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日本ファルコム株式会社

3723東証グロース情報通信業

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日本ファルコム株式会社3723

事業内容

日本ファルコム株式会社は2001年に設立(前身は1981年創業)し、東京証券取引所グロース市場に上場するゲームソフト専業メーカーである。「英雄伝説 軌跡」シリーズ(累計販売数900万本超)および「イース」シリーズを中核IPとして、企画・制作・開発・販売を一貫して自社内で手掛ける。

主要顧客はコナミデジタルエンタテインメント、NIS America、クラウディッドレパードエンタテインメント、GungHo Online Entertainment Americaなど国内外のゲームパブリッシャーであり、製品直販とライセンス許諾の二部門で事業を展開する。PlayStation 5、Nintendo Switch 2、Nintendo Switch、PC(Steam)等のマルチプラットフォームで国内外に展開している。

ビジネスモデル

製品部門では自社開発タイトルおよび音楽CDを直接販売し、ライセンス部門では国内外パブリッシャーへの現地語化・プラットフォーム展開ライセンスを契約一時金とランニング・ロイヤリティで収益化する。2025年9月期の売上構成はライセンス部門1,881百万円(72%)、製品部門731百万円(28%)であり、ライセンス収入が主軸。

設備投資がほぼゼロで有利子負債もなく、営業利益率は約51%と極めて高い資産軽量型モデルである。

企業の強み

2025年9月期の営業利益率は51.3%(営業利益1,340百万円/売上高2,612百万円)。有利子負債ゼロ、自己資本比率94.6%、現金及び預金10,350百万円を保有し、財務的安全性は極めて高い。設備投資もほぼ不要な知識集約型ビジネスモデルが高収益を支えている。

「英雄伝説 軌跡」シリーズは累計販売数900万本を超える長寿IPであり、「イース」シリーズとともに国内外で高いブランド認知を持つ。旧タイトルの移植・英語版ダウンロード販売によるロングテール収益が安定的に積み上がり、ライセンス部門売上高1,881百万円の基盤となっている。

2025年9月に「空の軌跡 the 1st」をNintendo Switch/Switch 2/PS5/Steam向けに当社初の全世界同時発売を実施。北米・欧州・アジア向け翻訳版タイトルを継続展開し、2025年9月期の主要販売先にはNIS America(13.4%)、GungHo Online Entertainment America(11.2%)など海外パブリッシャーが複数含まれる。

エンヴァリスの着眼点

2026年9月期中間期の売上高1,535百万円・営業利益969百万円・経常利益993百万円・中間純利益689百万円はいずれも前回公表値を上回り、通期業績予想(売上高3,600百万円・営業利益2,200百万円・当期純利益1,500百万円)への上方修正につながった。「空の軌跡 the 1st」のワールドワイド販売の継続的な好調が主因であり、下期に「空の軌跡 the 2nd」(2026年9月全世界同時発売予定)の寄与が加わることで、通期予想の達成確度は高いと判断される。

通期予想売上高3,600百万円に対し中間期実績は1,535百万円(進捗率42.6%)であり、下期に「空の軌跡 the 2nd」(2026年9月発売予定)および「亰都ザナドゥ -桜花幻舞-」(2026年7月発売予定)の売上計上が集中する構造となっている。特に「空の軌跡 the 2nd」は期末月(9月)の発売予定であり、発売時期の僅かなズレが当期業績に直接影響するリスクがある。

タイトル集中・発売時期依存という四半期業績の大幅変動リスクは引き続き注視が必要である。

当中間期において自己株式412,500株(608百万円)を取得しており、株主還元に積極的な姿勢を示している。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは無形固定資産取得1百万円にとどまり、現金及び預金残高は10,723百万円(千円単位の財務諸表より換算)と潤沢である。

小規模デベロッパーとして開発人材の確保・育成が中長期的な成長制約となり得る中、豊富なキャッシュをどのように成長投資(開発体制強化・新IP創出・M&A等)に振り向けるかが今後の評価ポイントとなる。

成長戦略

マルチプラットフォーム全世界同時展開と新IP創出による収益拡大

「空の軌跡 the 1st」の続編となる「空の軌跡 the 2nd」をNintendo Switch 2/Nintendo Switch/PlayStation 5/Steam向けに2026年9月全世界同時発売予定。前作の好調な販売実績を踏まえ、下期の主要収益ドライバーとして通期予想達成の鍵を握る。

2026年7月発売予定の「亰都ザナドゥ -桜花幻舞-」により、「軌跡」「イース」に次ぐ新たなIPの展開を図る。下期の製品部門売上への貢献が期待されるとともに、将来的なライセンス展開の布石となる。

「イースⅧ」「イースⅨ」「英雄伝説 閃の軌跡」シリーズ等の海外版ダウンロード販売や、スマートフォン向けRPG「英雄伝説ガガーブトリロジー」の継続展開により、新作発売間隔を埋める安定的なライセンス収入を確保する。

「空の軌跡 the 1st」および「空の軌跡 the 2nd」をNintendo Switch 2対応タイトルとして展開し、新ハードの普及に伴う需要取り込みを図る。マルチプラットフォーム対応により販売機会の最大化を実現する戦略。

最終更新: 2026年7月17日