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メディカル・データ・ビジョン株式会社

3902東証プライム情報通信業

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メディカル・データ・ビジョン株式会社3902

事業内容

メディカル・データ・ビジョン株式会社は、医療機関向け経営支援システムの提供を通じて医療・健康データを収集・蓄積し、そのデータを製薬企業や研究機関向けに提供する医療データネットワーク事業を単一セグメントで展開する。主要サービスは、病院経営支援システム(MDV Act・EVE・Medical Code)を中心とするデータネットワークサービス、製薬企業向けデータ分析ツール(MDV analyzer)・アドホック調査を中心とするデータ利活用サービス、医療動画配信等のその他サービスの3区分で構成される。

主要顧客は急性期病院、製薬企業、研究機関であり、PHRシステム「カルテコ」を通じた患者・生活者向けサービスも展開している。2025年12月期の売上高は6,539百万円。

ビジネスモデル

医療機関に経営支援システム(MDV Act等)を提供することでDPCデータ等の医療情報を収集・蓄積し、5,500万人超の大規模診療データベース「さくらDB」を構築する。このデータベースを活用し、製薬企業・研究機関向けにMDV analyzerやアドホック調査サービスを提供することで収益を得る。

データ収集基盤の拡大がデータ利活用サービスの価値向上に直結する循環型モデルであり、2025年12月期のデータ利活用サービス売上高は4,622百万円と全体の約71%を占める。

企業の強み

急性期病院を中心に全国から収集したDPCデータを核とする「さくらDB」は5,500万人超の診療データを保有し、日本最大級の規模を誇る。加えてDeNA・日本システム技術とのアライアンスで構築した保険者データベースも2,500万人超に達しており、データの規模・多様性において競合が短期間で模倣困難な差別化優位性を形成している。

DPC分析ベンチマークシステム「EVE」は2025年12月末時点で579病院に導入されており、全国の急性期病院との強固な信頼関係に基づくネットワークを構築している。このネットワークがデータ提出病院の確保とデータ収集基盤の維持に直結しており、新規参入者が短期間で構築困難な参入障壁となっている。

当社グループは銀行借入に依存しない経営を継続しており、設備投資・運転資金ともに内部資金で賄っている。2025年12月期末の純資産残高は3,111百万円、現金及び現金同等物残高は1,713百万円であり、財務の安全性を維持しながら配当(連結配当性向20%以上を目途)を継続している。

エンヴァリスの着眼点

2024年12月期に営業利益が4百万円、当期純損失が791百万円と急激に悪化した後、2025年12月期は売上高10.7%増・営業利益349百万円・当期純利益280百万円と黒字転換を果たした。ただし営業利益率は5.3%にとどまり、2021〜2023期の25〜28%水準からは大幅に低下したままであり、収益性の本格回復には継続的なモニタリングが必要である。

2025年12月期のデータ利活用サービス売上高は4,622百万円(前期比10.9%増)と過去最高を達成し、営業人員増強の戦力化効果が確認された。製薬企業の医療リアルワールドデータ需要は業界全体として拡大傾向にあり、外部環境として追い風が続く一方、主要顧客が製薬業界に集中するため、製薬企業の研究開発投資動向や薬価政策の変化が業績に直接影響するリスクも内包している。

クラウド型健診システム「アルファ・サルース」は導入設置活動の遅延により売上計上が第4四半期からとなり、計画から大幅に遅れた。新規事業の立ち上げ遅延が収益計画の下振れ要因となるリスクは引き続き存在しており、今後の導入拡大ペースと収益貢献の規模・時期が投資判断上の重要な確認事項となる。

成長戦略

さくらDB拡充・データ一元化・新規事業推進とM&Aアライアンスによる医療データ市場でのシェア拡大

MDV ActのDPC病院以外へのターゲット拡大により顧客基盤・データ獲得基盤を強化。急性期病院以外の医療機関や様々な機関との連携により情報ソースを多様化し、5,500万人超のデータベースのさらなる規模拡大とリアルタイム性向上を目指す。

急性期病院の診療データに加え、健康診断データ、診療所データ、院外薬局データ、介護データ、画像・バイタルデータ等を連携・蓄積し、高セキュリティ環境下での統合的なデータベース運用環境を整備する。

クラウド型健診システム「アルファ・サルース」の導入設置体制を再構築し、2025年12月期第4四半期より売上計上を開始。健診施設への展開を通じて健診データの収集基盤を構築し、データネットワークサービスの収益基盤強化を図る。

営業人員の増強・戦力化により、製薬企業・研究機関向けのMDV analyzerおよびアドホック調査サービスの売上をオーガニックに拡大。2025年12月期にデータ利活用サービス売上高が過去最高額を達成した。

データベース拡充・データ一元化・新規事業推進をドラスティックに進めるため、M&A・アライアンス戦略の立案・実行を積極的に推進するとともに、AIをはじめとした最新情報処理技術の活用を進める。SBIホールディングスや株式会社センシングとの連携等が既存の取り組みとして存在する。

最終更新: 2026年7月17日