事業内容
株式会社はてなは2001年創業のインターネットテクノロジーカンパニー。「はてなブログ」「はてなブックマーク」等のUGCサービスで培った技術力・ユーザーコミュニティを基盤に、法人向け3サービスを展開する。
①コンテンツプラットフォームサービス(個人向けUGC)、②コンテンツマーケティングサービス(はてなCMS・toitta等)、③テクノロジーソリューションサービス(マンガビューワGigaViewer・サーバー監視Mackerel・受託開発)。登録ユーザー数1,289万人(2025年7月時点)を擁し、集英社・KADOKAWA・任天堂等の大手企業を主要顧客とする。
東京証券取引所グロース市場上場。
ビジネスモデル
自社UGCサービスの開発・運営を通じて技術力とユーザー基盤を蓄積し、それを法人顧客向けに転用する構造。テクノロジーソリューションサービス(2025年7月期売上高2,839百万円、前期比23.0%増)が全体の約75%を占める主力。
GigaViewerはレベニューシェア型、MackerelはSaaS型月額課金、受託開発は保守運用ストック型と、継続収益比率を高める設計。コンテンツマーケティングサービス(620百万円)はSaaS型CMSと広告を組み合わせる。
有利子負債ゼロ、手元現金2,136百万円と財務健全性も高い。
企業の強み
マンガビューワ「GigaViewer」はWeb版・アプリ版合計で2025年8月時点に17社・25サービスへ導入済み。集英社「少年ジャンプ+」(ダウンロード数3,000万超)にアプリ版を搭載し、電子コミック市場(2024年5,122百万円、前年比6.0%増)の拡大を直接取り込む構造を確立している。
2025年7月期末時点で有利子負債残高ゼロ、現金及び預金2,136百万円(月平均売上高の6.8ヶ月分)を保有。加えて取引銀行5行との間で総額1,700百万円の当座貸越契約をバックアップラインとして確保しており、財務基盤は極めて安定している。
2025年7月期の売上高3,794百万円(予想比+34百万円)、営業利益339百万円(予想比+135百万円、達成率167%)と予想を大幅に上回った。営業利益は前期68百万円から339百万円へ398%増と急回復し、ROICは1.8%から8.3%へ改善。
フリーキャッシュフローも40百万円から673百万円へ大幅拡大した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2021期から2025期にかけて売上高は2,621百万円→3,795百万円と拡大し、2025期は営業利益339百万円と大幅回復を果たした。しかし2026期第3四半期累計(9ヶ月)は売上高2,718百万円(前年同期比6.1%減)、営業利益96百万円(同68.3%減)と本業が急失速。
さらに資金流出事案に伴う特別損失1,180百万円の計上により四半期純損失718百万円を計上。通期予想は売上高3,640百万円(前期比4.1%減)、営業利益113百万円(同66.6%減)、当期純損失767百万円。
外部要因として広告単価の下落傾向が継続しており、コンテンツプラットフォームとマーケティングの収益を圧迫している。現金及び預金は前期末2,137百万円から950百万円へ大幅減少。
成長戦略
GigaViewer for Appsのレベニューシェア拡大・MackerelのAPM展開・toitta事業化の3軸で非連続成長を目指す
Web版導入済みメディアへのアプリ版追加導入を推進。2026年5月末時点でアプリ・Web合計18社28サービスに搭載。
アプリ版はWeb版より閲覧数・販売額が大きく、開発・運用料に加えレベニューシェア(広告・課金収益)の大幅拡大を狙う。「Comic Growth powered by GigaViewer」も本格始動し支援範囲を拡大中。
2025年5月に正式リリースしたAPM機能により、サーバー監視の既存顧客へのアップセルと新規顧客獲得を推進。OpenTelemetry対応により導入障壁を低減。経営陣は「全体として回復の兆しが見え始めている」と言及しており、引き続き拡販を継続。
2024年10月正式リリースのAIインタビュー分析SaaS「toitta」について、「toitta N1インタビュー調査」サービスを新たに開始し、調査設計からレポートまでの全工程をワンストップ提供。今後はAIによるインタビュー実査など支援範囲をさらに拡大し、人的投資を進めて売上成長を目指す。
現時点の売上規模は軽微(その他サービス計5百万円)。
2024年10月にJOCの共同運営者(バリデータ)として参画。2024年12月のIEO完了後にバリデーション業務を開始し、対価としてJOCトークンを毎月取得。
JOCを活用した社会課題解決につながるWeb3サービスの検討を進める。現時点の売上貢献は軽微(その他サービス計5百万円、前年同期比29.9%増)。
最終更新: 2026年7月17日

