サイバーステップホールディングス株式会社 logo

サイバーステップホールディングス株式会社

3810東証スタンダード情報通信業

サイバーステップホールディングス株式会社 logo
サイバーステップホールディングス株式会社3810

事業内容

サイバーステップホールディングス株式会社は、2000年創業のオンラインゲーム開発・運営会社を中核とする持株会社グループ(2025年5月に中間持株会社体制へ移行)。主力事業はオンラインクレーンゲーム「トレバ」を中心とするオンラインゲーム事業(売上高の約88%)と、音響制作・声優プロダクション・マーチャンダイジングを手がけるエンターテインメント事業(同約12%)の2セグメントで構成される。

国内向けサービスに加え、北米・アジア地域への自社運営サービス展開およびライセンス供与による海外展開も行っており、東京証券取引所スタンダード市場に上場(証券コード:3810)。

ビジネスモデル

オンラインゲーム事業では、自社開発タイトルをアイテム課金制で直接ユーザーへ提供する「自社運営モデル」と、海外運営会社へ独占運営権を許諾し契約金・売上連動ロイヤリティを徴収する「ライセンス供与モデル」の二本立てで収益を得る。エンターテインメント事業では映像作品の音響制作受注、声優プロダクション運営、アーティストとのライセンス契約によるマーチャンダイジング、VTuber活動支援による広告収益が収益源となる。

主要決済先はPayPal(売上比40.0%)、Apple(同24.2%)、Google(同19.0%)。

企業の強み

2001年の『ゲットアンプド』発表以来、ゲーム開発からサーバー運営・ユーザーサポートまでを自社で完結する体制を維持。自社開発により開発完了からサービス開始までの期間短縮とユーザーフィードバックの迅速な反映が可能であり、国内外複数タイトルを同時並行で運営する実績を有する。

韓国・中国・タイ等へのライセンス供与に加え、北米・台湾・香港・マカオでの自社運営サービスを展開。海外専門部署を社内に設置しており、ライセンス契約先運営会社へのサポート経験を蓄積。当期の主要決済先PayPal経由売上は1,000百万円(売上比40.0%)と海外収益が売上の相当部分を占める。

エンターテインメント事業の外部顧客向け売上高は前連結会計年度181百万円から当連結会計年度306百万円へ68.4%増加。音響制作受注の継続獲得に加え、マーチャンダイジング事業やVTuberコンテンツ制作支援など新規収益源の開拓が進んでいる。

エンヴァリスの着眼点

2026年5月期は営業損失1,629百万円、親会社株主に帰属する当期純損失3,417百万円(前期1,695百万円)を計上し、損失が大幅に拡大した。当期純損失の拡大は主に株式会社3rd株式取得対価1,250百万円の全額貸倒引当金計上および減損損失720百万円によるもの。

営業活動によるキャッシュ・フローは3,127百万円のマイナスが継続しており、継続企業の前提に関する重要な疑義は解消されていない。

主力のオンラインゲーム事業(外部顧客売上高2,080百万円、前期比5.4%減)は競争激化により減収が続く。全社費用(各セグメントに配分されない管理部門費用)は1,082百万円と前期547百万円から倍増しており、持株会社体制移行に伴うコスト増が顕在化している。

売上高は2022年5月期の7,417百万円から2026年5月期の2,142百万円へ5期で71%超の減収となっており、構造的な収益基盤の毀損が深刻である。

当期に発行済株式数は18,382,382株から81,913,082株へ約4.5倍に急増しており、既存株主の持分は大幅に希薄化した。また、株式会社3rdの株式取得対価1,250百万円について合意解約後も売主からの返還が確保されず全額貸倒引当金を計上した事案は、M&A実行プロセスにおけるガバナンス上の懸念を示す。

2027年5月期の業績予想は「合理的な算定が困難」として未定であり、先行きの不透明感が高い。

成長戦略

「トレバ」収益改善・新規M&Aによる事業多角化と継続的な資金調達で存続を図る

景品ラインナップ拡充・人気IPコンテンツ活用・システム改善によるユーザー体験向上を継続実施。他社との差別化施策およびグローバルなサービス展開を推進し、利益回復を目指す。ただし当期も売上高は前期比5.4%減と改善に至っていない。

持株会社体制を活用し、当期は新規8社を連結範囲に追加。後発事象として2026年6月に株式会社HALL OF FAMEから「HOMEGAME」ブランドのCAP事業を670百万円で譲受。既存事業とのシナジー創出と新規収益機会の獲得を目指す。

第三者割当増資・新株予約権発行による資金調達を継続実施。当期は株式発行収入5,000百万円・新株予約権行使収入3,173百万円を確保し、期末現金残高を3,634百万円に積み上げた。今後もさらなる資金調達を最適な手法で進める方針。

「トレバ」における外注費削減・営業所縮小・役員報酬削減等の経費削減策を実施中。将来の収益性が期待できる事業・子会社を選択し、事業売却・子会社再編によりグループ管理コストを削減する方針。

最終更新: 2026年7月17日