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eBASE株式会社

3835東証プライム情報通信業

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事業内容

eBASE株式会社は、CMS開発プラットフォーム「ミドルウェアeBASE」を基盤に、食品・日雑・住宅業界向けの商品情報管理パッケージソフト(FOODS/GOODS/HOUSING eBASE等)、商品データプールサービス「商材ebisu」、小売向け商品マスタ管理「MDM eBASE」、消費者向けスマホアプリ「e食住シリーズ」を展開するeBASE事業と、IT開発アウトソーシングを担うeBASE-PLUS事業の2セグメントで構成される。主要顧客は大手コンビニエンスストア、食品スーパー、家電量販店、ハウスメーカー等の大手小売・メーカー企業であり、東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

eBASE事業では「ミドルウェアeBASE」を基盤に、パッケージソフト販売・保守、クラウドサービス(SaaS)、商品データプールのコンテンツ販売を組み合わせた高利益率モデルを展開。eBASE-PLUS事業では四半期契約ベースのストック型IT開発アウトソーシングで安定収益を確保。

両事業が補完し合い、グループ全体でバランスのとれた収益構造を形成している。

企業の強み

創業以来蓄積したCMS開発プラットフォーム「ミドルウェアeBASE」は、食品・日雑・住宅等の多業界向けパッケージソフトを高効率で開発可能にする自社固有の技術基盤。FOODS/GOODS/HOUSING eBASE、MDM/PDM eBASE、DBP eBASE等の製品群を同一基盤上で展開し、アップセル・クロスセルによる顧客深耕を実現している。

食品・日雑・住宅等の業界横断型商品データプール「商材ebisu」は、メーカーと小売双方から商品情報を収集・正規化する独自モデル。多数決方式による商品マスタ生成(特許第7138289号)等、複数の特許を取得しており、競合が短期間で模倣困難なデータ資産と知的財産を蓄積している。

2026年3月期末の自己資本比率は90.98%、純資産合計7,368,221千円、現金及び現金同等物4,933,141千円を保有。無借金経営を維持しており、設備投資・M&A・株主還元を内部資金で賄える財務的余力を有する。

2026年4月にはKSP-SP社の株式取得契約を締結し、M&A実行能力も示している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の売上高5,260百万円(前期比▲3.8%)・営業利益1,432百万円(同▲17.3%)の主因は、日雑業界向け未経験業界への大型「MDM eBASE」カスタマイズ開発案件の負荷増大による人的リソース逼迫であり、食品業界を含むeBASE事業全体の深耕営業が減少した。2027年3月期予想では売上高5,400百万円(+2.7%)・営業利益1,540百万円(+7.6%)への回復を見込むが、同様の大型案件集中リスクが再発した場合の影響を注視する必要がある。

2026年4月28日に締結した株式会社KSP-SP株式譲渡契約(取得原価480百万円、議決権74.8%取得予定、実行日2026年6月30日予定)は、「次世代データマーケティング事業」創出を目的とするが、のれん金額・受入資産負債は未確定。アドバイザリー費用等46百万円(概算)を含むM&A取得関連費用と広告費が2027年3月期業績予想に織り込まれており、統合効果の発現時期と規模が今後の業績上振れ・下振れの主要変数となる。

2026年3月期の年間配当は15円20銭(配当性向66.1%)と前期13円90銭から増配したが、当期純利益が前期比▲17.9%減少する中での増配であり配当性向が大幅に上昇した。2027年3月期予想配当も15円20銭(うち記念配当3円00銭)で配当性向62.4%を見込む。

記念配当を除いた普通配当12円20銭ベースでは実質減配となる点と、利益回復が予想通り進まない場合の配当政策の持続可能性を確認する必要がある。

成長戦略

KSP-SP子会社化・価格改定・MDM eBASE本番稼働で収益構造の立て直しと新事業創出を図る

「商材ebisu」の商品詳細データとKSP-SPのPOSデータを統合・連携させ、メーカー・卸・小売向けの「AI時代のマーケティング事業」を展開。取得原価480百万円、議決権74.8%取得予定(100%取得を目指す)。M&A関連費用・広告費は2027年3月期予想に織り込み済み。

創業以来価格を据え置いてきたパッケージソフト等について、物価高騰を背景に2026年4月より価格改定を実施。利益率の高いパッケージソフト売上が2026年3月期に333百万円へ急減した中、価格改定効果による単価上昇で収益構造の改善を図る。

大手家電量販店での「MDM eBASE」本番稼働を2026年4月開始予定に向けて運用環境整備を完了。大手コンビニエンスストアからはファストフード厨房向けレシピ管理「FOODS eBASE」改修・構築と「MDM eBASE」基幹連携システム構築フェーズへの移行・教育フェーズを受注済み。

本番稼働後の保守・追加開発案件の創出が期待される。

改善型ソリューション「DBP eBASE」を先行導入させ、自ずとOMO実現の改革型「e食住なび」に結び付く普及戦略に転換。株式会社マキヤでのLINEミニアプリ活用PoC(2026年4月開始)、穴吹工務店での「e住なび」・「HOUSING eBASE Cloud」採用等、複数企業での具体的導入が進展。

ただし想定より大幅な普及遅延が続いており、引き続き進捗を注視する必要がある。

商品データの品質・精度を向上させるAI支援機能を「商材ebisu」および「FOODS/GOODS/HOUSING eBASE」に実装し、商品情報登録・管理業務の効率化を訴求。また2026年1月施行の中小受託取引適正化法に対応した製造委託取引管理システム「eB-for 取適法」を新たに開発・リリースし、法令対応需要を取り込む。

最終更新: 2026年7月19日