IT人材不足による業容拡大への影響
情報サービス産業は労働集約型であり、業容維持・拡大には継続的な人材確保が不可欠。国内ITエンジニア不足が継続する中、計画どおりの採用が実現できない場合、業容拡大・財務状況・業績に影響を及ぼす可能性がある。対応策として、未経験者採用・インターンシップ・海外採用・女性や高齢者の積極採用など多様な採用手法を実施し、採用計画と実績の差異を経営戦略会議で随時分析・対策している。
不採算プロジェクト発生リスク
システム開発業務において予期せぬ仕様変更や追加作業が発生した場合、実績コストが見積額を超え低採算・採算割れとなる可能性がある。さらに納期遅延が生じた場合は遅延損害金の請求や契約解除・取引制限に至るリスクもあり、グループ全体の信用低下につながりうる。対応策として技術推進担当役員による受注判定会議の実施と「プロジェクト管理ガイドライン」に基づく進捗管理・経営戦略会議でのモニタリングを行っている。
納品後不具合による損害賠償リスク
納品前に各種検査を実施しているものの、納品後に不具合が発生した場合、修正対応コストの増加に加え、顧客への損害賠償請求を受ける可能性がある。不具合の発生はグループ全体の信用低下・契約解除・取引制限にも波及しうる。「品質管理ガイドライン」に基づく各工程での検査によりリスクの早期発見に努めている。
待機工数増加による固定費負担
売上原価の大部分を占める技術者人件費は固定費であり、受注量の急減や案件と技術者スキルの不一致・教育期間等により待機工数が発生した場合、固定費負担が収益を圧迫する。当連結会計年度(2024年8月〜2025年7月)の売上高は14,051百万円、営業利益は705百万円であり、固定費構造の影響は業績に直結する。顧客との長期・安定的な取引関係の構築と顧客のソフトウェア投資計画の事前確認により待機工数の最小化を図っている。
経営成績の季節変動リスク
3月決算企業の検収集中により第3四半期(2〜4月)に売上・利益が偏在し、連休等で稼働日数が少ない第1・第2四半期は利益が減少する傾向がある。当連結会計年度では上半期の営業利益構成比が50.9%と前連結会計年度の44.9%から改善したものの、四半期間の変動は依然として大きい。短期開発案件の集中や検収遅延が発生した場合、業績への影響が拡大する可能性があり、プロジェクト管理の徹底と技術者稼働時間のモニタリングで対応している。
M&Aに伴うのれん減損リスク
当社グループは積極的なM&A戦略を推進しており、債務超過企業の買収も戦略の一つとして位置づけているため、通常の企業買収より投融資額が回収できないリスクが高いと自社で認識している。買収後に従業員離散・未認識債務・訴訟等の潜在リスクが顕在化した場合や事業計画が未達となった場合、のれん・固定資産の減損や貸倒引当金の計上により財務状況・業績に重大な影響を及ぼす可能性がある。取締役会での投資計画と実績の差異モニタリングおよびデューデリジェンスによる事前精査で対応している。
労働者派遣法に基づく許可取消リスク
グループ15社以上が労働者派遣事業許可を取得して事業を展開しており、欠格事由該当や許可取消事由に該当した場合、事業の全部または一部の停止処分を受ける可能性がある。また法的規制の変更に適切に対応できなかった場合も事業活動・財務状況・業績に影響を及ぼしうる。グループ役職員への定期的なコンプライアンス教育の実施により法令遵守を徹底している。
顧客・個人情報の漏洩リスク
総合情報サービスの提供過程で顧客機密情報・個人情報を取り扱うため、情報漏洩が発生した場合、社会的信用の失墜や損害賠償請求により事業活動・財務状況・業績に影響を及ぼす可能性がある。主要子会社ではプライバシーマークおよびISO27001認証を取得・維持し、他子会社でも同等の管理体制を整備するとともに情報漏洩保険を付保している。情報セキュリティ委員会による管理状況のモニタリングを継続的に実施している。
海外事業展開に伴うカントリーリスク
海外事業は政治的・社会的変動、為替等の経済動向、予期しない法律・規制の変更、日本と異なる法律慣習・商慣習、文化・慣習の違いに起因する労務問題等、多様なリスク要因にさらされている。これらのリスクが顕在化した場合、事業活動・財務状況・業績に影響を及ぼす可能性がある。取締役会でのモニタリングにより対応している。
景気後退によるソフトウェア投資抑制
グローバル製造業・社会情報インフラ関連企業を主要顧客とし景気耐性を持つ事業構造ではあるものの、経済情勢の変化や景気低迷によりソフトウェア投資が抑制された場合、新規顧客開拓の低迷や既存顧客からの受注減少により業績に影響を及ぼす可能性がある。新型コロナウイルス等の感染症拡大も同様に顧客のソフトウェア投資抑制を通じて受注量減少につながるリスクを有する。経営戦略会議・週次グループ幹部会議での景気動向・需要変化の情報共有とモニタリングにより対応している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

