事業内容
イビデン株式会社は1912年創業の岐阜県大垣市を本拠とする総合製造企業。主力の電子事業では生成AI・データセンター向け高機能ICパッケージ基板を製造し、NVIDIA・Intelなど世界トップ半導体メーカーを主要顧客に持つ。
セラミック事業では自動車排気系部品(DPF・AFP)や特殊炭素製品(FGM)を世界各地で製造・販売。その他事業では建設・建材・法面工事・ヘルスケア等を展開し、国内グループ各社が独自競争力を持つ。
子会社29社・関連会社1社を擁し、フィリピン・マレーシア・ハンガリー・メキシコ等にグローバル生産拠点を構える。
ビジネスモデル
電子事業では顧客との長期受注関係に基づき高機能ICパッケージ基板を製造・販売し、高い技術力と品質力を背景に付加価値を獲得する。フィリピン工場での製造原価低減活動により収益性を維持・向上させる構造。
セラミック事業は見込生産型で自動車メーカー向けに安定供給。その他事業は建設・建材・サービス等の多様な収益源で電子・セラミック両事業を補完し、グループ全体の収益安定性を高める。
企業の強み
2026年3月期においてNVIDIA向け売上高は122,470百万円(総売上の29.4%)、Intel向けは75,319百万円(18.1%)と、世界最大級の半導体設計企業2社で総売上の約47%を占める。長年の技術蓄積と品質実績に基づく強固な顧客関係が競合参入障壁を形成している。
2026年3月期の電子事業売上高は243,316百万円(前期比23.4%増)、営業利益は45,248百万円(前期比68.5%増)を達成。フィリピン工場における製造原価低減活動の継続的効果と生成AI向け受注の拡大が相まって、売上高営業利益率は約18.6%に達した。
フィリピン・マレーシア・ハンガリー・メキシコ・中国・韓国等に製造拠点を持ち、電子・セラミック両事業でグローバルな生産ネットワークを構築。One Factory構想に基づく国内外工場の一体運営により、品質の均質化と生産の柔軟性を両立している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023年3月期以降の横ばい圏(369,000〜370,000百万円台)から2026年3月期に416,201百万円へ急拡大。電子事業が生成AI用サーバー向け需要の堅調継続と汎用サーバー向けの緩やかな回復を背景に前期比23.4%増収・68.5%増益を達成し、全社業績を牽引した。
営業利益率は12.9%から14.9%へ改善。一方、セラミック事業は自動車生産台数の伸び鈍化・EV市場減速の影響で減収減益。
2027年3月期は売上高500,000百万円(前期比20.1%増)・営業利益90,000百万円(同45.1%増)を予想しており、電子事業への大型投資効果の顕在化が見込まれる。
成長戦略
電子事業への3ヵ年500,000百万円投資でAI需要を取り込み、セラミック・その他で多角化
2026年度から2028年度の3ヵ年で電子事業に総額約500,000百万円規模の投資を実行。生成AI用・汎用サーバー向け高機能ICパッケージ基板の需要成長を最大限に取り込み、高付加価値製品の受注増加を目指す。
デジタル技術を活用した高効率・高品質なモノづくりを目指すOne Factory構想に基づき、グローバルでの品質力強化と匠人材の育成による現場力強化を推進。フィリピン工場の製造原価低減活動も継続。
中国・インドを中心とした新興国市場の産業用車両向けDPF・AFP需要の取り込みと、FGM事業でのエネルギー(原子力)分野など新市場への計画的投資を実施。NEVの受注拡大にも注力。
建設・建材・ヘルスケア・法面・造園等の国内グループ各社のコア事業拡大と選択と集中を推進。2026年3月期はその他事業売上高90,330百万円(前期比2.5%増)、営業利益8,964百万円(同3.0%増)と着実に成長。
最終更新: 2026年7月19日

