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日本化学産業株式会社

4094東証スタンダード化学

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日本化学産業株式会社4094

事業内容

日本化学産業株式会社は1939年創業の工業薬品・建材メーカーで、当社および連結子会社2社(タイ・サイアム・エヌケーエス社等)で構成される。薬品事業では表面処理用薬品・触媒用薬品・電池用薬品・セラミックス・ガラス用薬品等、多品種・多用途の無機・有機金属薬品を製造販売し、OA機器・エレクトロニクス・自動車関連等の幅広い産業を顧客とする。

建材事業では防火・通気・防水機能を持つ住宅建材製品を製造販売する。国内4工場に加えタイ子会社を含むグローバル生産体制を構築しており、東京証券取引所スタンダード市場に上場している。

ビジネスモデル

薬品事業では自社工場(国内4拠点+タイ子会社)で製品を製造し、国内外の産業顧客へ直接販売する。非鉄金属等の原材料を調達し、独自の製造・リサイクル技術で付加価値を加えた製品を提供する。

販売単価の引き上げと生産コスト削減を組み合わせて利益率を管理する。建材事業は住宅建材の製造販売で、新規顧客開拓と新製品拡販により販売数量を確保する。

資金需要は自己資金(利益・減価償却費)で賄うことを基本方針とする。

企業の強み

1939年創業以来80年超にわたり無機・有機金属薬品の製造ノウハウを蓄積。リサイクル技術を事業の中核と位置づけ、廃電池リサイクル事業向けパイロットプラントを福島県いわき市に建設し2026年4月より立ち上げを開始。酸化第二銅DCのリサイクル特長を活かした東南アジア展開も計画中。

国内4工場(埼玉・青柳・福島第一・第二・大利根)に加え、タイ子会社サイアム・エヌケーエス社を中核とした5拠点体制を構築。タイ子会社は車載関連製品を含む生産品目を拡充し、東アジア・東南アジアの需要拡大に対応。

2026年3月期の薬品事業売上高は24,136百万円、セグメント利益は3,867百万円(前期比22.0%増)を達成。

2026年3月期末の自己資本比率は82.4%、純資産は50,824百万円。現金及び現金同等物は15,779百万円に達し、設備投資・研究開発を自己資金で賄う方針を堅持。

負債合計は10,868百万円にとどまり、財務レバレッジは極めて低水準。配当金支払額1,768百万円を実施しつつ財務健全性を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2015年以来継続してきたリチウムイオン電池正極材の製造受託が2026年8月中旬に終了する。2027年3月期の営業利益予想は1,310百万円(前期3,404百万円比△61.5%)、経常利益1,800百万円(△52.9%)、当期純利益1,250百万円(△45.2%)と大幅な減益が確定的であり、既存事業の成長や新規事業の立ち上がりがこの穴を短期間で埋めることは困難な状況にある。

2026年4月に完成した「いわきテクノロジーセンター」において、EV使用済み二次電池からニッケル・コバルト・リチウム等を分離・精製し再びEV向け電池材料に戻す技術実証を開始する。外部環境として世界EV市場成長の停滞やレアメタル資源安全保障への懸念が高まる中、技術実証の成否と商業化スケジュールが中長期の企業価値を左右する最重要変数となる。

2026年3月期は売上高28,032百万円(前期比+10.2%)、営業利益3,404百万円(+19.0%)と好調な一方、リチウムイオン電池正極材製造受託に関わる減損損失453百万円の計上により親会社株主帰属当期純利益は2,281百万円(△3.2%)にとどまった。減損は受託終了を見据えた資産評価の見直しであり、2027年3月期以降の収益構造の変化を先取りするものとして注視が必要。

配当性向は76.8%と高水準であり、利益水準の低下局面での配当維持能力も確認が求められる。

成長戦略

金属独自技術を磨き、電池リサイクル・海外展開・高付加価値製品で持続的成長を追求

2026年4月完成の「いわきテクノロジーセンター」において、EV使用済み二次電池からニッケル・コバルト・リチウム等の希少金属を効率的に分離・精製し、再びEV向け電池材料に戻す技術実証を実施。事業化に向けた取り組みを推進する。

電子工業・表面処理・電池材料等の多用途向けに新製品・新規用途開発品の早期実績化を推進するとともに、安価な原料の利用拡大等による生産コスト削減と販売単価管理を徹底し、正極材受託終了後の収益穴埋めを図る。

サイアム・エヌケーエス社(タイ)を拠点に東アジア・東南アジアの需要拡大を取り込む。2026年3月期の海外売上高は5,202百万円と前期比約9.3%増加しており、引き続き海外販売数量の確保・拡大に注力する。

2026年8月中旬に2015年以来継続してきたリチウムイオン電池正極材の製造受託が終了する。先行的な固定費負担を伴いながらも、将来の成長を見据えた設備投資・研究開発投資を積極的に継続し、新たな収益基盤の早期構築を目指す。

最終更新: 2026年7月19日