事業内容
株式会社カヤックは1998年創業、神奈川県鎌倉市に本社を置くデジタルコンテンツ企業。「つくる人を増やす」を経営理念に掲げ、連結子会社21社・関連会社2社を擁するグループを形成する。
主要事業は①ハイパーカジュアルゲームを中心とした「ゲームエンタメ」、②クライアントのマーケティング・ブランディング支援を行う「面白プロデュース」、③GLOE㈱が牽引する「eスポーツ」、④地方創生プラットフォームの「ちいき資本主義」の4サービス。主要顧客は国内外のゲームユーザー・広告主・地方自治体・地域企業と多岐にわたる。
2025年12月期の売上高は20,095百万円。2026年12月期よりセグメント情報の開示を開始予定。
ビジネスモデル
ゲームエンタメではアドネットワーク経由のゲーム内広告収益が主収益源であり、AppLovin Corp.が売上高の21.9%を占める最大取引先。面白プロデュースは広告代理店・直接クライアントからの企画・開発受託で収益を得る。
eスポーツはイベント運営受託とTonamelのシステム利用料、ちいき資本主義はスマウト・まちのコインの導入費・月額利用料と地域プロモーション受託費で構成される。クリエイター比率90%超の組織体制を維持し、リソースを横断的に配分することで多事業を効率運営する。
企業の強み
世界アプリダウンロード数ランキングで2025年まで5年連続日本企業1位を維持。2025年12月期のダウンロード数は前年同期比10.8%増の約3億4,612万件と過去最高を更新。
AppLovin Corp.・Mintegral・Unityなど主要アドネットワークとの取引基盤を確立し、広告収益を安定的に獲得している。
ゲームエンタメのゲーミフィケーション知見を面白プロデュースに転用、広告ノウハウをちいき資本主義のプロモーションに活用するなど、領域横断のシナジーを日常的に実践。クリエイターのリソースをアサインシステムで一元管理し、90%超のクリエイター比率を維持することで急激な環境変化への対応力を確保している。
2025年12月期のちいき資本主義売上高は前年同期比61.3%増の1,451百万円。スマウトの累計登録ユーザー数は前年同期比28.5%増の約8.4万人、導入地域数は1,164地域(全国約1,700自治体に対する導入率約68.5%)に達し、まちのコイン累計登録ユーザー数も前年同期比26.8%増の21.5万人と拡大している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2022期16,502百万円をピークに2024期16,728百万円まで横ばい推移後、2025期に20,095百万円へ急拡大。営業利益も2024期358百万円の低迷から2025期1,071百万円へ回復した。
2026年1Q累計は売上高5,202百万円(前年同期比11.4%増)・営業利益340百万円(同36.5%増)・経常利益355百万円(同88.3%増)と本業の回復基調が継続。一方、前年同期に計上された特別利益(投資有価証券・関係会社株式売却益等286百万円)が当期は2百万円にとどまり、親会社株主帰属純利益は185百万円(同55.2%減)に急減した。
売上原価率は前年同期の43.6%から49.5%へ上昇しており、ゲーム・アニメセグメントの先行投資費用計上が粗利率を圧迫している点は留意が必要。
成長戦略
4セグメント体制・大型IP投資・スマウト民間拡大の3軸で持続成長を目指す
案件単位の制作・実装から戦略設計・継続運用まで複数専門機能を統合した支援モデルへ転換。㈱カヤックボンドのDX受託が牽引し2026年1Q営業利益は前年同期比36.8%増の217百万円を達成。利益率の安定化と持続的収益性向上を図る。
大型IPとの共同開発による新規ゲーム事業を推進。約2年弱の開発期間を経て将来の飛躍的成長を目指す。開発費約300百万円は連結損益計算書の費用として計上予定であり、2026年通期の利益を圧迫する投資フェーズにある。
2026年通期でハイパーカジュアル10本・ハイブリッドカジュアル4本のリリースを目標。1Q時点でハイパーカジュアル2本(Pistol Duel・Aqua Form)・ハイブリッドカジュアル1本(Untape)をリリースし好調に推移。世界5年連続1位のブランドを活かしたパートナー協調も推進。
全国約1,200地域への自治体導入実績を基盤に、民間企業向けへの商域拡大を推進。2026年1Q末時点でユーザー数88,892(通期目標130,000)・有料地域数997(通期目標1,184)・導入比率11%(通期目標20%)と順調な滑り出し。
プラットフォームと関連受託を組み合わせた高収益モデルの確立を目指す。
2026年12月期より単一セグメントから4セグメント体制へ移行し、各事業の成長フェーズ・収益特性・経営資源配分の透明性を向上。投資家への情報開示を充実させ、企業価値向上を図る。1Q よりセグメント別損益の開示を開始した。
最終更新: 2026年7月17日

