FTTH市場成熟による成長鈍化
2025年12月末時点でFTTH契約数は4,151万人に達しており、市場の成熟に伴い当社のインターネット契約会員数の伸び率が経年的に低下していく可能性がある。会員獲得が計画通りに進まない場合、収益成長の鈍化につながる。当社は接続事業以外のインターネット関連サービス拡充により会員1人当たり売上高の増加を図っているが、事業化には相応の期間と費用を要する。
競合激化による競争力低下
主な競合相手は大手通信キャリアを含む電気通信事業者であり、当社と比較して大きな資本力・技術力・販売力・顧客基盤・知名度を有している。競合他社の営業方針や価格設定の変化により競争が更に激化する可能性があり、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。当社は独自のサービス拡充で差別化を図っているが、経営資源の格差は構造的なリスクとして残る。
収益構造の脆弱性
2026年3月期においてインターネット接続サービスの売上高全体に占める割合は90.3%と高く、特定サービスへの依存度が高い。新規会員獲得時には初期費用や月額利用料無料化キャンペーンにより回線利用料等の費用が収入化に先行して発生し、一時的に収益を悪化させる。また、地政学リスクや円安に伴うエネルギー価格・原材料費の高騰、業務委託費や賃金水準の上昇も収益を圧迫する要因となっている。
トラフィック増加による回線費用増大
バックボーン回線費用はインターネット利用によって発生するトラフィック等に大きく影響され、FTTH契約数の増加やウイルス・スパムメール・動画配信等による大量トラフィック消費により通信回線使用料が大きく増加する可能性がある。予期せぬトラフィック増加が生じた場合、当社の収益に直接的な悪影響を及ぼす。当社はネットワーク増強等の対応を継続的に実施しているが、費用増加リスクを完全に排除することはできない。
技術革新への対応遅延リスク
インターネット接続サービス及び関連サービスは技術革新が著しく、対応が遅れた場合は新規サービスの開発・導入が滞り、新規会員の獲得や維持に支障が生じ競争力が低下する可能性がある。また、設備投資を行った資産が技術革新によって陳腐化し、利用価値または資産価値が著しく下落するリスクも存在する。継続的な技術投資と人材確保が不可欠であるが、投資負担の増大も伴う。
システム障害・災害によるサービス停止
当社は24時間365日の管理体制でネットワーク機器・サーバー等を運用しているが、システム障害や電気通信事業者の回線障害によりサービスの中断・停止が発生する可能性がある。地震・火災・洪水等の自然災害やサイバーテロ・ウイルス侵入等の情報セキュリティ侵犯もサービス停止の原因となり得る。これらが発生した場合、当社の信用毀損や業績・財務状況への悪影響が生じる可能性がある。
提携電気通信事業者との契約リスク
当社はNTT東日本・NTT西日本・KDDI・UQコミュニケーションズ・NTTドコモビジネスとアクセス回線提供に関する契約を締結し、サービスを提供している。契約終了や契約内容変更が発生した場合、営業戦略や価格政策の見直しが必要となり、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。主要な通信インフラを外部事業者に依存する構造は、当社のコントロールが及ばないリスクを内包している。
個人情報漏洩リスク
当社は多数の会員の個人情報を保有しており、個人情報保護法の規制を受けている。万一、個人情報が外部に流出した場合、事後処理に相当の費用を要するほか、損害賠償請求を受けたり信用が毀損される可能性がある。当社は個人情報保護方針に基づき適切な運営に努めているが、リスクを完全に排除することはできない。
法規制強化・新設リスク
電気通信事業法・不正アクセス禁止法・情報流通プラットフォーム対処法・特定商取引法等、インターネット関連の法規制が整備・強化されつつあり、対応費用の増加や事業運営の自由度低下が生じる可能性がある。特に情報流通プラットフォーム対処法に基づく発信者情報開示請求の件数増加は費用負担増につながる。対応が不適切であった場合には信用毀損や業績への悪影響が生じる可能性がある。
人材確保・育成リスク
当社の安定成長には高い技術力を持つ技術要員をはじめ、各部門における多様な能力を持つ優秀な人材の継続的な確保が不可欠である。現時点では新卒・中途採用により人材を確保し育成も順調に行っているが、必要な人材を十分に採用・育成できなかった場合、将来の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性がある。労働市場の競争激化や賃金水準の上昇も採用・定着の難易度を高める要因となっている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

