株式会社レゾナック・ホールディングス logo

株式会社レゾナック・ホールディングス

4004東証プライム化学

株式会社レゾナック・ホールディングス logo
株式会社レゾナック・ホールディングス4004

事業内容

株式会社レゾナック・ホールディングスは、2023年1月に旧昭和電工と旧昭和電工マテリアルズ(旧日立化成)の統合により誕生した持株会社。傘下の㈱レゾナックを中核に、半導体・電子材料、モビリティ、イノベーション材料、ケミカル、クラサスケミカルの5報告セグメントを展開する。

売上収益1,347,125百万円(2025年12月期)を誇り、AI・先端半導体向け後工程材料から石油化学品まで幅広い製品群を持つ。主要顧客は半導体メーカー・データセンター事業者・自動車メーカー等グローバルな産業顧客であり、「世界トップクラスの機能性化学メーカー」への変革を推進中。

ビジネスモデル

コア成長事業である半導体・電子材料セグメントが全社コア営業利益の約99%を牽引する構造。AI・先端半導体向け封止材・銅張積層板等の後工程材料で高い付加価値を実現し、コア営業利益率21.2%を達成。

一方、石油化学(クラサスケミカル)・ケミカル等の汎用品事業は市況連動型の低マージン構造。事業ポートフォリオ改革を通じ、非コア事業の売却・分離を進めながら高付加価値材料事業への経営資源集中を図る。

企業の強み

封止材、銅張積層板(MCL)、ダイボンディング材料、感光性フィルム等、半導体後工程に必要な材料を一貫して提供。2025年12月期の半導体・電子材料セグメント売上収益は506,336百万円(前期比+13.7%)、コア営業利益は108,365百万円(同+47.0%)と急拡大。

先端半導体パッケージ向け線幅1.5マイクロメートルの微細銅配線形成技術も実現。

日本・米国・シンガポール等27社が参加する次世代半導体パッケージ共創評価プラットフォーム「JOINT3」を設立し、下館事業所(南結城)に活動拠点を開設。2026年中の稼働開始に向け準備中。

材料・装置・設計企業との共創ネットワークが競合との差別化要因となっており、顧客との早期共同開発を通じた製品採用を促進。

ハードディスク用磁気ディスク(HDメディア)の唯一の外販メーカーとして、データセンター向け需要を取り込み堅調な増収を実現。アルミ基板を用いた業界最高水準の1枚あたり3.1テラバイト製品を出荷。米国シーゲイト・テクノロジー社と熱アシスト磁気記録方式の次世代HDDを共同開発中。

エンヴァリスの着眼点

2026年第1四半期のコア営業利益は33,616百万円(前年同期14,848百万円)と倍増超。半導体・電子材料セグメントのコア営業利益33,997百万円が全社を牽引し、コア営業利益率は外部顧客売上収益比で約25.2%に達した。

一方、売上収益は307,892百万円と前年同期比△4.1%の減収であり、クラサスケミカルの大型定期修繕影響(売上収益△27,005百万円)とFiamm事業譲渡影響が重石となった。収益の質は改善しているが、売上規模の回復は2026年第2四半期以降の課題。

2026年第1四半期の営業利益は22,144百万円に対し、コア営業利益は33,616百万円と差額が11,472百万円に拡大(前年同期差額866百万円)。退職給付制度の改定に伴う損失計上等、その他の費用が13,169百万円(前年同期7,771百万円)と大幅増加したことが主因。

非経常的損失の発生頻度・規模が高止まりしており、コア営業利益の改善が純利益に十分に反映されにくい構造的課題として注視が必要。

2026年5月13日に第2四半期累計期間の業績予想を修正し、売上収益660,000百万円・コア営業利益74,000百万円・営業利益57,000百万円を公表。通期予想はコア営業利益140,000百万円(前期比+28.3%)と強気の見通し。

一方、外部要因として米国関税政策の不透明感、国産ナフサ価格の変動(2026年第1四半期65,700円/KL、前年同期比△8,000円/KL)、為替(2026年第1四半期156.9円/USD)の動向がクラサスケミカル・ケミカル両セグメントの業績に影響を与えるリスクが残る。

成長戦略

半導体・電子材料への集中投資と非コア事業売却によるポートフォリオ変革を継続推進。

AI・先端半導体向け後工程材料(封止材、銅張積層板等)および前工程材料(CMPスラリー、高純度ガス)の需要拡大に対応するため、設備投資を積極化。2026年第1四半期に売上収益134,662百万円・コア営業利益33,997百万円を達成し、第2四半期累計期間予想295,000百万円・74,300百万円への継続成長を目指す。

自動車成形部材事業を2026年4月1日付で森六㈱に譲渡完了(日本・タイ)。Fiamm Energy Technology S.p.A.の事業譲渡も実施済み。売却資産の財務諸表への影響は精査中。非コア事業の整理により経営資源を半導体材料事業に集中させ、資産効率の改善を図る。

黒鉛電極の販売数量回復と構造改革効果の顕現により、2026年第1四半期のケミカルセグメントのコア営業利益は△1,596百万円(前年同期△6,274百万円)と赤字が大幅縮小。2026年通期でコア営業利益0百万円(黒字転換)を会社予想として公表しており、化学品の価格改定効果と産業ガスの販売増が寄与する見込み。

4年に一度の大型定期修繕の影響で2026年第1四半期の売上収益は51,711百万円(前年同期比△34.3%)、コア営業利益は△539百万円と大幅減。第2四半期以降の生産・販売正常化により、2026年第2四半期累計期間予想売上収益120,000百万円・コア営業利益△500百万円への回復を目指す。

外部要因として国産ナフサ価格の低下(前年同期比△8,000円/KL)が原料コスト改善に寄与する見込み。

最終更新: 2026年7月17日