事業内容
株式会社いい生活は2000年創業の不動産市場特化型クラウドサービス企業。「テクノロジーと心で、たくさんのいい生活を」をミッションに掲げ、賃貸管理・仲介営業・業者間流通・電子申込・入居者コミュニケーションなど不動産業務の全フェーズをカバーするマルチプロダクトSaaSを提供する。
主要顧客は全国の不動産会社(中小規模から大手エンタープライズまで)で、2026年3月期時点のサブスクリプション顧客数は1,589法人。子会社リアルテック・コンサルティングを通じたBPaaS(業務プロセス代行)も展開し、単なるシステム提供を超えた伴走型支援で顧客のDXを推進している。
東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
売上高の85.0%をSaaS月額利用料(サブスクリプション)が占め、安定的なMRRを基盤とする。残る15.0%はSaaS初期設定・データモダナイゼーション支援・受託開発・他社サービス代理販売等のソリューション収益。
さらに業者間流通プラットフォーム「いい生活Square」でのトランザクション(従量課金)売上を縦軸に積み上げる「立体的成長モデル」を志向。平均月額単価157,900円(前年同月比3.1%増)、極めて低い解約率によるネガティブ・チャーン構造が収益の質を高めている。
企業の強み
解約率は極めて低い水準を維持しており、既存顧客基盤内での収益拡大が加速するネガティブ・チャーン構造を実現。2026年3月期のサブスクリプション売上は前年同期比7.5%増の2,746,612百万円(千円単位)と堅調で、顧客数1,589法人・平均月額単価157,900円(前年同月比3.1%増)と顧客数・単価の双方が同時拡大している。
賃貸管理・仲介CRM・業者間流通・電子申込・入居者アプリ・建物管理クラウドまで不動産業務の全フェーズをカバーするプロダクト群を自社開発・直販体制で提供。ISO/IEC 27001(ISMS)・ISO/IEC 27017(クラウドセキュリティ)・ISO/IEC 20000-1(ITサービスマネジメント)の3規格認証を保有し、エンタープライズ顧客の高いセキュリティ要件に対応できる参入障壁を形成している。
2026年3月期において開発体制の内製化推進と外部委託見直しにより外注費を大幅削減。売上原価は前年同期比5.9%減の1,347,108千円となり、EBITDAは785,636千円(前年同期比56.8%増)、営業利益は229,453千円と前期の営業損失37,275千円から大幅黒字転換を達成した。
AIコーディング導入・スモールチーム化・継続的デリバリ強化が生産性向上に寄与している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期2,434百万円から2026年3月期3,232百万円へ5期連続増収(2026年3月期前期比6.7%増)。営業利益は2025年3月期に37百万円の損失へ転落したが、2026年3月期は229百万円へ黒字転換。
主因はAI活用・開発内製化による売上原価の5.9%削減と、サブスクリプション売上の7.5%増(2,747百万円)。EBITDAは785百万円(前期比56.8%増)、営業キャッシュフローは760百万円(前期316百万円)と大幅改善。
外部環境として不動産業界の法改正対応需要・DX投資の活発化がSaaS需要を下支えしている。2027年3月期は売上高3,415百万円・営業利益319百万円を予想。
成長戦略
マルチプロダクト深化・エンタープライズ開拓・AI実装加速でARPU向上と持続成長を追求
従来カスタマイズ志向が強かった大手顧客においてSaaSシフトが加速しており、法改正への即応性・コスト効率・セキュリティ基盤を訴求点に継続的な受注獲得を目指す。インサイドセールス強化・サービスサイトリニューアルによる営業パイプライン拡充を2027年3月期に実施予定。
AIコーディング導入・スモールチーム化・継続的デリバリ強化により2026年3月期に売上原価5.9%削減を実現。2027年3月期も開発業務の内製化(インソーシング)推進により売上原価を前年同期並みに抑制しながら、プロダクト開発投資を継続する方針。
既実装の「AI記事生成機能」「AI消込アシスト機能」に加え、全プロダクトへのAI実装を加速。不動産流通プラットフォーム「いい生活Square」ではサードパーティとのデータ連携推進によりプラットフォーム内取引を活性化し、トランザクション課金の拡大でARPU向上を図る。
SaaS導入の鍵となるデータマイグレーションをAI活用・プロセス標準化で強化。ベンダーごとに異なる多様なデータ仕様を網羅・分析し、クラウドネイティブ環境への刷新を支援することで、労働集約的工程のマンパワー依存度を低減しながらソリューション事業のスケーラビリティを向上させる。
最終更新: 2026年7月19日

