続的に実行してきた実績を持つ。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の売上高26.3%増・営業利益84.6%増は、エー・アンド・エイチ・ジャパン子会社化(2025年10月、連結寄与は下期6ヶ月)によるリユース事業売上高82.2%増が主因。M&A効果を除いた有機成長率は限定的とみられ、化学品事業(+1.0%)・自動車事業(▲1.3%)は依然低迷。

子会社の通期寄与が見込まれる2027年3月期以降の実力値を見極める必要がある。

有形固定資産取得支出3,887百万円(前期2,424百万円)・建設仮勘定3,218百万円(前期426百万円)と投資が急拡大。長期借入金は6,459百万円(前期3,737百万円)に膨らみ、自己資本比率は59.7%から51.2%に低下。

2027年度稼働予定の北九州工場が計画通りに立ち上がらない場合、金利負担(支払利息69百万円、前期25百万円)と減価償却費の増加が収益を圧迫するリスクがある。

エンジニアリング事業は処理期限到来というマクロ要因(外部要因)を追い風に2026年3月期売上高1,559百万円(前期比63.7%増)を達成したが、PCB処理期限が過ぎれば案件は自然減少する。2027年3月期予想では売上高全体16.0%増を見込むが、エンジニアリング事業の持続的な収益貢献には化学プラント解体等の新規案件獲得が不可欠であり、その進捗が業績予想達成の鍵となる。

成長戦略

半導体・電池向け再資源化拠点の整備とM&Aによる事業領域拡大でグランドビジョン2030を実現

子会社サンワマテリアルソリューションズ株式会社が北九州市に再資源化工場を建設中。半導体・電池・電子部品等エレクトロニクス分野の成長に伴い増加が見込まれる使用済化学薬品の再資源化需要を取り込む。建設仮勘定は3,218百万円に達しており、投資は本格化している。

2025年10月に大阪市の金属リサイクル会社を700百万円で完全子会社化。貴金属・レアメタルの分離・回収精製技術と自社の収集・販売ネットワークを融合し、エレクトロニクス分野の国内資源循環ニーズに対応。

2026年3月期下期6ヶ月の寄与でリユース事業売上高が82.2%増となり、通期寄与が見込まれる2027年3月期以降の貢献拡大が期待される。

PCB含有廃棄物処理で培ったノウハウを活かし、今後増加が見込まれる化学プラント等の改廃ニーズを取り込む。2026年3月期はPCB処理期限到来案件の獲得増加により売上高1,559百万円(前期比63.7%増)を達成。大型解体案件の着手時期ずれ込みもあり、継続的な案件獲得が課題。

事業成長に伴うリソース補完を目的として、M&Aや業務提携を積極的に推進する方針を明示。エー・アンド・エイチ・ジャパン子会社化はその実績の一つ。中東情勢緊迫化を背景とした資源調達リスク対応やESG/SDGs強化の観点から、国内資源循環ニーズへの対応を加速させる。

最終更新: 2026年7月19日