事業内容
トヨクモ株式会社は「すべての人を非効率な仕事から解放する」をミッションに掲げ、法人向けクラウドサービスの開発・販売を行う。主力サービスは、災害時の従業員安否確認を行う「安否確認サービス」、サイボウズ社のkintoneと連携する業務効率化ツール群「kintone連携サービス」(プリントクリエイター、フォームブリッジ、kViewer等6サービス)、ナレッジマネジメントツール「NotePM」の3本柱。
顧客層は業種・規模を問わない国内法人全般で、IT初心者でも利用できるシンプルなUI/UXを強みとする。2010年にサイボウズの子会社として設立後、2014年にMBOで独立、2020年に東証マザーズ(現グロース)上場を果たした。
2025年1月には株式会社プロジェクト・モードを子会社化し、事業規模を拡大している。
ビジネスモデル
利用期間に応じた月次課金(MRR)を基盤とするストック型ビジネス。顧客はオンラインで申込みから導入まで完結でき、営業訪問不要・個別カスタマイズなしの標準化されたサービス提供により間接コストを最小化。
直販に加え代理店(間販)チャネルも活用。有償契約数の増加とチャーンレートの低減がMRR拡大を通じて売上・利益に直結する構造で、2025年12月末時点の有償契約数は安否確認サービス4,753件、kintone連携サービス等14,946件に達する。
企業の強み
2025年12月末のチャーンレートは0.83%と依然低水準を維持。流行や景気に左右されにくいBCP・業務効率化ツールという性質が解約抑制に寄与し、有償契約数は安否確認サービスで2021年末比76%増(2,697件→4,753件)、kintone連携サービス等で139%増(6,244件→14,946件)と継続的に積み上がっている。
2025年12月期の売上高4,858百万円に対し営業利益1,605百万円(営業利益率33.0%)を達成。訪問営業不要・個別カスタマイズなし・オンライン完結の標準化モデルにより販管費を抑制。設備投資も89百万円と軽量で、営業CFは2,020百万円と利益水準を大きく上回るキャッシュ創出力を持つ。
2025年1月に株式会社プロジェクト・モードを子会社化(取得対価1,185百万円)し、のれん881百万円・顧客関連資産308百万円を計上。M&A後も現金及び預金は4,407百万円を確保しており、無借金経営のもと自己資金で次の投資機会に対応できる財務基盤を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は1,577百万円(2021期)→4,858百万円(2025期)と一貫して拡大。2025期はM&A効果で前期比54%増と急拡大した。
2026年12月期第1四半期は売上高1,389百万円(前年同四半期比+29.0%)、営業利益600百万円(同+80.5%)、EBITDA665百万円(同+70.0%)と全指標で加速。営業利益率は43.2%と前年同四半期の30.8%から大幅改善。
外部環境として、DX推進・生成AI普及・リモートワーク定着を背景とした国内クラウド需要の拡大が追い風となっている。総資産は6,038百万円、自己資本比率68.1%と財務健全性も維持。
成長戦略
NotePM普及・kintoneエンタープライズ拡大・M&Aによる次の事業柱の構築
2025年2月に開始した間販(代理店)チャネルを通じたNotePMの販売拡大とマス広告投資による新規顧客獲得を推進。ナレッジマネジメント市場での認知度向上を図り、有償契約数の積み上げを加速させる。
kintone連携サービスにおけるクロスセル・アップセルを推進しつつ、自治体・大企業向けの機能拡充と営業体制強化により顧客単価の向上を図る。有償契約数14,946件の基盤を活かした深耕戦略。
プロジェクト・モード買収(2025年)の統合効果を着実に取り込みながら、次のM&A候補の探索を継続。業務パックやトヨクモスケジューラーを含む新サービスの育成と合わせ、kintone・安否確認への依存度を低減する。
2026年2月13日取締役会決議に基づき60,700株(110百万円)の自己株式取得を実施。2026年12月期の年間配当予想は27.00円(前期比+7.00円増)と増配方針を維持し、株主還元を強化する。
最終更新: 2026年7月17日

