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シリコンスタジオ株式会社

3907東証スタンダード情報通信業

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シリコンスタジオ株式会社3907

事業内容

シリコンスタジオ株式会社は1999年設立のリアルタイムグラフィックス専門企業。YEBIS・Enlighten等の自社ミドルウェア開発・販売、ゲームエンジンを活用した受託開発・デジタルツイン構築支援、オンラインソリューションを提供する「開発推進・支援事業」と、ゲーム・映像・CG業界特化の人材紹介・派遣サービスを提供する「人材事業」の2セグメントで構成される。

主要顧客は任天堂株式会社(売上高の17.1%)をはじめとするゲームメーカーに加え、自動車・土木建築・製造業等の産業界へ事業領域を拡大中。2025年12月には東証グロース市場からスタンダード市場へ移行した。

ビジネスモデル

開発推進・支援事業(売上高2,661百万円)では、ミドルウェアのライセンス販売・カスタマイズ、ゲームエンジン活用の受託開発、24時間365日体制のオンラインソリューションをワンストップで提供し対価を得る。人材事業(売上高1,641百万円)では、約30,000名の登録者データベースを活用した人材紹介手数料と派遣料金が収益源。

売上高営業利益率を重要経営指標とし、収益性重視の効率経営を基本方針とする。

企業の強み

YEBIS(ポストエフェクト)・Enlighten(グローバルイルミネーション)・Bone Dynamicsなど、ユーログラフィックス・情報処理学会等で論文発表するプログラマー集団が開発した自社ミドルウェアを複数保有。2025年8月にはYEBISの全面刷新新バージョンをリリースし、継続的な製品強化を実現している。

2003年の人材派遣開始以来、ゲーム・CG・映像・WEB制作業界に特化した人材データベースを構築。2025年11月末時点で登録者数約30,000名を擁し、2025年11月期の有料職業紹介成約実績数は277名(前年同期比4.1%増)。

業界専門知識を持つRAとCAによる高精度マッチングが競合優位性を形成している。

エンタメ業界で培ったリアルタイム3DCG・ゲームエンジン技術を自動車・土木建築・製造・航空・宇宙・防衛・医療等の産業分野へ転用。2025年11月期は大型ゲーム環境開発プロジェクト終了後も産業系案件が堅調に推移し、開発推進・支援事業のセグメント利益369百万円を確保した。

エンヴァリスの着眼点

2026年11月期中間期は売上高1,909百万円(前年同期比13.8%減)、営業損失185百万円と前年同期の営業利益121百万円から大幅に悪化。昨年度受注の3DCG映像制作案件で受注損失引当金繰入額75百万円を計上したことに加え、同案件の遅延による新規案件受注機会の喪失が開発推進・支援事業のセグメント利益をほぼゼロ(0百万円)に押し下げた。

通期業績予想も営業損失200百万円・当期純損失228百万円と赤字見通しに修正されており、下半期での挽回が不可欠な状況にある。

中間期の販売費及び一般管理費は964百万円と前年同期の865百万円から99百万円増加。全社費用(報告セグメントに帰属しない一般管理費)も前年同期の250百万円から324百万円へ拡大しており、売上減少局面でのコスト固定化が損益を大きく悪化させる構造が顕在化した。

人材事業のセグメント利益138百万円が唯一の利益貢献源となっており、開発推進・支援事業の早期収益回復なくして全社黒字化は困難な状況にある。

主要顧客であるエンタメ業界からの開発支援引き合いの足踏みと、ゲーム企業の採用意欲減退という外部環境の逆風が続いている。一方、自動車・土木建築業界を中心とした産業界からの可視化技術への引き合い増加やフィジカルAIシミュレーション基盤事業の始動は中長期的な収益多様化に向けた布石。

ただし現時点では産業界向け売上が業績を牽引するには至っておらず、エンタメ依存からの脱却ペースが株価評価の鍵を握る。

成長戦略

非エンタメ産業への技術転用拡大とフィジカルAI新事業始動による収益多様化

ゲームエンジンを活用した仮想空間シミュレーション環境構築の知見を活かし、フィジカルAIシミュレーション基盤事業を新たに本格始動。自動車・土木建築・製造業等の産業界からの引き合い増加を背景に、新規収益源の確立を目指す。

ウェブサイトの充実・データ分析に基づく施策・インサイドセールス体制の拡充により、エンタメ業界以外の産業界顧客の獲得を推進。航空・宇宙・防衛・医療・警備等の新規産業分野への開拓も視野に入れる。

ゲーム企業の採用意欲減退を受け、配信系エンターテインメント業界など隣接領域への顧客開拓を推進。クライアント企業・求職者双方の満足度向上に向けたサービス品質改善にも取り組む。中間期のセグメント利益率17.5%を維持しつつ、売上規模の回復を目指す。

昨年度受注の3DCG映像制作案件について、下半期に売上を一括計上する予定。受注損失引当金75百万円を既に計上済みであり、案件完遂による損失リスクの収束と下半期業績への貢献が通期黒字化の前提条件となる。

最終更新: 2026年7月17日