事業内容
株式会社すららネットは、小学生から高校生を対象としたICT学習教材「すらら」「すららドリル」等を中心に、eラーニング事業を展開するEdTech企業。学習塾・学校法人・自治体・個人学習者(BtoC)をマルチチャネルで顧客とし、無学年式・アダプティブラーニングにより偏差値30〜60の幅広い学力層に対応する。
不登校・発達障がい・低学力・貧困という社会課題の解決を企業理念に掲げ、国内に加えスリランカ・インドネシア・エジプト・カンボジア等への海外展開も推進。子会社ファンタムスティック社を含む2社体制で、受託開発・知育アプリ事業も手掛ける。
2025年12月末時点の導入校数は3,278校、利用ID数は268,288IDに達している。
ビジネスモデル
BtoBtoCモデルでは、学習塾・学校に対し校舎単位の月額「サービス利用料」と生徒ID単位の月額「ID利用料」を課金。学校法人には初期導入料+月額ID利用料を徴収する。
BtoCモデルでは個人学習者から月額ID利用料を直接収受し、提携塾講師(すららコーチ)に業務委託料を支払うWin-Win構造を採用。売上高の95%超をeラーニング事業が占め、残余を受託開発・アプリ開発が補完する。
ストック型収益が基盤であり、導入校数・利用ID数の拡大が収益成長の主要ドライバーとなる。
企業の強み
2013年に「アダプティブラーニング」機能で特許を取得。学年・学校種を超えたさかのぼり・先取り学習が可能で、偏差値30〜60の幅広い学力層に対応。不登校・発達障がい・学習障がいを含む多様な学習者ニーズに応えられる差別化コンテンツとして、放課後等デイサービスや専門学校等にも採用が拡大している。
自治体の不登校支援における「すらら」導入ID数は直近5年で約15倍に拡大し、2025年12月末時点で過去最高を更新。文部科学省への要望書提出や不登校ポータルサイト開設など政策提言活動も展開し、不登校支援分野での社会的認知・ブランド力を確立している。
2025年12月末時点の自己資本比率は88.3%(前期比3.2ポイント増)、流動比率は437.8%(前期399.2%)と財務基盤は極めて健全。無借金経営を維持しつつ、次世代サービス「Surala-i」開発等への投資を自己資金で賄っており、財務リスクは低位に抑制されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期1,953百万円→2025期1,932百万円と横ばい圏で推移する中、営業利益は521百万円→66百万円と5期で急減し、2025期は当期純損失4百万円に転落。2026年12月期第1四半期は売上高467百万円(前年同期比2.5%減)・営業利益6百万円(同83.8%減)と悪化が加速。
費用面では「Surala-i」開発投資・営業人員増強・広告宣伝費増(前年同期21百万円→29百万円)が重なる。通期予想は売上高2,149百万円(前期比11.3%増)・営業損失141百万円であり、外部環境として少子化進行・競合激化が下押し圧力となっている。
成長戦略
「Surala-i」投入と不登校・海外・日本語教育の多軸展開で収益反転を目指す
AI技術を駆使したパーソナライズ教育サービス「Surala-i」の開発を継続中。公立学校・自治体向けの導入基盤構築を進めており、ドミナント営業による自治体ネットワークを活用した展開準備を推進している。
2026年2月に学習設計と授業支援機能の進化を公表し、2026年4月からの新学期に向けた提供開始準備を完了。学校現場の実践を踏まえた設計により、GIGAスクール構想第2期の個別最適化ニーズに対応する。
板橋区から埼玉県南部(和光市・朝霞市・志木市・ふじみ野市)への連鎖展開を実現。公立学校導入校数は2026年3月末1,605校・188,191IDと前年同期比で著しい伸長を示しており、「Surala-i」の導入基盤として機能している。
インドネシアにおける「すららにほんご」が前年同期比で導入校・ID数ともに増加。大田区での日本語教育研修受託や夜間中学校等での展開も進み、国内外の日本語教育ニーズを取り込む多軸展開を推進している。
最終更新: 2026年7月17日

