事業内容
rakumo株式会社は『仕事をラクに。オモシロく。』をビジョンに掲げ、企業向けグループウェア「rakumo」シリーズ(カレンダー・勤怠管理・経費精算・ワークフロー等)をSaaS方式で提供する。Google Workspace・Microsoft 365・Salesforceの3大プラットフォームと連携したアドオンツールとして展開し、中小企業から大企業・自治体まで2,552社(2025年12月末)に導入されている。
連結子会社5社(ベトナム開発拠点・gamba・アイヴィジョン・スタートレ・エージェントシェア)を擁し、HR領域や映像配信・CMSなど周辺SaaS群も拡充。ITビジネスソリューション事業の単一セグメントで運営する。
ビジネスモデル
主力の「rakumo」は年間契約・一括前払いのサブスクリプション型で課金し、解約率を低位(2025年度通期平均0.67%)に抑えながら収益を積み上げる。自社直販とGoogle Workspace等の代理店を中心とした100社超の販売パートナーの2チャネルで顧客を獲得し、複数製品のクロスセルでARPU向上を図る。
シングルインスタンス方式により保守コストを抑制し、売上原価率は29.6%(前期比4.5ポイント改善)と高い粗利構造を実現している。
企業の強み
月間解約率は2025年度通期平均0.67%と低位で推移。グループウェアの入れ替えには全社的な対応が必要なため解約されにくく、2,552社・579千ユニークユーザーの顧客基盤が安定的なリカーリングレベニューを生み出している。年間契約・一括前払いによりキャッシュフロー面でも優位性がある。
2025年12月期の売上原価率は29.6%(前期34.1%から4.5ポイント改善)。シングルインスタンス方式による保守コスト抑制と、2025年10月実施の価格改定によるSaaS売上単価引き上げが寄与。
売上総利益は1,289百万円(前期比35.5%増)と、売上高成長率26.8%を上回る速度で拡大している。
Google Workspace・Microsoft 365・Salesforceの3大クラウドプラットフォームと連携したアドオンツールとして展開。各プラットフォームの仕様に合わせた製品開発・メンテナンスが必要なため参入障壁が高く、2010年のサービス開始から累積120万ライセンス超の実績と開発ノウハウを蓄積している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021年12月期964百万円から2025年12月期1,830百万円へ5期連続増収。2026年第1四半期は535百万円(前年同期比35.5%増)と加速が続く。
一方、営業利益は120百万円(前年同期比10.1%増)と増益を維持するも、営業外費用が8百万円(前年同期比1百万円)へ急増し、法人税等も48百万円(前年同期比28%増)となった結果、親会社株主帰属四半期純利益は67百万円と前年同期比5.6%減少。のれん償却額が前年同期比約4.5倍の41百万円に拡大したことがEBITA・営業利益間の乖離を拡大させている。
通期予想は売上高2,330百万円(前期比27.3%増)・営業利益550百万円(同28.5%増)・当期純利益318百万円(同16.8%増)で修正なし。
成長戦略
価格改定・Microsoft 365市場参入・M&Aによるサービス拡充の3軸で成長を加速
2025年10月実施のrakumo製品価格改定によるSaaS売上単価引き上げ効果が2026年第1四半期にも継続。売上高の前年同期比35.5%増に貢献しており、既存顧客ベースへの浸透が進んでいる。
「rakumo for Microsoft 365」シリーズ投入によりGoogle Workspace依存から脱却し、TAMを大幅に拡大する戦略。Microsoft 365市場での顧客獲得実績の積み上がりが中長期成長の鍵となる。
スタートレ社・エージェントシェア社の連結化によりその他サービス売上高を拡大。パソナ社・AvePoint Japan社との業務提携でクロスセル機会を創出。のれん償却負担増大との収益バランスが課題。
自治体・医療・建設・教育等の業界セグメントに特化したマーケティング施策で新規顧客獲得効率を高める。業界固有の業務フローへの対応力が競合との差別化要因となっている。
AIアシスタント機能「rakumoエージェント」等の生成AI機能を製品群に組み込み、製品差別化と顧客の業務効率化を推進。既存顧客のアップセルおよび新規顧客獲得への貢献が期待される。
最終更新: 2026年7月17日

