事業内容
株式会社カナミックネットワークは2000年10月設立、東証プライム上場の医療・介護特化型クラウドサービス企業。「超高齢社会の地域包括ケアをクラウドで支える」を経営理念に掲げ、自治体・医師会・介護事業者・訪問看護師・ケアマネジャー等の多職種他法人が法人の枠を越えてリアルタイムに情報共有・コミュニケーション・データ利活用できるICTプラットフォーム「カナミッククラウドサービス」を主力に展開。
これに加え、24時間フィットネスジム運営による健康寿命延伸事業、Ruby言語を活用したIT受託開発・バックエンドシステム導入コンサルのソリューション開発事業の3セグメントで構成される。主要顧客は全国の自治体・医師会・介護サービス事業者等。
ビジネスモデル
収益の中核は医療・介護クラウドプラットフォーム事業(2025年9月期売上高3,583百万円、セグメント利益率41.8%)。カナミッククラウドサービスはサブスクリプション型のストックビジネスであり、有料ユーザーID数は2021年9月末89,267IDから2025年9月末221,822IDへ継続拡大。
これに介護関連インターネット広告・ホームページ制作等のプラットフォームサービスが付随。健康寿命延伸事業(フィットネスジム運営・FC)とソリューション開発事業(Ruby開発・バックエンドシステム導入コンサル)が補完的収益源を形成する。
企業の強み
2000年の設立以来、介護保険制度施行と同時期にASPサービスを開始。特許(特許番号4658225)を保有し、厚生労働省・総務省のモデル事業や東京大学高齢社会総合研究機構との共同研究にも参画。
プライバシーマーク(2006年)・医療情報ASP・SaaS情報開示認定制度(2017年)を取得し、業界内での信頼性・参入障壁を確立している。
カナミッククラウドサービスの有料ユーザーID数は2021年9月末89,267IDから2025年9月末221,822IDへ4年間で約2.5倍に拡大。ストックビジネスモデルにより既存顧客収益が積み上がる構造で、医療・介護クラウドプラットフォーム事業のセグメント利益率は41.8%(2025年9月期)と高水準を維持している。
売上高は2021年9月期2,081百万円から2025年9月期5,501百万円へ5期で約2.6倍に拡大。営業利益も同期間842百万円から1,607百万円へ増加し、2025年9月期の営業利益率は29.2%。
2025年9月期の営業利益目標1,600百万円に対し実績1,607百万円(達成率100.4%)と計画を確実に達成している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2021期から2025期まで5期連続増収増益を達成後、2026年9月期中間期(2025年10月〜2026年3月)も売上高3,135百万円(前年同期比17.8%増)、EBITDA1,217百万円(同26.3%増)、営業利益1,001百万円(同30.9%増)、親会社株主帰属中間純利益670百万円(同29.3%増)と増収増益ペースが加速。売上総利益率は前年同期の64.1%から63.6%へわずかに低下したものの、販売費及び一般管理費の増加率(5.4%増)が売上高増加率(17.8%増)を大幅に下回ったことで営業利益率は28.7%→31.9%へ改善。
外部環境として超高齢社会の進展に伴う介護保険サービス利用者数・事業者数の増加が構造的追い風として機能している。総資産7,009百万円、自己資本比率71.5%と財務健全性も維持。
成長戦略
Kanamic vision2035のもとAI・海外・M&Aを軸に医療介護DXのグローバル展開を推進
既存顧客のストック収益を基盤に継続的な新規顧客獲得を推進。2026年9月期中間期のカナミッククラウドサービス売上高は1,620百万円(前年同期比8.6%増)と安定成長を継続。有料ユーザーID数の拡大が収益の安定性を担保する。
取得した患者・要介護者等の情報をビッグデータとして解析し、国・自治体・保険会社等が必要とするエビデンスを見つけ出すAIサービスを展開。自律型AIエージェント搭載の介護AISaaSの提供開始によりサービス付加価値を向上させ、単価上昇と新規顧客獲得を狙う。
24時間フィットネスジムの直営・FC展開を継続しつつ、店舗運営DX化によるコスト削減を推進。2026年9月期中間期のセグメント利益率は15.6%(前年同期8.0%)へ大幅改善。株式会社アーバンフィットの新規店舗開設も継続中。
THE WORLD MANAGEMENT PTE LTDを含むソリューション開発事業は、2026年9月期中間期に一部案件でコストが先行し16百万円のセグメント損失を計上。グループ内エンジニア配置の見直しを実施しており、下期での収益改善が課題。シンガポール拠点を活用したASEAN展開も継続推進。
Kanamic vision2035のもと、既存事業のオーガニック成長投資・戦略的M&A・株主還元のバランスを取りながら成長を推進。現金及び現金同等物3,419百万円・自己資本比率71.5%の財務基盤がM&A余力を担保。前期はTHE WORLD MANAGEMENT PTE LTDを連結化。
2026年9月期の年間配当予想は9.00円(前期7.50円から20%増配)。中間配当は0円、期末配当9.00円の予定で修正なし。1株当たり中間純利益は14.12円(前年同期10.93円)と増加しており、配当性向の維持・向上を図る方針。
最終更新: 2026年7月17日

