四国化成ホールディングス株式会社 logo

四国化成ホールディングス株式会社

4099東証プライム化学

四国化成ホールディングス株式会社 logo
四国化成ホールディングス株式会社4099

事業内容

四国化成ホールディングスは、1947年創業の香川県丸亀市を本拠とする持株会社(2023年1月移行)。子会社22社・関連会社1社で構成され、化学工業薬品・医薬品の研究開発・生産・販売を行う「化学品事業」(売上高の約73%)と、住宅・景観・店舗関連商品を手掛ける「建材事業」(約25%)を中核とする。

化学品事業は無機・有機・ファインケミカルの3領域で構成され、AI・半導体向け電子化学材料から殺菌消毒剤、タイヤ原料まで幅広い産業に素材を供給。建材事業はエクステリア(門扉・フェンス・車庫)と壁材を展開し、国内住宅・景観市場に製品を提供する。

海外売上高比率は37.8%(2025期)に達し、米国・中国・インド・タイ等にグローバル拠点を有する。

ビジネスモデル

化学品事業では自社R&Dセンターで開発した独自技術(有機合成・低金属管理技術等)を基に、GliCAP・イミダゾール類・半導体プロセス材料等の高機能製品を製造し、電子・半導体・タイヤ・衛生分野の顧客へ販売する。建材事業では自社工場で生産したエクステリア・壁材製品を販売子会社経由で住宅・非住宅市場へ供給する。

化学品事業のセグメント利益率は19.6%と高収益構造を維持しており、ファインケミカル領域の拡大が全体収益を牽引している。

企業の強み

2025期のファインケミカル販売実績は18,546百万円(前期比143.5%)と急拡大。GliCAPのサーバー基板向け販売好調、イミダゾール類の新規案件獲得、半導体プロセス材料の需要拡大が重なり、化学品事業全体のセグメント利益率は19.6%(セグメント利益10,103百万円)を達成した。

2025期末の自己資本比率は65.0%(前期61.4%から改善)、純資産は94,599百万円。有利子負債残高は24,363百万円まで削減(前期比6,201百万円減)。現金及び現金同等物は35,484百万円を保有し、大型設備投資を自己資金で賄える財務余力を有する。

1947年の二硫化炭素製造から出発し、無機・有機・ファインケミカル・建材へと事業領域を拡大。R&Dセンター(宇多津町)を中心に研究開発費2,107百万円(2025期)を投じ、次世代電池向け金属硫化物・高耐熱樹脂ベンゾオキサジン等の新規材料開発も進行中。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期は売上高19,868百万円(前年同期比+18.2%)、営業利益4,240百万円(同+39.6%)、親会社株主帰属純利益3,041百万円(同+58.0%)と、いずれも第1四半期として過去最高を記録した。牽引役はファインケミカルで、AI・半導体投資拡大という外部要因を自社の独自製品群で取り込んだ結果、売上高・利益の伸び率が大幅に加速している。

通期予想は売上高88,000百万円(前期比+24.5%)、営業利益14,400百万円(同+32.5%)へ上方修正されており、第1四半期の進捗率は売上高22.6%、営業利益29.4%と高水準にある。

2026年2月にクロージングが完了したPT Timuraya Tunggalは、みなし取得日が2026年3月31日のため当第1四半期損益計算書への業績貢献はゼロ。第2四半期以降に初めて損益寄与が発生する。

取得原価4,684百万円に対し暫定のれん2,059百万円が計上されており、取得原価配分(PPA)の確定後にのれん償却期間が決定される。化学品事業セグメント資産が7,461百万円増加した一方、アドバイザリー費用等640百万円は既に費用処理済み。

PPAの確定内容と同社の収益貢献規模が今後の評価ポイントとなる。

建材事業の2026年12月期第1四半期セグメント利益率は7.2%(359百万円/4,997百万円)と化学品事業の25.7%と比較して大幅に低い。新設住宅着工戸数の減少傾向が続く中、アルミ地金を始めとする原材料価格高騰と物流コスト上昇が利益を圧迫している。

価格改定と非住宅分野・新規領域への拡販で前年同期比+31.0%の利益増を達成したものの、絶対水準は低く、全社利益率の改善には化学品事業の高収益性への依存が続く構図である。中東情勢の緊迫化による原材料調達難・価格高騰リスクは業績予想に未織り込みであり、下振れ要因として留意が必要。

成長戦略

「Challenge 1000」のもとファインケミカル拡大・M&A・グローバル展開を加速

GliCAP(密着性向上プロセス)のサーバー基板向け海外販売急増、半導体プロセス材料の需要拡大、イミダゾール類の海外新規案件獲得が進行中。2026年12月期第1四半期のファインケミカル売上高は6,238百万円と前年同期比56.5%増を達成し、化学品事業の成長エンジンとして機能している。

インドネシアの化学メーカーPT Timuraya Tunggal(硫黄原料起点の基礎化学品・農業化学品製造販売)を2026年2月に完全子会社化。当社製品原料の安定調達と東南アジア・他地域の販売網活用を目的とし、化学品事業のグローバル拠点として機能させる。

第2四半期以降に損益貢献が開始される。取得原価4,684百万円、暫定のれん2,059百万円(PPA未確定)。

2025年1月竣工の丸亀工場新プラントにより、ラジアルタイヤ向け原料である不溶性硫黄の高品質製品での差別化と生産能力拡大を実現。海外市場を中心に販売が好調に推移しており、2026年12月期第1四半期の無機化成品売上高は3,918百万円(前年同期比+1.8%)と安定的に推移している。

新設住宅着工戸数の減少傾向が続く中、非住宅分野・新規領域での拡販と価格改定を含む収益改善施策を推進。2025年2月創設の新ブランド「MEGLIO」による高付加価値製品展開も進行中。

2026年12月期第1四半期のセグメント利益は359百万円(前年同期比+31.0%増)と改善傾向にあるが、利益率7.2%と低水準が続く。

海外売上高は2026年12月期第1四半期で7,875百万円(連結売上高比39.6%)と前年同期の34.2%から拡大。アジア向けが4,201百万円(前年同期比+70.5%)と急増し、PT Timuraya Tunggal連結化効果も加わり今後さらなる拡大が見込まれる。

主要為替レートは150円/米ドル、175円/ユーロを想定。

最終更新: 2026年7月17日