パズドラへの売上依存
「パズドラ」シリーズの売上高比率は2024年12月期41.2%(42,677百万円)、2025年12月期27.4%(25,504百万円)と依然として高水準にあり、売上高全体(2025年12月期93,242百万円)に対する依存が続いている。「Ragnarok」関連タイトルの伸長により依存度は低下傾向にあるものの、他社ゲームの台頭等により「パズドラ」の競争力が低下した場合、経営成績・財政状態に重大な影響を与える可能性がある。新規価値創造を経営戦略に掲げ収益の多角化に取り組んでいるが、代替収益源の確立には時間を要する。
競争激化と市場環境悪化
インターネット向けエンターテインメントの供給会社およびゲームタイトル数は増加の一途を辿っており、ユーザー獲得競争の熾烈化に伴い広告宣伝費の高騰や競合他社の台頭による優位性低下が懸念される。当社グループは23年超のPCオンラインゲーム運営実績と企画・開発力を強みとしているが、ユーザーの嗜好変化への対応が遅れた場合、MAUの減少を通じて収益に直接影響する。ユーザーの嗜好は時代とともに変化するため、市場調査・データ分析を継続しているものの、対応が追いつかないリスクが内在する。
Apple・Google依存リスク
当社グループの売上高に占めるスマートフォン向けゲームの比率は高く、Apple Inc.およびGoogle LLCによる決済代行・プラットフォームへの収益・業務依存が高水準にある。プラットフォーム企業の事業戦略転換や手数料率の変動、あるいは契約継続が不可能となる事態が生じた場合、経営成績・財政状態に直接的な影響を及ぼす可能性がある。良好な信頼関係の構築に努めているものの、プラットフォーム側の意思決定に対して当社グループが取り得る対抗手段は限定的である。
新規ゲーム開発リスク
自社オリジナルゲームの開発にはサービス開始まで長期にわたり多額の開発資金を要し、投資回収期間も長期化する場合がある。技術の進歩によりスマートフォン端末・新型ゲーム機の高性能化が進むことで開発コストのさらなる増加が見込まれ、財務基盤への負担が拡大するリスクがある。また、ユーザーの嗜好変化により新規ゲームが市場に受け入れられない場合、開発の延期・中止を余儀なくされ、投下資本が回収できない可能性がある。
グローバル展開のカントリーリスク
当社グループは韓国Gravity Co.,Ltd.、米国GungHo Online Entertainment America,Inc.等の在外連結子会社を有し、スマートフォンゲーム・PCオンラインゲーム・コンシューマゲームのグローバル展開を推進している。各国の社会情勢・政治経済・文化宗教・現地法令・規制等の多様なカントリーリスクが内在しており、これらが顕在化した場合には経営成績・財政状態に影響を与える可能性がある。当社グループおよびパートナーを通じた情報収集とリスク対処に努めているが、外部環境の変化を完全にコントロールすることは困難である。
為替変動リスク
在外連結子会社の財務諸表を円換算する際、為替相場の大幅な変動が連結経営成績・財政状態に影響を与える可能性がある。また、ゲーム提供における売上代金の回収および手数料支払いにおいて外貨建て取引が発生しており、為替リスクは事業活動全般に及ぶ。特定の為替ヘッジ手段の記載はなく、為替相場の変動が直接的に業績に反映されるリスクが存在する。
システムトラブル・セキュリティ
オンラインゲームはインターネットサーバーを介してサービス提供しており、自然災害・コンピュータウイルス・通信障害・外部からの不正侵入等によりシステムがダウンした場合、営業継続が不可能となる。ゲームデータの書き換えや重要データの消失・流出が発生した場合、直接的損害に加えシステム信頼性の低下を招く。24時間365日の監視体制やセキュリティ重視のシステム構成等の対策を講じているが、大規模トラブルの発生リスクを完全に排除することはできない。
個人情報漏洩リスク
当社グループは会員登録・課金等に際して個人情報を取得・管理しており、漏洩・改ざん・不正使用が発生した場合、対応コストの負担・損害賠償請求・信用低下等の重大な影響が生じる可能性がある。ガンホーIDとゲームアカウントの2段階管理や個人情報へのアクセス制限等の独自対策を実施しているが、個人情報保護法制の厳格化が進む中でコンプライアンス対応コストの増加も見込まれる。社内教育の徹底や管理規程の整備を行っているものの、完全な漏洩防止を保証することは困難である。
スマートフォン課金規制リスク
未成年者によるスマートフォンゲームの課金トラブルが社会問題化しており、消費者庁は2012年にコンプリートガチャを景品表示法違反と認定するなど、業界への規制強化の動きが続いている。当社グループは業界団体ガイドラインへの賛同や啓発活動を実施しているが、今後の社会情勢変化により既存法令の解釈変更や新たな法令が制定された場合、事業が著しく制約される可能性がある。資金決済法・消費税法等の各種税法も適用されており、規制環境の変化が収益モデルに直接影響するリスクがある。
特定人物への依存リスク
取締役会長の森下一喜氏は最高開発責任者として「ラグナロクオンライン」の発掘・「パズドラ」シリーズのエグゼクティブプロデューサーを歴任し、現在も新規ゲーム開発の企画・開発・監修全工程の最高責任者を務めており、同氏への依存度は高い。何らかの理由により同氏が事業推進困難となった場合、ヒットタイトル創出能力の低下を通じて経営成績・財政状態に重大な影響を与える可能性がある。権限移譲や人員拡充・人材育成による組織的対応の強化を進めているが、現時点での依存度は依然として高水準にある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

