事業内容
ザ・パック株式会社は1952年創業の総合パッケージメーカーで、紙加工品(紙袋・紙器・段ボール・印刷)、化成品(ポリ袋・テーラーバッグ)、その他(用度品・ギフト品等のPASシステム)の3事業を展開する。国内4工場と米国・中国の海外子会社を含む10社体制で製造・販売を行い、食品・小売・EC・物流業界を主要顧客層とする。
2025年2月には㈱光パックス石川を連結子会社化し、生産・販売基盤をさらに拡充した。東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
紙加工品・化成品の自社製造販売を主軸とし、PASシステム(包装資材の製造・調達から在庫管理・納品まで一括受託)によるアウトソーシング収益も加える複合モデル。売上高103,125百万円のうち紙加工品事業が73.5%を占め、化成品12.9%、その他13.6%で構成。
設備投資による生産能力増強と品質管理強化で適正価格販売を維持しつつ、環境対応商品・新市場開拓で付加価値を高める。
企業の強み
段ボール(EC・輸送用途、前期比13.2%増)、紙器(テイクアウト・宅配・EC向け、前期比4.0%増)、紙袋(海外向け伸長)と成長市場に対応した製品群を保有。食品用紙製一次容器ではFSSC22000認証(東京・大阪工場)を取得し、食品安全面での差別化を実現している。
2025年12月期末の純資産は76,997百万円、総資産104,212百万円に対し借入金残高はわずか462百万円。現金及び現金同等物は23,551百万円(前期比41.4%増)と潤沢な手元流動性を確保しており、積極的な設備投資・株主還元を自己資金で賄える財務体力を有する。
国内4工場・全事業所でISO14001・ISO9001を取得。全販売部門でFSC® CoC認証(FSC® C020517)を保有し、海藻由来耐油コーティング「カイソナル®加工」や紙製緩衝材CC-PACK®など環境対応新商品を継続開発。研究開発費は457百万円(2025年12月期)を投じている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期80,177百万円から2025期103,125百万円へ5期連続増収。2026年12月期第1四半期も24,038百万円(前年同期比4.7%増)と増収基調を維持。
一方、営業利益は2024期8,009百万円をピークに2025期7,207百万円へ低下し、2026年12月期第1四半期も1,262百万円(前年同期比1.1%減)と減益が続く。積極的な設備投資・人的投資に伴うコスト増が主因。
外部要因として原材料コストの高止まりや為替差損(当四半期28百万円)も利益を圧迫。通期予想は売上高106,000百万円(前期比2.8%増)、営業利益7,500百万円(同4.1%増)と増益回帰を見込むが、第1四半期進捗率は16.8%にとどまる。
成長戦略
食品・EC・流通市場への深耕と設備刷新・人的資本強化による持続成長
2030年12月期に連結売上高1,200億円・営業利益100億円の達成を目標に掲げ、新市場開拓・品質管理体制の構築・設備投資・人的投資を推進。2026年12月期第1四半期は売上高が前年同期比4.7%増と増収を確保し、計画の方向性に沿った進捗を示している。
EC市場向けパッケージおよびテイクアウト・配送用途の需要拡大を捉え、段ボールは2026年12月期第1四半期に前年同期比17.9%増の3,810百万円を達成。紙器も食品容器・EC向けパッケージが堅調で同1.5%増。外部要因としてEC市場の構造的拡大が追い風として機能している。
大阪・奈良工場建替えを含む積極的な設備投資を推進中。当四半期の減価償却費は695百万円(前年同期687百万円)と増加傾向にあり、建設仮勘定も659百万円から727百万円へ増加。投資負担が短期的な利益を圧迫しているが、将来の競争力強化に向けた基盤整備が進んでいる。
食品向け多様な軟包装の需要拡大を成長ドライバーとして位置付けるが、2026年12月期第1四半期は衛生用品向けパッケージの販売減少により売上高2,992百万円(前年同期比6.3%減)、セグメント利益115百万円(同22.1%減)と苦戦。食品市場への注力方針に基づく販売強化が課題。
最終更新: 2026年7月17日

