事業内容
チエル株式会社は「子供たちの未来のために世界中の先生の授業をICTで支える」を経営理念に掲げる教育ICT専業企業。1997年設立、2016年東証上場。
連結子会社8社・関連会社2社を含むグループ11社体制で、小学校・中学校向け授業支援システム・デジタル教材・セキュリティソリューション、高校・大学向け語学学習システム・統合ID管理・進路支援サービス、企業・官公庁向けICTソリューションの3セグメントを展開。GIGAスクール構想を主要な事業環境として、全国の教育委員会・学校・大学を主要顧客とする。
ビジネスモデル
自社開発の授業支援・セキュリティ・ID管理ソフトウェアを中核に、ハードウェア機器・デジタル教材・クラウドサービスをパッケージで提供。販売は全国の販売パートナー(SIer・販売代理店)経由の入札参加が主体。
「InterCLASS Cloud Advance」「InterCLASS Console Support」等のサブスクリプション型サービスで継続収益を積み上げる一方、M&Aによりトラストコミュニケーション社・オキジム社を連結化し、企業・官公庁向け事業を急拡大させている。
企業の強み
無線通信可視化・安定化ソリューション「Tbridge」、クラウド型授業支援「InterCLASS Cloud Advance」、Google管理コンソール支援「InterCLASS Console Support」など、GIGAスクール第2期(2024〜2028年度)の端末・ネットワーク整備需要に直結する製品群を自社開発・保有しており、政策追い風を直接享受できる製品ラインナップを構築している。
2024年6月にトラストコミュニケーション株式会社、2024年12月に株式会社オキジム(持株比率51.6%)を子会社化。オキジム連結化により総資産が6,119百万円から10,614百万円へ約73%増加。
その他セグメント売上高は前年同期比345.9%増の2,370百万円、セグメント利益は同634.8%増の120百万円となり、M&Aが業績拡大に直接貢献している。
2025年3月期の売上高は小学校・中学校部門2,034百万円、高等学校・大学部門2,493百万円、その他(企業・官公庁)2,370百万円と3セグメントがほぼ均等に分散。特定顧客・市場への過度な依存を回避しており、GIGAスクール政策の変動リスクを一定程度緩和する構造となっている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期4,095百万円から2026期10,226百万円へと5期間で約2.5倍に拡大。特に2025期(+49.2%)・2026期(+48.3%)と2期連続で約50%成長を達成しており、M&Aによる連結範囲拡大が主要ドライバー。
営業利益は2026期に1,069百万円(前期比+57.7%)と過去最高を更新し、営業利益率も10.5%に改善。外部要因としてGIGAスクール第2期の全国本格整備が需要を押し上げており、契約負債の増加が将来収益の先行指標として機能している。
当期純利益は658百万円(前期比+55.3%)。包括利益は訂正後926百万円(訂正前793百万円)と、オキジム保有有価証券の評価差額金の取り込みにより大幅に上方修正された。
成長戦略
GIGAスクール第2期需要の取り込みとM&Aによる事業領域・地域拡大の二本柱
2024〜2028年度の全国本格整備を背景に、小中学校向け端末・ネットワーク管理・運用サービスの受注拡大を図る。契約負債が2026年3月期末に2,761百万円と増加に転じており、今後一定期間の収益貢献が見込まれる。
トラストコミュニケーション(2024年4月)・オキジム(2024年12月連結、2025年11月完全子会社化)のM&Aにより四国・九州等の地域基盤と企業・官公庁向け事業を獲得。完全子会社化により非支配株主持分が消滅し、グループ一体経営体制が整備された。
「InterCLASS Cloud Advance」等のクラウド・サブスクリプション型サービスの拡充により、ストック収益の積み上げを図る。契約負債の増加傾向が継続しており、収益の安定性・予測可能性の向上に寄与している。
最終更新: 2026年7月17日

