医療情報システム市場の競争激化
電子カルテ等の医療情報システム市場では、医療機関の予算・設備投資優先順位への依存、短期需要への対応遅れによる機会損失、リプレイス市場活発化によるストック型収益の損失・縮小、有力ベンダー数社間の競争激化に伴う大幅な売価引き下げが生じるリスクがある。これらの結果、予想していた収益・シェアを獲得できない場合、中長期的に業績に影響を与える可能性がある。対応として、製品ラインナップの拡充、システム導入の効率化、既存ユーザーとの関係強化に取り組んでいる。
専門人財の確保・育成困難
「医療・介護の業務知識」と「ITの専門知識」を兼ね備えた人財の育成には数年の経験が必要であり、採用から戦力化までの計画が予定どおり進まない場合、中長期的に業績に影響を与える可能性がある。また、従業員の大半を占めるシステム技術者が大量に社外流出した場合、代替要員の不在や業務引継ぎの遅延により、安定した事業継続・成長が見通せなくなるリスクがある。対応として、積極的な採用活動と社内外セミナー等の教育機会の提供に努めている。
技術革新・AI進展への対応遅延
開発言語・OS・データベース・クラウド・ネットワーク機器等の基盤技術は急速に進化しており、バージョンアップや仕様変更・サポート終了・想定外の不具合への対応が遅れた場合、製品・サービスの品質や開発効率が低下し業績に重大な影響を及ぼす可能性がある。また、医療分野でも急速に広がるAI技術について、関連法令・ガイドラインの改正等により製品・サービス開発・運用方針の見直しが求められるリスクがある。対応として、多様な技術パートナーとの協業・情報収集を通じた技術動向の把握と先進技術の安全な活用体制整備に取り組んでいる。
医療情報システム・サービスの不備
電子カルテ等の医療情報システムは患者の生命・身体に関する情報を扱う重要インフラであり、システム不備や導入・保守サービスの不備が発生した場合、医療機関からの損害賠償請求や契約違反に基づく法的責任が生じる可能性がある。特に医療機関の運用停止や信頼失墜による長期的な影響が懸念され、業績に深刻な影響を与える可能性がある。対応として、品質管理部門の設置、導入時チェック体制の強化、サービス担当者への継続的な専門教育・訓練を実施している。
サイバー攻撃・情報漏えいリスク
医療機関の機微な個人情報を含む多くの情報資産を管理する中、ランサムウェアや不正アクセス等のサイバー攻撃の脅威は日々高度化・巧妙化しており、システム停止・情報改ざん・漏えいが発生した場合、事業停止や顧客・取引先からの信頼低下、損害賠償責任の発生により業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。また、クラウドサービス・通信回線・機器保守等を委託する外部事業者における障害・情報漏えいも業務に支障を来すリスクがある。対応として、ISMS認証の取得・運用、SSI-CSIRT(NCA加盟)の構築、委託先への適切な監督を実施している。
医療制度改革・法的規制の変更
医療業界は公的規制・政策動向の影響を強く受けており、診療報酬改定や医療制度改革の動向によっては電子カルテ市場や顧客医療機関の経営方針に影響が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性がある。また、政策・法規制の変更により医療情報システムの新規開発や大幅な改変作業が発生し、対応が遅れた場合にも業績に影響を与える可能性がある。対応として、医療機関との連携による情報収集や医療・法律関連の専門学会への参加を通じ、迅速な対応体制を整備している。
知的財産権侵害リスク
当社グループは「e-カルテ®」等一部システムの商標登録にとどまり、それ以外の知的財産権の出願・取得を行っていないため、急速な技術革新の中で第三者の知的財産権を侵害するリスクがある。認識していない特許等が成立している場合、第三者から損害賠償請求や使用差し止めを受け、業績に影響を与える可能性がある。対応として、規程の整備、競合他社サービスの事前調査、社内教育に取り組んでいる。
自然災害による事業活動の制限
大規模な震災・津波・台風・洪水・疫病等の自然災害が発生した場合、被災地域の医療機関においてシステム導入の中止・延期が生じるほか、当社グループの事業所閉鎖等により事業活動が制限され、業績に影響を与える可能性がある。また、医療情報システムのデータ損失リスクも存在する。対応として、大阪・東京の2か所にデータセンターを設置し、データ保全体制を整備している。
感染症拡大による需要停滞
新型コロナウイルスやインフルエンザ等の感染症が発生・拡大し長期化・深刻化した場合、顧客医療機関が感染症対策を優先し医療情報システムの導入を中止・延期する事例が多数発生する可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性がある。対応として、顧客・取引先・従業員の安全確保を最優先に、検温実施・在宅勤務・時差出勤・ソーシャルディスタンス確保等の対策を実施している。
医療情報システムへの専門特化リスク
当社グループは経営上の基本ポリシーとして「専門特化」を掲げ、電子カルテシステム等の医療情報システムに事業を集中しているため、当該市場の需要変動や競争環境の悪化が業績全体に直接的な影響を及ぼす構造的リスクがある。医療機関の予算制約や設備投資の優先順位変化により、予想収益・シェアを獲得できない場合、業績に影響を与える可能性がある。対応として、様々な製品ラインナップの拡充と高品質なサービス提供による競争力維持に努めている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

