事業内容
株式会社アカツキは2010年設立のモバイルゲーム開発・運営会社。主力の「ゲーム・コミック事業」では「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」(バンダイナムコエンターテインメントとの協業)や「ロマンシング サガ リ・ユニバース」(スクウェア・エニックスとの協業)を運営し、縦読みフルカラーコミック「HykeComic」も展開する。
2026年3月期よりセグメントを再編し、オンラインくじ「Slash Gift」やファンアプリ・菓子製造販売(PAPABUBBLE)を含む「エンタメ・ライフスタイル事業」、SNSマーケティングやAIエージェント支援を行う「AI・DXソリューション事業」を加えた3事業体制へ移行。連結子会社11社・持分法適用関連会社1社を含む30社グループで、国内外のスマートフォンユーザーを主要顧客とする。
ビジネスモデル
主収益はApple・Google等のアプリマーケット経由のゲーム内課金(F2Pモデル)。DAU・課金率・ARPPUを継続的に分析し施策を実施することでLTVを最大化する。
バンダイナムコエンターテインメント等の有力IP保有会社との協業タイトルと、収益分配率の高いオリジナルタイトルを並行開発・運営する。加えてオンラインくじシステム提供(BtoB)、ファンアプリプラットフォーム、SNSマーケティング、AIソリューション支援等でIPエコシステムを拡張し、収益源の多様化を図る。
企業の強み
2015年リリースの「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」は2026年3月期も売上高の主要部分を占め、国内版11周年記念イベントが盛況。世界連携施策により日仏含む7か国・地域でストアセールスランキング1位を獲得。長期運営で蓄積したユーザー行動データと施策ノウハウが競合優位の源泉となっている。
大型新規開発が一巡したことで研究開発費が減少し、2026年3月期のゲーム・コミック事業セグメント利益率は36.0%(セグメント利益7,972百万円)に達した。事業ポートフォリオ見直しと既存タイトル運営効率化による費用削減が構造的な利益率改善をもたらしている。
2023年12月にソニーグループ株式会社および株式会社コーエーテクモホールディングスと資本業務提携を締結し、第三者割当による自己株式処分を実施。ゲーム開発力・海外マーケティング力の強化および協業による新コンテンツ創出を目的とし、グローバル展開加速に向けた強固なパートナーシップ基盤を構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期26,273百万円をピークに3期連続で減少したが、2026年3月期は25,856百万円(前期比9.3%増)と反転増収。営業利益は2024年3月期の2,676百万円を底に2期連続で回復し、7,444百万円(前期比90.1%増)と2022年3月期の7,448百万円に匹敵する水準を回復した。
親会社株主帰属当期純利益は5,652百万円(前期比243.2%増)。増益の主因は販管費の大幅削減(前期9,782百万円→6,584百万円)と研究開発費の減少であり、エンタメ・ライフスタイル事業の高成長(売上高117.4%増)も寄与した。
営業活動によるキャッシュ・フローは2,693百万円と前期3,639百万円から減少したが、法人税等支払額3,872百万円(前期409百万円)の増加が主因であり、税前利益ベースの収益力は大幅に向上している。
成長戦略
ゲーム主力の収益基盤を維持しつつM&Aでエンタメ・AI/DX領域へ多角化を加速
「ドッカンバトル」の世界連携施策継続に加え、2025年8月末リリースの「怪獣8号 THE GAME」が2027年3月期より通期で業績に寄与する見通し。AIを活用した運営・開発効率化も継続推進し、ゲーム事業の収益基盤を強化する。
スマートフォンソフトウェア競争促進法の施行等に伴うプラットフォーム手数料の低減により、2027年3月期以降の費用負担が抑制される見込み。大型新規開発が一巡したことによる研究開発費の構造的低減と合わせ、利益率の維持・向上を図る。
オンラインくじ「Slash Gift」の大型案件獲得継続に加え、CRAYON(ファンクラブ・マーケティング支援)・PAPABUBBLE(体験型スイーツ)を連結化し事業基盤を強化。マーチャンダイジングソリューション領域でのM&Aも継続し、IPに関する多様なニーズへの対応力を高める。
Natee(SNSマーケティング・クリエイターエージェンシー・AIソリューション)を中核に、当社グループのIPプロデュース力との融合を図り事業規模拡大を推進。現在は投資フェーズにあり費用計上が先行するが、将来の収益拡大に向けた基盤構築を目的とする。
2026年4月30日付でコンサートグッズ・ファンクラブグッズ等の企画・製作を手掛けるグルーヴ・ホールディングス(取得対価4,500百万円)を完全子会社化。GD社の高品質・短納期のリアルグッズ製造ノウハウと当社のIPプロデュース力を組み合わせ、ファン体験の価値向上とグループ全体の企業価値向上を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

