事業内容
株式会社クリーマは2010年に日本初のハンドメイドマーケットプレイス「Creema」をリリースし、現在約29万人のクリエイターが出店する国内最大規模のCtoCプラットフォームを運営する。マーケットプレイスを基盤に、企業・地方公共団体向けプラットフォームサービス(外部・内部広告)、大型クラフトイベント(HandMade In Japan Fes'・Creema YAMABIKO FES)、クラウドファンディング「Creema SPRINGS」、レッスン動画プラットフォーム「FANTIST」、ネットショップ開設サービス「InFRAME」など多角的なクリエイター支援サービスを展開。
台湾・香港向け中国語版も運営し、「クリーマ経済圏」の確立を目指す。主要顧客はプロ志向のクリエイターと高品質作品を求める生活者(ユーザー)であり、クラフトカルチャーの発展を牽引している。
ビジネスモデル
中核収益はCreemaでの作品売買時に購入代金から差し引く販売手数料(テイクレート)。これに加え、企業・地方公共団体向け外部広告、クリエイター向けクリック課金型内部広告(作品プロモーション)、スピード振込手数料などのプラットフォームサービス、リアルイベント収益、クラウドファンディング・レッスン動画の新サービス群収益が積み上がる構造。
2026年2月期売上高2,535百万円のうち、マーケットプレイスが最大比率を占め、プラットフォームサービス・イベント・新サービス群が補完する。
企業の強み
2025年2月期末時点で登録作品数約1,972万点(前期比111%)、アプリダウンロード数約1,548万回(同105%)、クリエイター数約29万人を擁する。流通総額は競合との差が拡大を続けており、国内ハンドメイドマーケットプレイスNo.1の地位を維持。
先行指標である登録作品数・アプリDL数は流通総額が減少した局面でも順調に拡大した。
設立当初からプロ・セミプロクリエイターの活動支援を主軸とし、高品質作品が集まる感度の高いコミュニティを形成。これが高品質作品を求めるユーザーの安定集客につながり、競合との明確な差別化要因となっている。事前審査制の越境取引(台湾・香港)でも品質維持を徹底している。
2025年2月期において、マーケットプレイス売上高が前期比93%に落ち込む中でも、プラットフォームサービス(前期比101%)、イベントサービス(同128%)、新サービス群(同177%)が補完し、全社売上高は前期比100%を維持。単一サービス依存リスクを分散する収益多層化が機能した実績がある。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2,295百万円(2022期)→2,500百万円(2023期)→2,509百万円(2024期)→2,507百万円(2025期)→2,535百万円(2026期)と横ばい圏で推移。営業利益は2023期に386百万円の赤字を計上後、2024期41百万円・2025期103百万円と回復したが、2026期は43百万円へ再低下。
2027年2月期第1四半期累計は売上高617百万円(前年同期比0.4%増)、営業利益10百万円(同57.1%減)と、新サービス群への成長投資拡大が利益を圧迫。四半期純利益は法人税等調整額(繰延税金資産計上)の影響で15百万円(同47.9%増)と前年を上回ったが、実態的な収益力の改善とは区別して評価する必要がある。
通期予想は売上高2,780百万円・営業利益6百万円で変更なし。
成長戦略
テイクレート向上・新サービス拡大・大型施策の段階的実行による収益多層化
「Creemaあんしん匿名便」利用促進、検索・レコメンド改善、アプリ内導線改善、動画広告を活用したギフト領域訴求強化等により取引安全性・利便性を高め、流通総額の拡大とテイクレート向上を同時に追求。2027年2月期第1四半期はテイクレート向上が奏功し流通総額減少下でも増収を実現。
2027年2月期の注力方針として掲げる各種大型施策について、期中の段階的スタートに向けて順調に進行中と経営陣が言及。具体的施策の詳細は非開示だが、第2四半期以降の売上・利益への寄与が期待される。
日本最大級のクリエイターイベントを第2四半期に開催予定。出展者募集・チケット販売・協賛獲得を鋭意推進中。第1四半期はイベント売上ゼロだったため、第2四半期の計上が通期業績達成の重要な鍵となる。
Creema SPRINGSでは「みんなのたからもの」等の新企画で伝統工芸・地域資産領域に展開。FANTISTでは成長性・収益性の高い公式コースに注力し健康・暮らし・小規模事業者向けスキル等へ拡充。2027年2月期第1四半期累計で前年同期比122.1%成長を継続。
2026年5月株主総会承認済み。資本準備金541百万円を減少しその他資本剰余金に振替後、その他資本剰余金1,387百万円を繰越利益剰余金に振替することで累積欠損を填補。効力発生予定は2026年7月31日。今後の配当・自己株取得等の資本政策の選択肢を拡大する。
最終更新: 2026年7月17日

