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株式会社シンクロ・フード

3963東証プライム情報通信業

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事業内容

株式会社シンクロ・フードは2003年設立の飲食業界特化型プラットフォーム企業。「飲食店ドットコム」を中核に、店舗物件探し・求人・食材仕入・厨房備品・内装業者紹介など飲食店の出店から運営・退店まで一気通貫のサービスを提供するメディアプラットフォーム事業(売上構成比61.8%)を主軸とする。

加えて、飲食店特化のM&A仲介・居抜き譲渡サポートを行うM&A仲介事業(同5.0%)、2025年9月に子会社化したホライズン14株式会社・株式会社イデアルを通じた商業用不動産サブリース・賃貸管理等のプロパティマネジメント事業(同33.2%)の3セグメントで構成される。主要顧客は飲食店出店予定者・運営者・退店予定者および不動産・内装・食材仕入事業者。

東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

メディアプラットフォーム事業では、飲食店ユーザー(2026年3月末340,953件)と不動産・内装・食材仕入事業者(5,304社)をマッチングし、掲載型広告・成功報酬型・従量型サービスから収益を得る。M&A仲介事業では成約ベースの仲介手数料を収受。

プロパティマネジメント事業ではビルオーナーとのマスターリース契約に基づくサブリース差益および仲介手数料が収益源となる。2026年3月期のプロパティマネジメント事業売上高は1,840,983百万円(注:千円単位の原データを百万円換算すると1,841百万円)と新たな収益柱に成長しつつある。

企業の強み

「飲食店ドットコム」の登録ユーザー数は2026年3月末時点で340,953件(前年同期比7.5%増)、関連事業者数は5,304社(同3.8%増)と継続的に拡大。2003年の事業開始から20年超にわたり飲食業界に特化して蓄積した顧客基盤は、競合が短期間で模倣困難な参入障壁を形成している。

店舗物件探し・求人・食材仕入・内装業者紹介・M&A仲介・居抜き譲渡・不動産サブリースまで、飲食店ライフサイクル全域をカバーするサービスポートフォリオを自社グループ内で完結。2025年9月のホライズン14株式会社子会社化によりプロパティマネジメント機能を追加し、サービス領域をさらに拡張した。

M&A仲介事業(2026年3月期売上高278百万円)は飲食業界の事業承継ニーズを取り込み、案件化数・案件化率ともに向上。プロパティマネジメント事業は子会社化初年度に売上高1,841百万円を計上し、グループ売上の33.2%を占める新たな収益柱として機能し始めている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の売上高は5,541百万円(前期比40.2%増)と大幅増収を達成したが、プロパティマネジメント事業の売上原価(サブリース原価等)が重く、売上原価率が18.0%から36.8%へ上昇した。営業利益は668百万円(同39.1%減)、営業利益率は12.1%(前期27.8%)へ急低下。

のれん償却額も前期42百万円から277百万円へ急増しており、M&A投資コストが利益を大きく圧迫している。2027年3月期予想でも営業利益332百万円(同50.3%減)と更なる減益が見込まれており、収益構造の変質を慎重に評価する必要がある。

ホライズン14株式会社の取得により発生したのれん(暫定値5,256百万円、期末残高4,993百万円)は総資産11,502百万円の43.4%を占める。取得原価の配分が未完了であり暫定値である点、10年均等償却で年間約526百万円の償却負担が続く点、プロパティマネジメント事業の事業計画未達時に減損処理が必要となるリスクがある点は、投資家が注視すべき重要な財務リスクである。

自己資本比率も前期86.9%から41.3%へ大幅低下しており、財務健全性の変化にも留意が必要。

メディアプラットフォーム事業の有料ユーザー数は10,048件(前年同期比7.3%減)と減少が継続しており、主力の求人広告サービスは市況悪化に加え、掲載型から成功報酬型・従量型への商品ニーズの構造的変化が強まっている。同セグメントの売上高は3,424百万円(同5.5%減)、セグメント利益は583百万円(同40.7%減)と大幅減益。

人材紹介サービスや応募課金型新商品の導入で対応を図るが、収益力回復の時期は不透明であり、2027年3月期予想(連結営業利益332百万円)の達成可否が評価の焦点となる。

成長戦略

プロパティマネジメント事業の拡大と既存プラットフォームとのシナジーで2030期売上100億円を目指す

ホライズン14・イデアル社を通じ、1都3県・駅徒歩5分以内の好立地商業用不動産を中心にビルオーナーとのマスターリース契約を順次積み上げ、サブリース売上高の継続的拡大を図る。2026年3月期下半期のみで1,841百万円を計上しており、フル寄与となる2027年3月期以降の売上貢献拡大が期待される。

飲食店ドットコムの登録ユーザー(340,953件)・関連事業者(5,304社)の顧客基盤と、イデアル社の商業用不動産顧客基盤の近接性を活かし、店舗物件探しから賃貸管理・M&Aまでの一気通貫サービスを提供することで顧客単価向上とクロスセルを狙う。M&A仲介子会社ウィットとのシナジーも期待される。

掲載型から成功報酬型・従量型への商品ニーズの構造的変化に対応し、人材紹介サービスの展開や応募課金型新商品の導入を推進。有料ユーザー数の減少(10,048件、前年同期比7.3%減)が続く中、収益モデルの転換により顧客ニーズへの対応強化と収益力の回復を目指す。

2026年3月期に自己株式を431百万円取得(期末自己株式数1,080,412株)し、配当金420百万円(1株当たり15円)と合わせた総還元額は約851百万円。配当性向155.9%と当期純利益を大幅に上回る還元を実施。2027年3月期も1株当たり15円の配当を予定している。

最終更新: 2026年7月19日