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特種東海製紙株式会社

3708東証プライムパルプ・紙

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特種東海製紙株式会社3708

事業内容

特種東海製紙は2010年に特種製紙と東海パルプを吸収合併して設立された製紙グループ。産業素材事業(段ボール原紙・クラフト紙・売電)、特殊素材事業(特殊印刷用紙・特殊機能紙)、生活商品事業(衛生用紙・加工品)の製紙3事業に加え、廃棄物リサイクル・南アルプス社有林活用を中心とする環境関連事業を展開する。

連結子会社16社・関連会社5社で構成され、2026年3月期の売上高は95,413百万円。産業素材事業の主要販売先は持分法適用関連会社の日本東海インダストリアルペーパーサプライで、売上高の37.5%を占める。

東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

産業素材事業では日本製紙との合弁販売会社を通じた大量販売で規模の経済を追求し、特殊素材事業では多品種・小ロット・高付加価値製品を本体直販で展開する。生活商品事業は子会社2社が衛生用紙等を製造販売。

環境関連事業はRPF製造・廃棄物処理・都市鉱山事業等のリサイクルビジネスをM&Aで拡大し、製紙事業の安定収益を成長投資の原資として活用する構造。

企業の強み

特殊印刷用紙・特殊機能紙・ウエットモウルド・TT-PACKAGEなど差別化製品を本体直販で展開。2026年3月期に特殊素材事業で研究開発費497百万円を投じ、当期だけでパッケージ・ウエットモウルド合計17件の新製品を市場投入。

ノンフッ素耐油紙新グレードや特殊機能紙の上市実績が競合模倣困難な製品群の継続的創出を裏付ける。

2020年の駿河サービス工業子会社化を皮切りに、2023年トーエイHD取得・2024年貴藤HD取得・2025年5月トーエイ完全子会社化と連続的なM&Aを実施。2026年3月期の環境関連事業売上高は18,089百万円(前年同期比7.8%増)、営業利益は755百万円(同42.7%増)と拡大が続いており、廃棄物燃料・家電リサイクル・再生プラスチックにわたる多角的な再資源化基盤を構築済み。

2026年3月期末の純資産は90,102百万円、自己資本比率は58.9%(前期比2.6ポイント上昇)。有利子負債は前期比で減少し、負債合計は51,208百万円に縮小。

営業キャッシュフローは9,894百万円を確保しており、成長投資(設備投資8,954百万円)と借入金返済を同時に実行できる財務基盤を有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は4,296百万円(前年同期比9.4%増)と改善したが、2027年3月期予想は3,200百万円(前年同期比25.5%減)と大幅減益を見込む。特殊素材事業における生産設備の一時休止と資源再活用事業の先行費用が主因であり、成長投資フェーズへの移行に伴う一時的な収益圧迫が懸念される。

第7次中計より配当方針を「配当性向50%またはDOE4.0%のうち還元額が高い方」に変更し、2027年3月期は年間94円配当を予定(配当性向71.4%)。2026年3月期の年間配当53.67円(配当性向42.9%)から大幅に引き上げており、資本効率改善への意識が高まっている。

一方、自己資本比率58.9%・時価ベース自己資本比率39.5%と財務基盤は堅固であり、還元強化の持続可能性は高い。

2026年3月期の経常利益は5,728百万円と前年同期比8.0%減となった。営業利益が増益であったにもかかわらず、持分法による投資利益が1,544百万円から844百万円へ大幅に減少したことが主因。

外部要因として資源価格高騰・地政学リスクによる原材料コスト上昇圧力が続いており、持分法適用会社の業績動向が連結経常利益の変動要因として引き続き注視される。

成長戦略

再資源化ビジネスへの成長投資と製紙事業ポートフォリオ変革で企業価値向上を目指す

トーエイ㈱完全子会社化(2025年5月)・㈱貴藤の連結取り込みにより環境関連事業売上高は18,089百万円・営業利益755百万円に拡大。第7次中計において再資源化ビジネスを中心に成長投資を積極化し、新たな商権拡大に向けた先行費用を2027年3月期に計上予定。

島田工場での新廃棄物ボイラー建設(2027年10月完工予定)により、産業素材事業のエネルギーコスト構造を改善するとともに、環境関連事業のサーマルリサイクル事業とのシナジーを創出する計画。

2026年4月に㈱TTトレーディングを吸収合併し、特殊機能紙専門商社機能を特殊素材事業本部に集約。生産設備の一時休止を経て事業効率化を図りつつ、海外向け特殊機能紙の拡販と脱プラスチック需要を取り込む方針。

第7次中計より配当方針を「配当性向50%またはDOE4.0%のうち還元額が高い方」に変更。2027年3月期は年間94円配当(配当性向71.4%)を予定し、機動的な自己株式取得と併せて資本効率改善と株主還元強化を図る。

最終更新: 2026年7月19日