原油・ナフサ価格変動リスク
主原料は原油・ナフサ価格との連動性が高く、中東・ウクライナ情勢等の地政学リスクや為替変動により急激な価格変動が生じた場合、原料コスト上昇分を製品価格に全額・即時転嫁できないリスクがある。フォーミュラ方式の採用により当該リスクを7〜8割程度軽減しているが、全製品・全取引先への適用には至っておらず、経営成績および財政状態への影響が残存する。
為替変動リスク
海外売上収益が売上収益の約56%を占める中、在外連結子会社の資産・負債は期末日レート、収益・費用は期中平均レートで円換算されるため、為替変動が業績に直接影響する。外貨建債権・債務については為替予約でヘッジを行うほか、米ドル建原油・ナフサ価格を指標とする円貨建原料調達においても為替変動が調達コストに波及し、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。
事業ポートフォリオ変革リスク
アクリル酸・高吸水性樹脂(SAP)等のマテリアルズ事業は競争激化により市況変動の影響を受けやすくなっており、より安定した収益が見込めるソリューションズ事業へのポートフォリオ変革を推進している。しかし変革の遅れや市場ニーズの急変によりソリューションズ事業で十分な収益が得られない場合、中長期的な成長目標の達成が困難となり、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。
資産減損リスク
製造設備等の有形固定資産が資産合計の約38%、棚卸資産が約15%を占めており、急激な需給バランスの悪化等による製品市況の著しい下落が生じた場合、固定資産の減損損失や棚卸資産の評価減が発生するリスクがある。化学品市況は景気動向や競合動向に左右されやすく、大規模な評価損計上が財政状態に与える影響は大きい。
原燃料調達・供給途絶リスク
エチレン・プロピレン等の石油・ナフサ由来原料、鉱物原料、液化天然ガス等の主要原燃料の相当部分を外部調達に依存しており、紛争等によるサプライチェーン分断や政治的対立に伴う供給制限により調達が困難になる可能性がある。複数地域・供給元からの購買体制構築や一定量の原料確保で対応しているが、事象が長期化した場合には製造活動の継続に支障をきたし、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。
自然災害・事故による操業停止リスク
基幹工場である姫路製造所および川崎製造所において大規模地震・津波・事故等が発生した場合、主要製品の生産能力が著しく低下するリスクがある。BCP策定やレスポンシブル・ケア活動により対策を講じているが、自然災害・感染症・停電等による生産活動の完全な継続保証は不可能であり、経営成績および財政状態への影響が生じる可能性がある。
情報セキュリティリスク
研究開発技術・ノウハウ、営業情報、生産データ、会計データ等の機密情報を電子データとして保有しており、外部への情報漏洩や情報喪失が生じた場合、競合他社に対する事業優位性の低下や類似品の出現、長期にわたる事業中断等の重大な支障が生じる可能性がある。情報セキュリティポリシーの整備、サイバーセキュリティの高度化、データセンターの複数化、従業員教育等の対策を実施しているが、リスクを完全に排除することはできない。
気候変動・環境規制リスク
気候変動に伴う天災リスクや脱炭素社会への移行に適切に対応できない場合、事業活動に悪影響を及ぼす可能性がある。また、環境規制の強化や新たな法的・社会的責任の発生、法整備以前の行為に起因する環境汚染が生じた場合には、対策費用の増加や行政指導による製造販売の制限が生じ、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。TCFDへの賛同・情報開示やレスポンシブル・ケア活動を通じて対応を推進している。
企業買収・資本提携リスク
事業拡大・競争力強化を目的とした国内外の企業買収や資本提携において、事業環境の変化等により当初期待したシナジー効果や新規事業創出が得られない場合、または出資先企業の業績不振により「のれん」や「株式簿価」等の減損損失を計上する場合には、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。対象企業の十分な事前調査とリスク検討を実施しているが、将来の事業環境変化を完全に予測することは困難である。
研究開発・知的財産リスク
多層的な研究開発およびオープンイノベーションを推進しているが、研究開発の失敗や市場ニーズの急変により投資に見合う収益・収益性の高い製品を創出できないリスクがある。また、他社による特許侵害を完全に防止できない一方、新規製品分野での事業展開において将来的に他社知的財産権との紛争が生じ当社グループに不利な判断がなされる可能性があり、いずれも経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

