事業内容
レンゴー株式会社は1909年に日本で初めて段ボール事業を創始した総合包装企業グループである。当社および子会社257社・関連会社39社で構成され、板紙・段ボール・紙器・軟包装・重包装の国内5事業に加え、中国・東南アジア・欧州・北米を含む海外事業を展開する。
主要顧客は食品・飲料・日用品・農業・石油化学・電気材料など幅広い産業に及び、原紙製造から最終包装製品まで一貫生産体制を有する。2026年3月期の連結売上高は1,008,337百万円と初めて1兆円規模に到達した。
ビジネスモデル
板紙製造から段ボール・紙器・軟包装・重包装の最終製品まで垂直統合した一貫生産体制が収益基盤である。国内では製品価格改定による収益改善を継続的に実施し、海外ではトライウォールグループを通じた重量物段ボール事業をグローバルに展開する。
M&Aによる事業規模拡大とグループ内シナジーの追求、キャッシュマネジメントサービスによる資金効率化も収益構造を支える。
企業の強み
板紙製造(2,481千t)から段ボール(4,231百万㎡)・段ボール箱(3,597百万㎡)・紙器・軟包装・重包装まで垂直統合した一貫生産体制を国内で構築。グループ内供給により原料調達の安定性と製造コスト競争力を確保しており、競合他社が短期間で模倣困難な規模と体制を有する。
2009年の日本マタイ子会社化(重包装)、2016年のトライウォール社子会社化(海外重量物段ボール)、2024年のアールエム東セロ設立(軟包装)など、M&Aを通じて事業領域を体系的に拡大。2026年3月期においても新光株式会社子会社化、村瀬段ボール・オカジ物流の株式追加取得を実施し、段ボール事業基盤を継続強化している。
軟包装関連事業の2026年3月期営業利益は9,372百万円(前期比185.1%)と大幅増益を達成。アールエム東セロ株式会社の子会社化による事業規模拡大と製品価格改定が主因であり、食品・日用品向けの底堅い需要を背景に販売量も増加した。
設備投資10,861百万円を実施し、高機能製品の供給体制を強化している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期746,926百万円から2026年3月期1,008,337百万円へ5期連続増収を達成し初の1兆円超えを実現。一方、営業利益は2024年3月期の48,855百万円をピークに2025年3月期37,408百万円、2026年3月期37,090百万円と2期連続で低下。
2026年3月期は国内3セグメントが価格改定で増益を確保したものの、海外事業が欧州自動車産業低迷の影響で営業損失に転落し、トライコー社減損損失18,910百万円の計上が純利益を大幅に押し下げた。営業CFは78,164百万円と堅調を維持しており、キャッシュ創出力は安定している。
成長戦略
Vision120のもとM&A・海外拡大・価格適正化・株主還元強化で企業価値向上を目指す
2030年3月期を最終年度とする中期ビジョンを策定し、「より強固な価値創出基盤の確立」に向けグループ一丸で取組みを開始。GPIレンゴーとして2050年に向けた持続的な価値提供を目指す。
新光株式会社の子会社化、村瀬段ボール・オカジ物流の株式追加取得、キンキダンボールへの資本参加など、国内段ボール事業の規模拡大と地域カバレッジ強化を継続的に実施。
トライウォール社によるイタリア・スカート社持分100%取得、トライコー社(ドイツ)新工場稼働、豊源特耐王包装(山東)新工場稼働など欧州・アジアでの生産能力拡充を推進。ただし欧州事業は採算悪化が顕在化しており、収益回復が急務。
物流費・労務費の上昇、環境対策投資等のコスト増に対し、板紙・段ボール・紙器製品の価格改定を継続実施。2027年3月期も価格改定効果の本格寄与により営業利益46,000百万円(前期比24.0%増)を見込む。
2026年度より連結配当性向40%を目安、DOE(株主資本配当率)3%を下限とする新方針を導入。2027年3月期は年間50円配当を予定。後発事象として総額25,000百万円・25,000,000株を上限とする自己株式取得も決議。
住友林業との合弁会社「RSウッドリファイナリー株式会社」を2026年4月設立。原料木材チップの調達体制強化と第2世代バイオエタノールの事業化に向けた取組みを開始。ESG経営における環境課題への対応も兼ねる。
最終更新: 2026年7月19日

